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第15片 理系少女と文系少年の無駄話

青春。それは日常とイコールで結びつくのだろうか。日常は日常で青春は青春?日常が青春?俺にはよくわからない。分からないからこそ知りたいと思うのもまた好奇心が強い人間ならではだろう。しかしな、俺は人間だがそんなに興味がない。興味というより考えなくてもいいことだと思っているからだ。だからさ、俺に聞かれても困るんだよね。


「青春ってなんでしょうか?」


そんな青くさいセリフから始まる今回の話は青春と呼べるのだろうかと七実未空こと俺はふと考えた。


「青春とは何をすれば青春なのでしょうか?」

「しらねぇよ」


なんでこんな流れになったのか。それは岸島が「高校生やってるなら青春しないと損ですよ!損!」と言ってきたからだ。しかしこいつも肝心な青春という意味は分からないらしい。


「これは謎ですね・・・」

「いや、正直どうでもいいぞ」


放課後。教室で岸島の身支度が終わるのを待っていたらいきなりそのようなことを言われた。


「青春っぽいものをあげていきましょうよ」

「いや、だから早く帰ろうぜ」

「恋」

「俺の意見は一方通行!?」


会話のキャッチボールというものを教えてやりたくなった。こいつとは成り立たなさそうだけどね。


「恋といえば・・・」

「おい!ストップだ!マジカルバナナみたいになってるから!」

「おぉ・・・そうでした。青春でしたね」

「青春っぽいものな・・・友情だろ」

「よくそんな寒いこと言えましたね」

「お前もよくそんなことが言えたな!」


人にきいといて冷たい奴だ。


「他にもあるでしょう」

「例えば?」

「部活とか?」

「部活やってないやつも青春してるやつはしてるだろ」

「それもそうですね・・・じゃあネットですかね?」

「ネット?」

「2ちゃ〇ねるとか」

「お前の青春は歪んでる!」


面白いけども!でも決して青春のくくりではないだろう。ネットとか・・・趣味だろ、それ。


「青春漫画とか参考にしてみましょうか?」

「青春漫画・・・あの、川のところで殴りあって『なかなかやるじゃねぇか』『お前こそ』みたいなやつか?」

「なんか七実さんの青春って古風ですね」

「俺も言ってて思ったけどさ他に何もないだろう」

「ありますよ!偏りすぎです」

「そうか?」

「朝にハンバーグ、昼にステーキ、夜に焼き肉を毎日続けてる人の食生活ぐらい偏ってます」

「それは命にも関わるな・・・」

「朝にコーンポタージュ、昼にサラダ、夜に野菜炒めぐらい偏ってます」

「急にヘルシーになったな。きっと医者に肉を止められたんだろ」

「なんか話が脱線してますね」

「お前が気づいてくれてよかったよ」


このまま食生活の話になるのかと思った。それは厳しいな・・・。つまらなさそう。


「で、聖瞬の話なんですけど」

「なんか技名みたいになってるよ!」

「すみません、噛みました」

「おい、どこかで見たような流れになってるぞ」

「じゃあ、演じてくださいよ」

「・・・・・・・違う。わざとだ」

「噛みまみた」

「わざとじゃない!?」

「神はいた」

「急に宗教的!!」

「という具合ですね」

「ただ化〇語から引用してるだけだろうが!」


最悪だ。青春の話から急にパクった会話になっていた。


「でもこういうのも青春っていうんですかね?」

「ん?」

「男の子と女の子で教室に残る。そしてバカ話。みたいなこの状況も」

「そうか?でも、ま、青春なんて案外こんなもんなのかもな」

「寒いです」

「ひでぇ!」

「気温がですよ」

「もう7月になるんだぞ!お前の体感温度おかしいだろう!」

「私はとても暑いところから来たんでこのぐらいでも寒くて」

「どこからきたんだよ」

「ブラジルしかないでしょう」

「それ以外にもあると思うが、嘘はやめろ。純日本人だろうが」

「すいません。七実さんのセリフがあまりにも寒くて嘘を・・・」

「そのセリフで今度は俺が真冬の海に身投げするかもしれないぞ」

「冷たいのでカイロでも持っていけばいいですよ」

「カイロでどうこうできねぇだろうが!死の危険があるんだよ!」

「か、勘違いしないでよね!あんたのためのカイロじゃないんだからっ!」

「ツンデレでも誤魔化しきれない!」

「ていうかもとの話から大分それましたね」

「まぁ、そんな感じは途中からしてたけどな」

「でも会話だけでもいいんですよ」

「なんでだ?」

「私の声は可愛いからです」

「変な自信っ!」

「きっと野〇藍さんみたいな声でしょうね」

「リアル伊〇風子!」

「七実さんはどんな声なんでしょうか?」

「俺か・・・俺は有名どころで神谷浩〇さんかな」

「ずうずうしいですね」

「お前に言われたくねぇよ!」


でも実際どっちもどっちだった。


「青春の話は?」

「忘れてました」


さっき言ったばっかりだよー!


「青春とはえっちぃことだということでしたっけ?」

「さも俺が言ったみたいにいうなよ!」

「すみません。未来を見てしまって・・・」

「未来の俺がそう言うのか!?」

「それはもうかっこよく!」

「青春とはえっちぃことだってどう言ったらかっこよくなるんだよ!」

「今、言いましたね」

「あうちっ!」


最悪だよ!もうバカだな俺!


「いくら考えても分かりませんね」

「そうだな・・・青春なんて最初から答えなんかないのかもな」

「また寒いセリフを」

「だって俺らが考えて答えが見つかるようなものなら昔から見つかってるだろ」

「なんか私までバカにされてるような・・・」

「き、気のせいだ」

「まぁ、いいです。もう帰りましょうか」

「びっくりするぐらい無駄な時間!」

「いいじゃないですか。最近はあまりこういう時間がありませんでしたし」

「いや、そうだけどさ」

「ほら、立ってください」

「おう、よっと」


俺は席から立つ。


「私の黒タイツというか黒ストッキングみたいなの薄くして夏にそなえたんですけどどうですか?」

「違いなんかわからないっての!」

「今のようなセリフで女の子は傷つくんですよ!」

「分かった。分かった!今度から気を付けるから!だから俺のすねを中心に蹴るな!」


今日も変わらずそしてにぎやかに過ぎていく毎日。そんな日がずっと続くんだと思っていた。でもそれは所詮妄想少女の妄想のように俺の幻想だったのかもしれない。


俺はすぐにこの心地いい時間をなくすことになる。

毎回毎回無駄話じゃね?

というツッコミは分かってますので言わないでくれるとありがたいです。


というわけで久々の会話だらけ。

いつも通りとかいうツッコミも受け付けません!


そして次回も同じようなテンションで!

でもちょっと様子がおかしいかもです。


でわ

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