第73片 恋愛少女と飛行少年の会話
みんな私のこと覚えてるかな?
私は小森沙紀。
一応、正確にいうと38片ぐらいに出てきているはずなんだけれど。
空を飛ぶことを夢みている先渕先輩のことが好きなんだけれど、未だに言えずにいるんだ。
私の気持ちを。
好きという気持ちを。
「はぁ・・・」
今日はいつものように学校を終え、帰ろうかなぁとかって考えている。
そんな中、先輩と会うという奇跡的な漫画みたいな出会いを期待しているわけだが。
・・・・・・全然会えない。
というか最近先輩は学校に来ていないらしい。
心配と言えば心配だけれど、私がどうにかできる問題なのだろうか。
「あの人、空を飛びたいっていうことだけが取り柄みたいなところがあるしなぁ」
好きな人に対する言葉とは思えない言葉だけれど。
「先渕先輩・・・・・・・・」
〇
「先渕を演じるのはもう飽きた。僕は僕じゃ『無』いと」
「何言ってるんだか、先渕君」
「生徒会長・・・僕の言う先渕っていうのはね、僕の通う学校で使っている『キャラ』のことだよ」
「いや、知らんけれど学校は大丈夫なのか?あと俺は君の学校の生徒会長じゃない」
「今更出席日数とかは気にし『無』い。まぁ、でも僕は先生に怒られるのが怖い臆病者だからねぇ・・・・・・眼鏡つけるのもめんどくさいし」
「お前、絶対それが本音だろう」
「まぁ、いいじゃ『無』い。どうでもさ。僕には僕のやることがあるんだ」
「やることってやりたいことじゃないのか?義務じゃなくて願望だろ?」
「そこもどうでもいい。ただ今、通っている学校を退学『無』んて『無』ったら大変だからさ、そこらへんを気にし『無』いと『無』ぁ・・・・・」
「・・・・・・・・・前から思ってたんだがお前のしゃべりかためんどくさいよな」
「そう思わせることが目的『無』んだ。僕の喋り方に特に意味は『無』いからね」
「あぁ、そういえば思っていることがまだあるんだが」
「ん?『無』に『無』に?」
「お前さぁ、山梨戸張に関わっただろ」
「・・・・・・・・・さぁね。僕は知ら『無』いよ」
「あとその嘘もやめろ。お前の嘘なんて津神坂の嘘と比べたら嘘とは言えないぞ」
「津神坂ちゃんね。確かにあの子の嘘は僕でもどうすることができ『無』い」
「お前は今後、山梨戸張に関わるな。あの日。体育祭の生徒会競技で七実未空を病院に連れて行っただけでなく、『山梨』に会わせるなんて何を考えている」
「『無』にも考えてない。『無』ーんて言ったら君は怒るだろうね」
「怒らないさ。俺は笑顔を絶やさない生徒会長だ」
「そこが一番気味が悪いんだよね。気味だけに黄味ちゃんも言っていたよ、『無』にを考えているのか分から『無』いってさ」
「黄味・・・ってあの元文系少女の部活にいた無駄に元気のいいやつか。お前いつのまに知り合いになったんだ?」
「最近だよ。ただの最近。君が深く考えるようなことじゃない」
「嘘だな」
「・・・・・・・さぁね」
「じゃあもうそろそろ俺は生徒会の仕事がある」
「・・・・・・君さぁ。受験勉強とかはどうしてるの?」
「してるよ。ちゃんと毎日ね。お前こそどうしてるんだよ」
「してるさ。だって僕たちは忙しい忙しい受験生なんだぜ」
「そうか。じゃあ知り合いついでってことで伝言を頼みたい」
「ん?誰に?七実未空?山梨戸張?」
「違うよ。黄味にだ。あいついっつも制服を改造してんだろ。最近はカエルのフードみたいなでっかいのを制服の中に着てやがるし。校則違反だ。最近髪を切ってショートにしたらしいから髪の毛の方は違反していないがな」
「それを伝えればいいんだね。でもたぶん意味『無』いと思うよ」
「それでも言わざるを得ないんだよ。生徒会長だからな」
「大変だね。じゃあ僕も行くよ。そして僕も伝言を頼みたい」
「誰にだ?」
「生徒会長に。文化祭後の生徒会選挙楽しみにしているよってね」
「・・・・・・・・・・・・おーけーおーけー。伝えとくよ、じゃあな」
〇
「あーっ!先渕先輩!」
「あぁ、小森か?」
「どこにいってたんですか?最近学校にも来ないし」
「すまない。進路関係で色々あってな」
「そうだったんですか・・・私でよかったらなんでも手伝いますよ」
「ありがとう。その時はよろしく頼むよ」
「はい!」
「・・・・・・・・・・・・・あと『無』んでも『無』んて軽々しく言うもんじゃ『無』いよ」
「え?」
「なんでもない。さぁ、学校へ行くか」
「いや、あの・・・ちょっと!もう学校終わりましたよー!」
なんとか久しぶりにキャラを出せました。
出すだす詐欺にならなくて心底ほっとしています。
今回の話は他の話と違ってほとんどが会話で構成されている箸休めみたいな話になっております。
体育祭でも2日目だかで確か短い話を書いたような気がしますが、それと同じような感じです。
ただ箸休めとはいっても結構重要なことが書いてあったりするのでぜひ、読んでみてください。
後書きを先に読む人にしかお願いできませんが。
あとがきを後に読んでくれるという皆さん、読んでくださってありがとうございます。
もっともっとこれから頑張っていきますので感想や指摘などたくさん待っています。
いつもより長めな後書きですが、これで。
ではまた次回。




