00;33「つまらない」
「んー。」
「どうしたの?」
「いや、最近絵、変えた?」
「え?」
「なんかイメージが違うというか 合わない。」
「………そうか。わりぃ。」
デートから一週間。久しぶりに挿絵を描いたら、
絵がやばかった。
「つーか、これ何?」
「え?ヤンデレ。」
「ヤン……?」
「病み過ぎてその好意が異常になったやつ。」
「…………そいうキャラは、ちょっと、」
「………」
今度は美奈子がスランプに落ち居てしまったようです。
「しばらく休んでゆっくり考えてくれ美奈子。」
「え!なんで?!」
「こんな絵、怖くて誰も見たくはないだろうから。」
「…………そんな言い方ないだろう!!!」
「けど」
「---っ!!もういい!!!!」
「!、美奈子!!」
“なに?修羅場?”
“可哀想…………彼女さん。”
「………………美奈子…………」
何よ!何よ!俺のことわかってくれていたはずなのに
なんで なんで なんで!!
…………とりあえず他の人の絵を参考にするか……
フラフラと二人は、今の二人は「すれ違い」が続くかもしれない。
敦と美奈子の喧嘩から二週間後。
「(ヴヴっ。話しづらい。つーか顔合わせづらい。)」
会わせづらくて、あれから会っていない。
“あれー?今日も行かないの?”
「……うん。(ほっとけよ!メイク濃い奴らが!!)」
話しかけてきたのはクラスメイトの人。あまりにも近寄りたくないグループだ。しかも本当にメイクが濃い!!
“先輩さんと何かあったの?”
「別に。」
“ふーん、でも”
「?」
“早めに仲直りした方がいよ。すれ違う前に”
「うん、ありがとう。」
……仲直りってどうやったけ?
同じクラスメイトからのアドバイス。だが、その方法を忘れてしまった。
わかっていたはずなのに漫画の事は、一から十までいや、百の事だってわかって、
それだけわかっていても人生の一から十までの約束を忘れてしまうなんて……
「……俺、人間失格じゃねぇか。」
ボロボロと涙が溢れてくる、止められないし止めるのも嫌だ。
「君?」
「……ヒック」
「何があったの?」
これが<ユウヤ>との三度目の再会とはこの時知らなかった。




