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第52片 文系少年と文系少女の言葉④

「簡単なゴミ捨てでだよ」

 勝負内容をゴルフということにしたのは簡単な理由からだった。

 まぁ僕は特に何もしないんだけど。せいぜい解説役として頑張らせてもらうよ。

「んー説明をよろしくお願いします。黄味はバカではありませんけれどさすがに説明不足だよー」

「お前口調が安定しないな・・・まぁそれはいい。説明をさせてもらう」

 ゴルフ。

 ゴルフというものは簡単に言えば。

 野球を球を遠くに飛ばせば勝ちというように簡単に言えば。

 玉を穴に入れたら勝ちというようになるだろう。

 まさしく今からやろうとしているこのゲームもゴルフとよべるものだろう。

 ほうきを持ちそれをたまたまあった飲み物の入れ物、パックなので四角い入れ物をゴミ箱に入れるという簡易型、学生が考えられる遊びの範疇のスポーツ。

 それが勝負内容。

 3回挑戦してより多くゴミ箱に入れれた方の勝ち。

「それが勝負内容なの?」

「あぁ、その通りだ小柄な少女よ」

「黄味は小柄な少女じゃなくて黄味という名前があるんだよー」

「でも僕は観戦だなぁ、な、理系少女」

「えぇ、私たちの出番はないようですね」

「んー?ってことはそこのツインテールの子が相手なのかな?」

「う、うん・・・そうよ」

「じゃあさ、じゃあさ、もう始めようよー黄味はやりたくてやりたくて仕方ないんだよ、ゲームゲーム!」

 ゴミ箱を教室の端におき、その真反対に移動する。

 さてと・・・。

「じゃあまずは黄味からでいい?いい?うずうずしてるんだよねー」

「ど、どうぞ・・・」

 そういうと黄味とやらは位置につきパックを地面に置く。

 その場でいくらか素振りをする。まぁ、こいつがどんなにゲームが好きだろうが得意だろうが関係ない。今回のこのスポーツは問答無用でお前に不利なんだよ。

「いっくよー!」

 大きく箒をあげ・・・

「よいっしょー!」

 パコーンというかわいた音がする。

 僕は少し驚いていた。何にかというと箒を使ってパックを打ったことにだ。

 自分たちで提案しておいてだがこのスポーツは少し難易度が高い。

 普通の人なら教室の端から端まで飛ばすことなどできないぐらいだ。

 しかし・・・

「あぁーおしい!」

 ゴミ箱に入るどころかその後ろの壁に当たっていた。

 そして跳ね返ったパックはゴミ箱をかすりギリギリ外に落ちた。

「あっぶねぇ・・・」

「んじゃ、次は君の番だね」

「あ・・・はい」

 そい言って彼女、雷瞬少女はパックを地面に置く。

 その時・・・

「ん?あれれ?どうしたのかな?雰囲気が全然・・・」

 ブワッ

「残念だけど僕達にゲームを選ばせた時点で君の負けだよ」

「君じゃなくて黄味っていう名前が・・・」

 そして黄味とやらは目を見開く。

 そう、もう地面にパックはなく、ゴミ箱にちょうど綺麗にホールインワンするところだった。

「・・・・・・え?」

「ゴミはゴミ箱に・・・それが決まりですよ」

「小鳥さんかっこいいです!」

「んじゃ、続けようか黄味さん」












「いねぇ!」

 俺は職員室の中に入って確認したりしたがまったく見当たらない。

 確実に行き違いになったらしい。

 意外とこの学校階段が多いので道のりは山ほどあるのだ。

「あー、くそ。この状況もよくわかんねぇし」

「状況なら私が説明してあげますよ」

「・・・・・・・あー・・・せっかく逃がしてもらって悪いんだけどさ・・・エンカウント率高くね」

「私自信も少し驚きました」

「んで、状況説明よろしくお願いしますよ、【色花】先輩」

「簡単にまとめると私はあなたを倒したいということ・・・ですかね」

「なるほど・・・って簡単すぎるんだけど・・・」

「いえいえ、私は偶然というもの、奇跡というものが好きなのです。自称でも文系を名乗るあなたはきっと私の世界を変えてくれる。そしてどうすればいいのか考えました。あなたが私の世界を変えてくれるための最もいい方法。それはあなたから自称文系の称号をとりあげること」

「・・・・・・・いっとくけどさ、俺は別にその文系っていう称号に興味なんかないんだ。俺のは完璧自称だし、それに文系文系いってるけど数学や理科ができないから文系になったっていう軽い理由だし。そんな俺からそんな意味の無い称号をとりあげたって意味がないと思うけど」

 と、俺は自分の見解を話す。

 こいつが何を言っているのかがよくわからないけれど何も争う必要はないんじゃないかと思う。

 文系なんて称号が欲しいならくれてやる。

 というかこの先輩・・・確か文系少女じゃなかろうか・・・。

 だとするなら俺の文系をとったってそれこそ意味がない。

「とりあえず物騒なことはやめよう。文系称号が欲しいならくれてやる」

「あら?本当ですか?」

「あぁ、その代わりもう争いごとはやめよう」

「えぇ、もちろんあなたとの争いはもうやめます」

 ?あなたとの?

 まぁ、いいか。

「んでどうすればいいんだ?負けを認めますっていえばいいのか?」

「ふふふ、えぇ、そうですね・・・文系らしい解決というかなんというか・・・私が私の勝ちでいいですか?と聞いたらそれに返事をしていただければ」

「じゃあ、はやく終わらせましょう」

「では『私の勝ちでいいですか』?」

「んーと・・・は・・・・・・・・・・・・・・」

 それ以上は言えなかった。

 理由は俺と先輩の間に自転車がつっこんできたからであってそれ以上でもそれ以下でもない。

 ガッコォオオおおおお!!!

 と大きな音が響く。

 自転車は壁にぶつかり止まる。

「負けを認めないでください!」

 その自転車に乗っていたのは・・・・・・・

「あ」

「あ」

 海であった少年だった。

 うちの学校だということはなんとなく分かっていたが・・・あの腕章。生徒会だったのか。

 道理で見たことあるなぁと思っていたんだよ。

 生徒会選挙の時に少し見たことあったことを覚えていたのか。

「負けを認めたらいけないって何が?」

「文系同士の話し合いでは言葉が最も重要。たとえ心がこもってなくてもいい。言葉が絶対なんです」

「いや、それでいいじゃねぇか。こいつは俺を狙っててそれでお前らが傷つくのも頑張るのも嫌なんだよ。それに文系の称号だけだろ?命を渡すわけでもあるまいし」

「そういえば完璧に説明不足でしたね・・・そこの先輩は人の心を弄んでるんですよ。自分の世界のために。そのせいで会長も・・・」

「・・・・・・・・・・・弄ぶ?」

 会長というのは生徒会長のことだろうな。

 だが弄ぶというのはよくわからない。

「校内で流行っている占いをご存知ですか?」

「あぁ、あの当たるとか有名の」

「それですよ、それ」

「?」

「彼女は偶然をもとめてる。必然的な内容だと気に入らない。気に食わない。そこで思いついたのが占い。考えてみれば占いほど人の心を扱いやすくさせるものなんてないですね」

「どういうことだ?」

「時間がないんで説明は手短にいきます」












 私は生まれた時からこうだった。

 どうしたって変われない。

 そんな狂った少女だった。

お久しぶりです。



なかなか書く時間がなく遅れてしまいました。



とりあえずこの作品も半分ぐらい進んだ気がします・・・。



100話までいくのかと言われればそうではないような・・・。



決まってないことが多過ぎですね。反省しながら書き続けたいです。



では。

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