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第34片 文系少年と妄想少女の改変④

任せろとは言ったものの・・・なかなか難しいよなぁ・・・。手がかりもなし。どうしたらいいかも分からないなんてさ。やるべきことはやった。岸島の家にいっても意味はなかったし、それにもう誰も覚えていないだろう。柏部ももう・・・。


「あー、そういえば世界が完璧に変わるまでどんくらいかかるんだっけな・・・」


大事なことをききそびれていた。いや、きっとそれも柏部には分からなかっただろうな。とりあえず、俺は寮を出て手当たりしだい探すことにした。俺はこのようなことに耐性がある。それは昔、ここまで大きくなかったが妄想が暴走する事件があったのだ。まさか人を消すぐらいの力があるとは思わなかったが。


「まずは学校か?そこぐらいしかねぇよなぁ・・・」

「おやおや?そこにいるのは七実くんじゃあないかい?」

「え?」


そこにいたのは山梨だった。


「七実くん終業式に出ないなんて不良の第1歩ですな。ことりんやひいろんもいなかったし」

「あぁ、それはな・・・って高松や緋色も?」


そうだ俺はバカか。緋色も高松もさっき寮にいて話しただろうが。でもなんであいつらが?


「なんかねー、七実くんが心配なんだってさ。私も心配だったけど、先生の言い訳役に1人いるでしょ?先生を納得させるのは大変だったんだから」

「そうか・・・さんきゅ」


この感じだとこいつ自信にこの世界の改変の自覚はねぇのか・・・。やっぱり能力の暴走。


「で、七実くんはどこに行こうとしているのかなー?」

「ちょっと買い物だ」

「買い物かー、私も行ってあげようか?」

「そ、それは大丈夫だ。俺1人で十分」

「なんだいなんだい?私がいたら困るようなものを買うのかい。じゃあ、先寮に戻ってるねー」

「おう」


俺は山梨と別れとりあえず学校にいくことにした。


「学校・・・って今終業式終わったばっかりだろ。うわー、先生に見つかったら何言われるかわかんねぇな・・・」


俺は学校に行く途中のムカデ橋を通りながら考えていた。空には輝いている飴がいくつも見える。そういえば、と思い今自分が歩いているところ、すなわちクッキーの部分を食べてみる。


「やっぱり、腹ごしらえは必要だな」


ちょうどお昼時だったからな。ちょうどいいやと思いドラゴンの頭の上に乗り、ラーメンを食べ、ドラゴンから降りて、学校のシンボルでもある赤いティラノサウルスが見えたので急ぐ。


「うわ、生徒だらけだよ。みんな帰ってる途中だよな」


俺だけみんなと逆方向で若干の寂しさを覚えながらもねりあめの川を渡りトカゲにあいさつをし・・・



「ってえぇええええええええええええええええええ!!!」


そこまできてようやく違和感に気付いた。おかしい。なんで俺今ドラゴンの上歩いてたの!?てかドラゴンっているの!?学校にティラノサウルスもいるしよー、なんだよこれ。気分の悪い夢みたいになっていた。なんで空に飴があるんだよ!なんで俺道食べてんの!?


「あぁ、やっぱりこれも妄想かよ・・・」


変な方向でも世界の改変が進んでいるようだ。というかあのティラノサウルスどうやって越えるんだ・・・?無理だろ。食われて終わりだわ。


「あー」


そんなこと思っているうちに学校の校門にたどり着いてしまった。


「やべーよ、このティラノサウルス。どうにかできる限度を超えてるよ。だってめっちゃ睨んでるもの。これ俺食うきだよ」

「ぐるるるるる」

「ひらがな表記!?なんか犬が唸っているみてぇだろうが!」


もっと怖いから!ティラノサウルスしらねぇの!?やばいんだよ、恐竜だよ絶滅してるはずなんだよ!


「これはあれかな・・・主人公らしく戦えってことかな」


残念だけど俺にはなんにもないんだけど。手から火がでたりとかすればいいんだけどなぁ。


「これ確実に死ぬよね。俺、学校に入るだけで命失うんだけど」


まだやることいっぱいあるんだけどなぁ・・・。


「しょうがない。場所を変えよう!」


俺は探す場所を変えた。いや、逃げたわけじゃないよ!ただちょっとね、都合が悪くてさ。


「ティラノサウルスは・・・」


俺はチラっとティラノサウルスを見た。すると・・・。


ティラノサウルス。赤。学校。妄想。校門の前で立ちすくむ。校門の前で方向転換。ティラノサウルスは学校のシンボル。


「ぐぁ・・・」


見た情報が文字として俺の頭の中に流れ込む。なんだこれ・・・。するとティラノサウルスは消え、まわりのファンタジーな要素が消えていく。


「?なんだこれ妄想が解けていく?」


まわりはあっという間に元の世界に戻っていく。


「あ?なんだったんだよ・・・今の。まぁ、ちょうどいいや」


俺は学校に入ることにした。








「あぁ・・・やっぱり何もねぇな」


俺は教室を1通り見ていた。うーん、先生に見つからないようにっていうのも難しいな・・・。俺のことを知らない先生ならいいが・・・。


「最後に・・・」


自分の教室によることにした。いるわけがないけど。でも何かないかと最後まで確認していなかった。手がかりぐらいはあるかもしれない、あるのは数夏のかわりにある男子生徒の座席だけだけど。


「はぁー・・・」


ガララ


教室の戸を開ける。


「あーあ、おっそいですねぇー遅いです。黒曜石はぐったりです」

「は?」

「待ちくたびれちゃいました。普通女の子を待たせませんよ。デートのときには10分前です」

「誰だよ・・・」

「ん?あぁ、そうですね。黒曜石はまだ自分の名前を名乗っていませんでした」


そこにいたのはながい黒髪。でも下の方でカールされておりボリュームが半端じゃないことになっている。服は黒を基調としたドレス。しかし前に白いエプロンをつけているためどうやってもメイド服にしか見えない。しかしそんな全てを俺は見たことがなかった。


「どうも黒曜石こくようせきと申します。以後お見知りおきを」


そいつは俺に向かって笑顔を向けた。



どうも、お久しぶりです。


また更新が途絶えていましたがようやくできました。


次もいつになるか分かりませんが地道にやっていきます。


でわ。

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