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第27片 理系少女と文系少年の純心

「ピュアになろうと思う」


俺、七実未空はとうとうこういった。最近変な話が多い。ここで軌道修正しなくては。理系も文系も関係ねぇじゃねぇか。タイトル詐欺だ!


「というわけで煩悩をなくそー!いえー!」

「いや、どこの僧ですか」


そこに数夏がツッコミをいれる。


「そうよ。私に煩悩を消せということは不可能なことね」


さらに柏部が追い打ちをかける。ここはあじさい荘1階リビング。いつもの場所で3人でいた。すでに数夏には柏部のことを紹介しておいた。反応は・・・


「七実さんのハーレムはすごいですね・・・」


という失礼なものだった。しかしふざけてる様子はなく本気でそう思っているようだ。「は、ハーレム!?そんなわけないじゃない!」と柏部も動揺するし。


「ていうかお前はまたゴスロリなのか」

「ゴスロリじゃないわ。これは心情の天使の加護が・・・・・」

「わー、数夏の私服かっわいいー」


話をそらす。


「そ、そうですか?照れますね・・・えへへ」

「うん、とっても似合ってるよ。この部分とか」

「そうですか?ってなんでさりげなく胸を触ろうとしてんですか!」


しまった!もうピュアじゃねぇ!だって俺好みのワンピースを着てたからつい。


「すまん。煩悩よ・・・・・・なくなれ。無無無!」

「それはそれで怖い光景ね・・・」

「で、具体的に煩悩を消すってどうやればいいんですか?」


数夏はききじょうずなのだろうか。軌道修正が上手い。この作品の軌道修正は下手くそなのに。


「考えてなかったな」

「言いだしっぺが一体何を言っているの?」

「そうですよ・・・じゃあ、無難に遺伝子組み換えの話でもしましょうか」

「それが無難なお前が急に心配になったぞ」


普段どんな話をしてるんだ、こいつは。


「人間のクローンって生み出せるんでしょうか?」

「強行突破!?俺まだその話でいいなんて・・・」

「人間のクローンは難しいんじゃないかしら」

「・・・・・・・・」


みんなして真面目な話をしていた。


「じゃあ、人体強化とかはどうでしょう?手に水かきがついてるとか」

「どんな河童だ」


俺なら嫌だ。水かきなんて絶対いらねぇ。


「それは私も嫌ね・・・」

「ていうか泳げたらんなもん必要ねぇだろ」

「・・・・・」

「・・・・・・・お前カナヅチなのか?」

「・・・・・こくり」


ゆっくりうなずく数夏。ごめんね、なんか。泳げないとは思わなくてさ。いや、でもこいつのことだからありうるかもな・・・。


「ていうか柏部もカナヅチじゃなかったっけ?」

「・・・・・・・」

「無理して答えなくていいけど・・・」


泳げないやつがいっぱいだった。3人中2人泳げなかった。という俺もあんま泳げない。泳げない率が俺のせいで100%になっちまった。


「そ、空は飛んでみたいよなー」


無理やり話をそらす。空気が異常に重かったのだ。


「そうですねー・・・翼とかも生やすことができるんでしょうか?」

「空を飛んでみたいっていうのは人なら誰しも夢見たことがありそうね」

「俺は高所恐怖症だからそんなに思わないけど」


ヘタレの登場。そんな目で見るなっ!スキーとか・・・まず山に登れない・・・。


「ってことは『翼をください』っていうのはそういう人体強化の歌だったのですね!」

「それは違うと思うぞ」


そんな歪んだ曲ではない。もっといい歌のはずだ。いや、そうに違いないだろう。


「ということで一応とりとめもない話をしてみましたが・・・」

「うん」

「これはなんか続かないわね」

「うん・・・」


なんだろうか・・・。ピュアさを求めると会話も楽しくない。いや、楽しいけれど縛られてる感じがする。


「やっぱり素がいいってか」

「そういうことね」

「はい、規制することは駄目ですね」


これで話が続かない俺らに落胆した。ピュアじゃない方がいいってどういうことだよ・・・。


「それにしても・・・」


と柏部が俺に小声で話しかけてくる。


「あなた変わったわね」

「俺か?」

「そうよ。前会った時はひどく荒れてたじゃない」

「そうかな?」


荒れてたというのはよくわからない。でも俺はあのころを明確におぼえている。


『俺は疲れた。何もない。何もできない俺に愛想をつかしたんだ』


そうあの頃のセリフを・・・


『俺はもういない。存在しない。俺は・・・俺は・・・・・・・・・・』


「七実さん?どうしたんですか?」

「ん?あぁ、ごめん」


気付かぬうちに自分の世界に入っていたらしい。


「あなたはそういう能力を持っているの?そこまで自分の世界に浸れるとは驚きだわ」

「やめろ、俺を中2病に仕立て上げるな」

「それよりも早く話題決めないとこの話のタイトルが決まらないんですよ」

「お前はなんの話をしているの!?」


メタ発言。


「んー確かにこのままじゃ雑談で終了しちまうな」

「それがこの話といわれればそうなんですけどね」

「でもインパクトがたりないわね」


その通り。ただ雑談してるだけじゃインパクトに欠ける。どうすりゃいいのか。


「私が砂〇の雪でも歌いましょうか?」

「やめろ。色々と理由はあるけどやめろ」


まず伏字使うような歌を歌うなよ。


「そういやぁテストどうだった?」

「数学は大丈夫なはずです!」

「国語なら大丈夫よ」

『・・・・・・・・』


最近テストが終わった。しかしその結果は得意科目以外残念だったようだ。まぁ、分かってたけどね。


「というか柏部はトップだろ」

「分からないわ。私だって完璧じゃないもの」

「そういうものなんか。そういやぁ、数夏も頭よかったよな。文系教科もそれなりにできてただろ?」

「んー・・・そんなに頭はよくないですよ。文系の答えも数学でだせる問題じゃないとできませんし」

「数学でだせることに驚きだよ」


ほんとうにこいつすげぇな。確率とか使えばいいのかな?俺はその確率の普通の問題さえ解けないけど。


「そっか。じゃあ数夏。俺の前あげたプレゼントを着るか」

「脈絡がないですね!今の会話のどこにそんな伏線が!?」

「いや、そういうものなんだよ。会話の1つ1つをチェックしないと」

「それでもそんな伏線はなかったと思いますけど・・・」

「まぁいいじゃなイカ」

「そんな侵略者みたいな口調でも嫌です」

「そうか・・・そうか。もう俺は生きる気力がなくなったよ」

「ずいぶんと軽い生きる気力ですね・・・」

「俺にとっては重いんだよ!」

「まぁ、そうですか・・・」

「反応が軽いな!」

「私にとっては重いですよ」

「まぁ、そうですか・・・ってならんよ!明らか軽いだろうが!」

「いや、私もそんな反応したかったんですけど」

「はぁ・・・もう・・・はぁ・・・」

「・・・・・・・・・」

「・・・・・・・・・」

「・・・・・・・・・分かりましたよ!」

「え?・・・・・・・マジ?」

「なんなのかしら。この超展開は。ktkrなのかしら?」

「やめろ。ktkrとか会話でつかわねぇよ」


ていうかメールでも使わない。意味知ってるやついるのだろうか。


「ふっ・・・あっと驚かせてあげますからね」

「いや・・・無理にしなくても・・・」

「もう後には引けません!」


そう言って部屋に入る数夏。・・・・・・・・・・・・・・・・・・。


「罪悪感でも生まれているのかしら?」

「う、うるせぇ!」


冗談だったんだけど。ここで冗談だって言ってもなんか失礼だし・・・。


「よし!次回へは続かない!」

「主人公って楽なときがあるわね」


特にオチもなく終了!たまにはオチがないのもね。・・・・・・いつも?

グダグダすいません・・・。


次の更新はいつになるやら・・・。

なるべくはやくしたいのですが最近忙しくて・・・。


1日1更新したいですね・・・。

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