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第82片 理系少女と文系少年の学校祭 1日目

「あー疲れたー」

 学校祭1日目。

 学校祭は3日間あり、俺達のクラスは喫茶店なため日にちごとに人を割り当てている。

 一日目の今日、俺は割り当てられていないため1日中自由というわけだ。

 1日中暇と言ってもいいわけだが。

「七実さん、お化け屋敷すごく怖かったんですけれど!」

「いや、怖いって言ったじゃん、俺」

「七実くんって割と普段嘘つくからねー、安心できないかも」

「嘘なんてつかないよ」

「う、うん・・・私は知ってるよ、嘘つかないってこと」

「高松、お前だけが俺の味方だ」

「・・・・・・・・・・・・数夏」

「ぎゃぁあああああ!隙あらば襲う姿勢をやめてください、緋色さん!」

 そんなわけで俺はあじさい荘住人のみんなで学校祭を回っていた。

 柏部は今日もいないんだけどな。明日か明後日には来て欲しいものなのだが。

 そういえば「ぎゃぁああああああ」昨日柏部が来るって「数夏ちゃん!?大丈夫かい?」言っていたような「ひ、緋色ちゃん・・・あの・・・コップが落ちそうだよ」気が「・・・・・・大丈夫」する。

「お前らうるせぇよ!どんだけ騒いでるんだ!」

「いや、だって緋色さんが・・・」

「緋色、一回落ち着け。ここは他クラスの教室で他クラスの出し物だ」

「・・・・・・・・わかった。帰るまで我慢する」

「あの・・・驚異が遠のいただけなんですけれど・・・根本的な解決になってないんですけれど」

 朝、来て少し喫茶店の準備をしたあと、体育館でおこなわれた開会宣言とともに学校祭が始まったのだ。

 そしてみんなと集まった後、いろいろなところを回った。

 ただただ騒ぐだけの場所もあったし、喫茶店みたいなところにも行った。

 そしてさっきお化け屋敷に行き、また別のクラスがやっている喫茶店で休憩というわけだ。

「今、考えたら休みすぎな気もするが・・・」

「しょーがないじゃん。1年生が初心で楽しめる、3年生は最後だから思い出作り、でも2年生は中途半端だからねー飽きる飽きる」

「確かになー」

『2年2組山梨戸張。至急職員室に来なさい』

「え?」

「おい、山梨・・・?」

「し、しまった・・・後でみんなとやる予定だった打ち上げ花火が見つかった・・・!」

「壮大だな、おい!やるなら普通のやつにしろよ!あと花火は2日目の夜にやるだろうが!」

「1日目もしたいじゃん!あーあ、これ絶対怒られるよー、学校祭なのにー」

 とぶつくさ言いながら山梨は職員室へ。

 ピリリリリ。

 と電話の音。

「ご、ごめん・・・ちょっといい?」

「おう」

 高松の電話らしい。

「うん・・・うん・・・わかった・・・」

「どうした?」

「部活でね、ちょっと」

「あー」

 部活って確か図書部か。

 出し物かなんかやってるんだったっけ。

「いいよ、行って来いよ」

「うん、ごめんね」

「俺も明日とか図書室行くから、楽しみにしてる」

「ありがとう」

 そうして高松は図書室へと行ってしまった。

「私、ちょっとお手洗いに行ってきます」

「おう、いってらっしゃい」

「・・・・・・・・私もついていく」

「いや、来なくていいですって!」

「・・・・・・・・・私もしたいの」

「じゃ、じゃあしょうがないですね・・・」

 と言って2人とも出て行ってしまう。

 おい、数夏さっきあんな目にあいながらよくもまぁ簡単に承諾したな。

「あー暇」

 1人になってしまい、本格的に暇だ。

 長い間ここにいるわけにもいかないのでとりあえず出ようかと腰を上げる。

 そこでようやく、見つけた。

 見つけてしまった。

「し、下野さん・・・?」

 廊下の中で颯爽と歩く姿を。

 俺は見つけてしまった。









「け、結局緋色さんついてくるところでした・・・」

 あ、危なかったです・・・。

 そんな緋色さんはといえばまわりたい場所があると1人でどこかへ。

「七実さんも待っていることですしね」

 私はトイレを出て七実さんのいるクラスへと行こうとしたところで。

「あ」

 と声をかけられます。

 ふふふ・・・とうとう私にもナンパですか。いやぁ、モテる女は辛いですねー、これは早速七実さんに自慢しなければいけませんね。

「はい?」

 私は声が聞こえたほうを向きます。

「よ、岸島さん」

「・・・・・・・あ、あなたは・・・・・!」

「・・・・・・・・」

「・・・・・・・・」

「・・・・・・・・」

「誰でしたっけ?」

「す、鈴木大和だよ!お前、この間会ったばかりだろうが!」

「・・・・・・えーと待ってください」

「名前聞いても思い出せないのかよ!あれだよ、お前に次いでになってしまうが、数学が得意な理系の鈴木大和だ」

「あぁ!2位の人ですね!」

「なんでそこで思い出すんだぁあああああああ!!!!!」








「やあ、君が高松さんかい?」

「・・・・・えーと・・・」

 部室のある図書室へ行く途中に黒い学ランの男の人が私の目の前に現れた。

「いや、いいんだ。僕は君と会うのは初めてだし、君も僕と会うのは初めてなんだから」

「え、えっとそれで何の用ですか?」

 たぶん、他校の人だよね。

 制服もうちのと違うし。

「あーいや、用ってほどの用じゃ『無』いんだけれどさ、君に少しだけお知らせがあってね」

「お知らせ?」

「うん、不幸『無』お知らせ」

「不幸・・・?」

「君の恋する七実未空くんっているだろう?その七実未空くんはね好き『無』人がいるんだよ」

とりあえずいきなりクライマックスを意識しました。


なんというかなんというかまだ学校祭は続くんですけれどね。


ではまた次回。

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