ステージ 1-6
人生は簡単だ。
だって、死ねばいいんだから
人生の途中にあるゲームは難しい。
だって、何が起こるかわからないから
放課後、夕焼けが差し込まない路地裏を僕と白羽は歩いている。
「で、これからどうするつもりだ?」
「何が?」
「いや、だからなんで私達はこんな路地裏を歩いているんだ?」
「言ってなかったけ? これから他の参加者と会うつもりだよ」
「……準備はできてるのか?」
「んー、してるっちゃしてるけど……」
いや、本当はしっかりしてるんけどね
ポケットにある、果物ナイフを確認する。
いや、別に果物ナイフじゃないんだけどね
「まあ、お前がそれでいいなら私はいいが……」
「どうかした?」
「お前……、死ぬかもしれないんだぞ?」
「もしかしたらそうなるね」
「…………まあいい。そんな事よりどうやって参加者を探すつもりだ?」
「あの掲示板でオフ会を用意させてもらったんだ」
「なるほど……、しかし、何で今日なんだ?」
「ん、向こうも学生らしいからね。今日の放課後しか時間が空いてなかったんだ」
「あいては学生か……、そう言えばここら辺だったな……」
「ん、何が?」
「覚えてないのか? 友達だったんだろう?」
「ああ、青橋のことね。そう言えばここら辺で死んだんだっけ?」
「ああ」
「そうだったんだ」
「……何も思わないのか?」
「思うわけ無いだろう? 死んだ人間は僕には関係無いからね」
「それでも……」
「それに、君は青橋の能力を知らないだろう?」
「何かあるのか?」
「うーん、まあ、個人情報でこのゲームに関係ないからあまり言いたくないけど……、由一は死なないんだよ」
「死なない? 吸血鬼みたいにか?」
「いや、そんなものよりもっとエグいよ。あいつは……、っとこれ以上は言えないね」
「……分かった。私もこれ以上は訊かないでおこう」
「そういや、『幻想殺し』の効果範囲って全身だよな」
「ああ」
「一つ訊くけど、能力のオン・オフとかできないの?」
「確か無理だったはず……」
「個人の戦闘力は?」
「さあ? まあ、学生って言うからにはあまり高くは無いと思う」
「じゃあさ……」
その瞬間、僕と白羽は気づいた。
ちょうど青橋が死んだところに男が立っているのを
そしてその男から発せられる殺気みたいなものに
気づいた。
そして……
白羽が携帯を確認した後
手を上げて、炎が飛ばす。
と言っても、あくまで野球ボールと同じぐらいの大きさだ。
そして、炎が男に当たった瞬間、消えた。
原作どうりだな……
まあ予想済みだったんだけどね
さて、僕は……
のんびりとコンビニで買った、鮭おにぎりを食べる
「……もう何も言いいたくないが……。相手は学生じゃなかったのか?」
「うーん、どうやらネットでは相手を油断させるために学生とゆう設定だったんだろうね」
「…………お前……騙されたのか?」
「どうやらそうらしいね」
いや、別に最初から分かってたんだけどね
にしても白羽が感づくなんて思ってなかった
これだけが本当に予想外だ。
まあ、兎にも角にも
これにて
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