00;32「それで」
「んでさ俺ら付き合ってんだよな。」
「あぁ」
「なんでさ、ショッピングしてんだっけ?」
「お前の希望と俺の希望が一致したから。」
「そっか。」
今日はデートの日 遊園地でと思ったがショッピングに変更。
だが
「何が気に入らない?」
「知るか。」
「………」
ベンチで休憩中、何が不満なのか分らない。敦もどうしようか迷う。
美奈子が、稔が、好きなものは何だったのか忘れてしまった。
「美奈子。」
「ん?」
「好きな食べ物でも食べに行くか?」
「え?」
「珍しいな。」
「ん?」
「いや。」
“お待たせいたしました。コーヒーとビッグパフェでございます。”
「けどさ、本当にどうした?」
「?」
「だからこいう事とか。」
「………別に気まぐれだよ。」
「変なの。」
気まぐれにカフェにより、いつもとは違う話をする。
「それで」
「ん?」
「俺の事好きなんだよな。敦は」
「ぶっ!と、突然何言って。」
「………」
「………だ、大好きに決まってるだろう。」
「………」(照)
聞くんじゃなかった。お互い照れるばかりけど、確かにつながって
“あれー?敦君?”
「あ、クラスの」
“どうしたの?今日は”
“だれ?”
“同じクラスの人、この前話した小説の”
“あ、あれ。すっごく面白かったよ。”
「………あ、ありがとう。」
“あ、そうだ。挿絵だけどもう少し違う人がいいんじゃないかな?”
「え?」
「(はい?どいう……)」
“なんとなくイメージが違う気がしてな。”
「そうですか。御意見ありがとうございます。」
さらに気にいらない
“俺だけの敦で俺だけのイメージでされにも邪魔されたくないのに”
デートでいい気分だったのに
“ではまた”
“次の作品待ってマース!”
「えぇ。」
「………(つまらない、俺だけの……)」
「みな?」
「え?、な、なに?」
「いや、なんでも」
「そ、そう………」
ギクシャクする一瞬で話し方を忘れそうで けど
なんだか 楽しくない




