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ゲーム  作者: 中二 病
6/21

ステージ 1-5

「世の中の関節は外れてしまった。


 ああ、


 なんと呪われた因果か、


 それを直すために生まれついたとは!」


 この言葉はどこぞの国のどこぞの劇作家が作った言葉だ。


 まあ、僕が言いたいのは


「関節は外れてしまった」


 ここが絶対的に可笑しいと思う。


 だって、関節なんてものが世の中に在るわけが無いのだから


 世の中は、在るものしかない。


 無いものは無いし、在るものは在る。


 だからこそ生物は在るもので満足しないといけないんだろう。


 だからこそ僕は在るものを使って遊ぶんだけどね。

「今日、転校生が来るぞーー!!」


 ちょうど机にカバンを置いたときに、クラスの噂屋、山本やまもと 啓二けいじが前のドアから入ってきた。


 一応言っておくけど、噂屋と情報屋は違うからね?


 噂屋は速さと鮮度が大事だけど、情報屋は正確度と詳細が大事だからね?


 確かに扱ってるものは同じだけど、その扱い方が違うから勘違いしないで欲しい


「あ、その顔は既に知ってる顔ね。とっしー」


「うぃす、三月」


「うぃうぃーす。とっしー、それより、転校生の事知っているでしょ?」


 うぃす。うぃうぃーす。とは今、クラスで流行っている挨拶だ。


 元々は校長が、突然思いついて先生達に教えたところ、そのネーミングセンスの無さで生徒にも広まり僕のクラスに波が来たというわけだ。


 閑話休題(ここで使っていいんだっけ?)


「まあ、知っているけど……」


「じゃあ、教えてよー」


「いいけど……、金」


「ほい、50円」


 しっかりと50円を受け取った後


「転校生は二人、一人は最近この町に来た女性で、もう一人はパソコンにえらく詳しい奴だったはずだよ」


「さすが、情報屋。正確ね」


「それほどでもないよ。そんな事より青橋は?」


「それが、やっぱり、分からないのよ……。家に行ったけど、由一はいなかったし……」


 青橋は確か、両親が交通事故で死んでいる。


 まるでギャルゲーのような家庭関係だ。


 まあ、だからこそそれで遊んだけどね


「ねえ、本当に由一が何処にいるのか知らない?」


 さて、どうしよう?


 ここで、目の前にいる奴を玩具にするか、放置するか……


 そういや僕はまだ遊び中だった。


 さすがに二つ同時に遊ぶのは辛いからな……


「いや、ごめん。さすがの僕でも本当に分からないよ」


「そう……、じゃあ、また今日も由一の家に行くことにする」


「はい、席に着けーー!」


 ちょうど、担任が教室に入ってきた。


 三月は僕の右斜め前方の席に座った。


 目の前のにある青橋の席は窓際のおかげで日が当たって暖かそうだった。


 いや、別に僕も同じ窓際だけどね


「よし、男子共、喜べ! 今日、美少女転校生が来るぞー!」


「「おおおおおおぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!!」」


 一部、女子の声が聞こえたけど気にしないでおこう……


「しかも二人だぞ!!」


「「おおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!!!!!!!!!!!!」」


 やっぱり、女子の声が……って気にしちゃ負けだ、撲。


「よし、じゃあ入って来い」


 そして、ガラガラと教室のドアを開けて入ってきたのは


 見覚えの無い美少女だった、


 いや、別に見覚えはあるんだけどね


「「うおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!!!!!!!」


 勿論、教室に入ってきたのは、猫と白羽だ。


 白羽は髪がボサボサだけど、その顔は美少女といっても問題ないだろう


 やっぱり男子の声の中に、女子の声が……って気にしちゃ負けだ。気にしちゃ負けだ撲。


「自己紹介しなさい」


「私は白羽しろば 柚姫ゆきだ」


「あたしは猫だよー」


 一瞬、沈黙がクラスに舞い降り


「「「美少女 キタ―――――ヽ(∀゜ )人(゜∀゜)人( ゜∀)ノ――――― !!!」」」


「ちょ、お前ら落ち着け!」


 クラス全員がノリで言った、


 いや、別に僕は言ってないんだけどね


「はいはい!」


「なんだ、山本?」


「先生、質問いいですかーー!」


「ああ、いいだろう」


「好きなタイプは!?」


 その瞬間、クラスの男子共が尊敬の眼差しで山本を見た。


 その視線の中に女子が混ざっていた……。


 と、ともかく


「私は正義感溢れる、爽やかな人がいいと思ってる」


「あ、あたしも、右に同じー」


(つまり、とっしーみたいな、腹黒感全開のネチネチした人は駄目ね)


 にししと笑いながら振り向いてなんやら三月は言ってきた。


 勿論、僕は無視する。


 そして、一時間目の休み時間……


「ねー、猫って本当の名前?」


 なぜか、猫と白羽は三月と仲良くなっていた。


 いや、ほんとなぜ?


 とにかくうまい返答お願いします。


「ん、とっしーがつけてくれたんだよー」


 その瞬間、クラスの空気か凍った、気がした。


 その空気を破り、勇敢にも切り替えしたのは山本だった。


「え、えと、猫さん?」


「えーと、確か山芋くんだよねー? 何ー?」


「とっしーって智梨だよね? その智梨とどうゆうご関係で? あと山芋じゃなくて山本です」


「ん、同居中ー」


 またも空気が凍り、次の瞬間には……


「「「どうゆう事だぁぁぁぁーーーーー!!!! 智梨ーー!!」」」


 が、僕の名前が出されたときには僕は既に対抗策を施している。


 それは……


「な、こんな時間から寝てるぞ?」


「絶対、狸寝入りだって」


「起こすか?」


「いや、あれは意地でも起きないよ。俺だったら絶対、起きないし」


「っち、また隙が出たときに訊くぞ」


「「「了解!」」」


 さっきからやはり女子の声が……


 いや、今は寝た振りに専念するんだ僕


「あ、同居といっても柚姫ゆきちゃんも一緒だよー?」


「「「ぬぁんだとぉぉぉぉーーーー!!!!」」」


 これ以上余計なことを言わないでくれ……


 とゆう顔を浮かべながら白羽がクラスのみんなをフォローする。


 がんばってくれ、白羽。


 僕はとにかく寝る。


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