第4片 理系少女と文系少年の授業中
七実未空高校2年生だ。理系ではなく文系の少年。文系少年です。今は授業中。教室にいる人数は教師をいれて41人。理系半分、文系半分の教室である。現在は英語の授業中。
「じゃあ基本的な問題をしていきましょう。動詞との関係をわかるためにえーと・・・岸島数夏さん」
「はっはい!」
岸島数夏。理系少女である、彼女は英語が苦手である。まぁ、といってもすごい苦手ってわけじゃあないんだろうがな。
「Do you eat breakfast? これを日本語になおしてください」
しめた!やったな!岸島!これは中学1年生レベル!答えは『あなたは朝食をたべますか?』だ!いける!さすがの理系少女でも答えられる!
「えー、あー」
!?
う・・・・・そ・・・だろ・・・。いや!落ちつけ!落ちつくんだ七実未空!きっと計算をいつものくせでやってしまってるんだ!まったくドジっ子だなー、岸島は。HAHAHAHA!
「『恋?何それおいしいの?』」
うわぁああああああああああああああああああああああああ!!!やっちまってるぅうううううう!!!どこをどう訳したの!?ていうか現実逃避の文になっちまったよ!恋というか付き合う人がいなくてとうとう現実逃避する文になっちまってる!
「ふ、ふざけないでください!」
先生も焦ってるよ!ここまで英語できないやつとは思ってなかった顔だよ!先生!しかしこいつは真面目ですよ!先生ぇえええええええええ!!!
「えっと・・・・・・」
そうだ頑張れ!お前ならやれる!食べるという動詞には気づいてるんだよな。というか俺なんでこんな心配してんだ・・・。なんか放っておけなくなっちまった。
「えぇと・・・・・・」
よしこうなったらヒントだ!俺がヒントを出そう!席は離れているがジェスチャーで・・・。俺は消しゴムをちぎって投げる。これしたの小学校以来だよ。
「ふぇ?」
そして後ろを見る岸島。よし!俺はここぞとばかりにジェスチャーする。まずは目をこする。そしてご飯を食べるマネをする。すると岸島はあっ!っていう顔をした!よっしゃぁああああああああ!!!!
「『イカれてやがる・・・仲間を喰うなんて・・・・』」
それ2話のやつだよ!そんな例文教育的によくないでしょう!これは完璧に先生に怒られる!くっ・・・・何かしてあげられないのか・・・。何か・・・・・。
「岸島さん!いい加減にしてください!」
「だっだって・・・・七実さんが・・・・・・」
俺の名前を出しやがったぁああああああああああああああああああ!!いや、確かに俺のせいだけども!なんだろう納得いかねぇ!
「七実君?」
顔中から汗が噴き出てくる。・・・・・・・・・・・・・・・・・・・まずいまずいまずいまずいまずい!
これは他人事じゃなくなってきたぞ。俺の悪ふざけという形で終わるのが目に見えている!考えろ考えろ考えろ!!!!
「『お前を食べちゃいたくて仕方ないんだ!』」
岸島さぁああああああああああああああああああああん!ここでそれ言っちゃったら俺がまた岸島になんか言ったんだと思われるだろ!そしてどういう例文!?そんなこと俺言ってないからね!クラスメイトのみんな、俺を信じて!そんな冷たい目でみないで!
「七実君・・・・?」
先生の顔がひきつってる・・・・。女の先生で若いしめったに怒らない先生なんだがこれはもう無理だ。怒るに決まってる。俺の成績が削られるー!
「『私を食べてもいいよ・・・?』」
「岸島ぁああああああああああああああああああああああああああああああ!!!!」
俺は思わず叫んでいた。あれ?これやっちまった?
「七実さん!あなたの答え間違っていましたよ!まったく・・・・」
「いや岸島。今この状況で俺に文句を言えるハートの強さはわかったから先生の怒りを鎮めてくれ」
「どうしたんですか!?」
そこにかけつけてきたのは数学の先生、脇道だった。
「いえ、なんでもないです」
答えたのは岸島。お前にきいてねぇよ。
「なんでもないんですよ」
といいつつ俺も言う。
「脇道先生!」
英語の先生である長瀬先生がかくかくしかじかって話してるー!やばい!これは非常にピンチだ!
「分かりました。おい、七実、岸島」
「は、はい」
「はい」
「この問題を解けたら許してやる」
そうして一面びっしりと書かれる数式。かかかかというチョークのおとがする。ていうか英語の授業潰れてますよー。いいんですかー?ねぇってば!
「これでいいだろう」
「これは?」
「大学の超難関レベルの数式だ。外国の大学だぞ。ちなみに数学だ。しかも文は英語。やってみろ」
ニヤニヤと意地悪く笑う先生2人。こいつら解けると思ってねぇな・・・・。確かこの2人の先生は今年この学校にきたはず。ならばこいつのすごさはわかるまい。
「英語読めませんよ」
うん、そうなんだよね。問題はそこなんだよね・・・。ったくしょうがねぇ。
「ちょっと静かにしてろよ。岸島」
「?はい」
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「何・・・してるんですか?」
「分かった。岸島耳をかせ」
「え?」
そして岸島に英語の意味を教える。
「あ、その問題だったんだ。何回かやったことありますよ、答えは5」
「なっなんだと・・・・・」
「せ、正解だ・・・・」
うぉおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!!
教室に声が響く!教室中から歓声がわく!
「でもあの英語の意味よくわかりましたね」
「残念だけどあれは高校3年生レベル。勉強してれば俺でもいけるよ。それに俺は文系少年だしな」
「すごいですね!久々に見直しましたよ、文系少年」
「一言余計だな、理系少女」
そして俺と岸島は笑顔で笑いあい・・・・・ハイタッチする。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・でもさ、怒られないわけがないんだよね。教室の騒ぎをききつけた校長や他の先生たちがきてこっぴどく怒られた。
「なんていうか世の中って理不尽ですね」
「あぁ・・・・・そうだな」
でも俺らは笑顔だった。それがさらに先生の引き金をひきましたね、うん。
またまたこんにちわ。
今回はバカ騒ぎさせてみました。
次も基本日常で!
でわ