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第16片 理系少女と文系少年の会議

「えー、というわけで第1回あじさい荘キャラ立たせ会議を始めます」


またまた唐突で悪いね☆七実未空ななみみそらです。ここはあじさい荘1階のリビング。テレビの前のテーブルのまわりに5人が座っていた。


「すいませーん!この会議は何を話し合うんですかー?」

「山梨。お前、ことの重大さがわかっていないようだな」


いつも元気なはっちゃけ娘である、山梨戸張やまなしとばりが発言する。ちなみに妄想少女の名前を持つ。


「・・・・・・・・・・私、やりたいことがある」

「岸島いじり以外でならいいぞ」

「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」


結露緋色けつろひいろ。残念な百合。いや梅。女の子、男の子両方いける無表情な女の子。氷結少女の名前を持つ。俺の幼馴染。


「その・・・私も参加するの?」

「お前もだ」


おそるおそる発言した大人しい女の子は高松小鳥たかまつことり。普通で大人しく、恥ずかしがり屋な俺の幼馴染だ。ちなみに雷瞬少女という中2病らしき名前を持つ。


「ってことは私もなんですね」

「あぁ・・・ってお前が一番大事なような気がするぞ!」


岸島数夏きしじますうか。恐るべき理系少女。そのまんま理系で特に数学がすさまじい。異常なレベルだ。理系少女という名前を持つ。


「そして俺が七実未空だ」


文系少年の名前をもつ。最近気になることは背が伸びないことだぜ!


「なんでそんな説明口調なんですか?」

「お前もそうだがみんなさ・・・・・・・・」



「〇〇少女っていう名前があるんだからもっとそれっぽいことしろよ!」



今回はそんな話。


「どういうことかな?私は個性ありまくりだけど!」

「お前の妄想はどうしたよ!初回から見てねぇぞ!」

「いや・・・それは・・・」

「緋色の氷結もだ」

「・・・・・・・・・・私は出した」

「初回と俺の頭ぶつけたときだけだろうが!」

「私も・・・初回だけだね」

「認められるとツッコミづらい!」

「私は何回かだしてますけど」

「もっと出せよ!お前、みなさんに理系少女ってこと忘れられてんじゃないの!?」


俺1人で大騒ぎだった。


「というわけで改めてキャラをたたせたいと思います」

「七実さんのもあんまりだしてないでしょうに」

「そこも含めて改善します!」


ていうか俺のはみんなと比べて普通レベルなので出す機会がないのだ。


「じゃあ、山梨から」

「えー、めんどいなぁ・・・」

「お前たぶんルー〇しか取り柄のない女と認識されてるぞ」

「山梨戸張です、どうも」


急にしゃきっとしだした。


「私はみんなに妄想を見せることができるんだよ」

「そうそう、そんな感じで」

「原理はよくわからないけれど私が妄想を話して聞いていた者は幻想を見ちゃうんだよ!妄想通りのことが起こったと勘違いさせちゃうんだ!」

「おぉ!それで!」

「実際妄想なんでそのうち解けるし、それにかかった本人もうすうす気づいてるんだけどね」

「悲しいっ!」

「というわけで披露したいと思います!」

「ちょ!お前!ここで!?」










荒れていた。緑はなく、空の青もなくなってしまった世界。そこには生きるものなどいなかった。しかし2人だけ生き残りがいたのだ。


「山梨・・・・・山梨・・・!」

「七実くん。私の心配はいいからはやく逃げて」


そこは戦地だった。いつ撃たれるかわからない戦地の中。男は病気の女を連れて逃げようとした。しかし足をくじき、満足に歩けなくなってしまった男は女をおぶることができなくなっていた。


「だめだ!お前をおいてはいけない!」

「その言葉をきけただけで満足だよ・・・」

「山梨!」

「いいから・・・・・」


「おーい!ここに生き残りがいやがるぞ!」


「しまった!」

「はやく!私はいいから!」

「でも・・・」


ドンッ


「え・・・・・」


気付くと山梨は俺の手に刃をさしていた。


「ちっ!はやく行けよ!もうあんたに用事はない。ったく遺産をまるまるいただく計画がパァだ」

「やま・・・なし・・・」

「じゃあな。今まで私の手の上で踊ってくれてありがとう」

「やまなし・・・くっ」


彼はひたすら走った。こんなの嘘だ!あんなに優しかった山梨がこんな・・・こんな・・・。しかし彼は気付いていた。これは芝居なのだと。


「行きましたか・・・」

「おい、女覚悟はできてんだろうな」

「私は愛する人を裏切った。十分罪になるでしょう。さらばです」


そして女は・・・・・・・・・・・・・













「やまなしいいいいいいいいいいいいいいいいい!!!!」

「あれ?聞きすぎたかな?」


号泣でした。これがこいつの妄想だ!


パリィイイイイイイイイン


しかしどこからかきこえてきた音によって俺はもとに戻る。


「・・・・・・・・・これが私の氷結。脳を一時的に停止させ、頭の状態をリセットする音を出すハンドベルを振る」

「うん、まぁそんな感じだな」


そして俺はゴミ箱にお菓子の袋を投げいれようとする。しかしそれは外れ地面に落ちそうになったとき・・

・・・・。


シュンっ!


「えっとこれが私の雷瞬・・・」

「高松の委員長魂の塊だな!」


悪いことを高速で防ぐ。悪いことをしようとしたやつが悪いことをし終える前に防ぐそれは雷神のよう。と中2病の先生が言っていた。


「だからゴミ箱からお菓子の袋が外れ地面に落ちる前に防いだということだ!」

「誰に話してるの?」

「ちょっとお菓子の袋貸してくれ」


そういって高松から袋を受け取り岸島に渡す。


「ほい」

「なんですか?これ?お菓子入ってないじゃないですか」

「それを正確にゴミ箱に入れてみろ」

「えー・・・分かりましたから鬼の形相でこっち見ないでください!」


そして岸島は構える。


「腕の角度。肘の角度。腰の位置。足の位置。そして距離すべてを計算した結果・・・・・」

「くるかくるか・・・」

「えいっ!」


女の子投げで投げた岸島の放ったものは見事ゴミ箱に命中!


「キターーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!」

「いや!ちょっとこれ私のだけしょぼくないですか!ゴミ箱に入れるぐらいコントロールいい人ならだれでもできるじゃないですか!」

「え、でもお前ノーコンでコントロールボロボロじゃん」

「そうですけど・・・」

「それで入れられるのなんて奇跡だネ!」

「そのわざとらしさは何なんですか・・・」


そして俺はみんなの顔をみて告げる。


「これで安心だ!」

『なにが!?』


いや、最近誰が誰なんだかわからない人がいそうでね・・・。不安だったんだよ。


「いやー、参った。お前らすごいわ」

「いや、感情をこめてください!」

「さぁ、みんなそれぞれ戻っていいぞー」

「・・・・・・・・・・未空のは?」

「え!?」

「そうだよー!七実くんやってないじゃない!」

「いや、俺は」

「ずるいですよ!」

「そのね」

「やろうよ、七実くん・・・」

「高松まで!?」


あれ?誤魔化すつもりが無理だった。急にピンチになったよ!


「その古文をはやく理解できるとか・・・・・」

「どのぐらいですか?」

「普通の人ぐらいです」

「・・・・・・・・・・・・・・・幻滅」

「う、うるせぇな!」

「七実くん個性がないねー」

「いや、俺は普通だから!」

「自己申告で普通って言われても・・・」


また墓穴ほった!?


「たーすーけーてー!!!!」


またにぎやかになる俺の日常。それはやはり気持ちよくて安心できて・・・。


ピリリリリ


「あれ?お母さんから電話です」

「お、岸島母からかー。俺も一度は見てみたいな」

「・・・・・・・・・・・・電話にでないの?」

「そうだよー!でなよー。七実くんはこっちに任せて!」

「お前何するきだぁあああああああああああああああああああああああ!!」

「でてもいいよ・・・」

「高松!お前もそっちサイドなのかよ!」

「じゃあ、お言葉に甘えて」

「岸島!お前はツッコめよ!」



ピッ


「はいもしもし。あ・・・お母さんですか。どうしたんです?・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・え?それってどういう・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」






「お父さんが帰ってくるんですか・・・!?」






6月下旬の今日。その日を境に俺の日常は崩れ出した。

というわけで2回目の更新ですが。

最後のほう・・・雰囲気が変わってきましたね。


でもまさかのここからバトル展開!にはならないので(笑)

ふつーに日常なんですが少し変わってますよ。


でわ

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