MEMORY DELETEなんて展開漫画だけと思うなよ! 1
夏休みは・・・
最悪な結末を迎えてしまった
今さらに一葉に危機がせまる
それは・・・
「一葉くん・・・」
星野佳奈多が握っているハンカチはくしゃくしゃになっていた
愛する者の怪我は愛されているものには辛いのだ
「一葉・・・」
深く仲のいい知人にとっても
それは当然のように辛い
「お兄ちゃあぁん・・・」
それはもちろん親族にとっても辛い
一葉の両親は運が悪いことに
どちらも抜けられない仕事があった
だからこそこの一緒にいた3人が見守っているのだ
その心配されている
当の本人
一葉は
手術室で
最速な治療を受けている
彼の負った怪我は足の骨だけではなかった
頭部損傷
右腕にひび
左腕重症の切り傷
あばら骨一本粉砕
腹部重症の刺し傷
両足強打
これにより右足粉砕
左足神経麻痺
もう生きていくことが困難な状況であった
しかし星野家の最新科学の力のおかげで
後遺症は残らないようできるという
粉砕した骨も戻せるし
麻痺も外せる
しかし・・・
頭部だけは医療の力
星野家最新の科学技術を行使しても
治らないという
今回の損傷は主に記憶
大まかな記憶をすべて失ってしまっている
それを取り戻すには
呼びかけることと
時間をかけることしかなかった
それが9時間懸けた手術の結果だった
起きるのは8月
夏休みお盆シーズン
しかしそんな故郷に帰るほど
みんなに心の余裕はなかった
もちろんみんなとは3人のことである
そして時は進む
8月お盆シーズン
夕日学園は9月までが夏休みという
緩い学校であった
優香が通っていた
中学校も9月2日までであった
みんな毎日のように
一葉が眠る病室を通っていた(優香はずっといる)
そして一葉はお盆に入る三日前に目覚めたのであった
独りだ
痛いし辛い
過酷だもうこんな夢は見たくない!!
俺は恐怖の中恐ろしくなり起き上がる
強く息切れしていた
「はぁーはぁー・・・」
俺の視界には涙をこぼしている
銀髪の美少女がいた
その美少女は俺に抱き付いて
ずっと泣いていた
「あの・・・お姉さんだれですか?」
俺はこんな人知らない
こんな美人なお姉さん
近所にいたかな?
「私はあなたの彼女星野 佳奈多よ」
彼女・・・?
なにを言ってるんだ?
「誰かと勘違いしてませんか」
「間違いなく私はあなたの彼女です」
強く言われた
この人気が強いなぁー
俺にはただの銀髪の美少女としか
表現できないけど
「優香さん起きてください」
俺はその美人な人が呼ぶ
女の子を見る
俺の妹と同じ名前だったから
「お兄ちゃん!?お目覚め!!?
よっかたぁーほんとうにぃ・・・」
その人は優香と似ているけど
絶対的に違うところがある
俺はその人にも抱かれる
凄いかわいいけど
・・・違う
「誰ですか?」
俺の優香は・・・
「秋篠 優香お兄ちゃんの妹よ」
目が赤い涙を呑んで笑った顔だ
しかし・・・優香じゃない
「嘘つくなよ!!優香はこんなんじゃない!!
もっと小さいし!!なによりまだ小学二年生だ!!」
「「!!?」」
二人が驚いた顔で見つめあって
病室をでていく
その後すぐにまた違うかわいらしいお姉さんがくる
だけどその姿はわかった
「翔子ちゃん!!」
「一葉・・・よっがだ・・・ほんとうじぃ・・・」
俺を見るなり泣き出す
俺はいつも通りなのに
翔子ちゃんは俺に抱きよる
かなり恥ずかしいだけど今なら言えるんだ
「翔子ちゃん俺な・・・」
言わなきゃいけない
ここを離れる前に
「翔子ちゃんが好きだ」
それと同時に2人が入ってくる
この2人は誰だがわからない
だけど翔子ちゃんならわかった
だって翔子ちゃんだから
「なっ・・・なんで・・・?」
銀髪のお姉さんが驚く
「お兄ちゃん・・・?」
優香らしき人も
「・・・っ」
翔子ちゃんは顔が真っ赤だ
俺は離れる前に言っただけなんだけど
今のこの気持ちを
そこに白い服を着たお医者さんが来る
そしてなにかとられる
レントゲン?ってやつかな
そして撮った俺は除け者にされる
3人は深刻に聞いている
ちっ!なんだ俺だけ除け者なんだよ
「今の一葉くんはどうやら東京へ行く前の
一葉くんになっています
こんな記憶喪失はあまりありません
普通なら昔のことを忘れますが
今回は新しいことが消えたようです
この場合記憶を取り戻すことは
過去より楽と思われます」
「よかったぁー」
「・・・・」
「・・・・」
よかったと言ったのは
優香だけだった
星野は怒り気味
翔子は半端なくデレテいる
こんな2人をみて
優香は深くため息を吐く
「それじゃあ二人とも!!
がんばって記憶を取り戻しましょう!!」
簡単といわれ
優香はテンションが高い
翔子と星野は何かを深く考えていた
星野家すげぇ!!
とか思うことが書いてて多々あるw