女の子
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今回は、独身の頃、看護師として働いていた時の事。
ある夜勤の朝の検温の時、患者Aさんとのやり取り。
私 「おはようございます。よく眠れましたか?具合はいかがです?」
Aさん「おはよう。‥‥‥あのさ、この病棟って子どもが入院してる?」
私 「いいえ、大人だけですよ」
Aさん「そっか。夕べさぁ、カーテンから女の子が覗いたんだよね。‥‥‥気のせいかな。それとも寝ぼけたかな」
私 「んーーどうでしょうねぇ」
私はなんと言ってよいのかわからず、適当に言葉を濁してしまった。
数日後、日勤の検温の時、同じ部屋の患者Bさんとのやり取り。
私 「具合はいかがですか?」
Bさん「調子はいいよ。それよりさ、注意した方がいいよ。夕べ、子どもが遊んでいたから。走り回っていたから。病室で走り回っちゃ不味いでしょ」
私 「え?子ども?」
Bさん「そうそう、子ども。女の子かな」
私 「そうですか‥‥‥女の子。今、この病棟には子どもは入院していないんですけど、念のため気を付けるように他の人にも伝えますね」
Bさん「うん、そうした方がいいよ」
一通り検温が終わるとナースステーションに戻り、カルテに記入しながら (当時は電子カルテではなく、紙のカルテだった) 同僚看護師Nさんに、AさんBさんの話をした。
彼女は少し嫌そうな顔をしてこう言った。
同僚 「私もAさんから聞いたよ。なんかさ、女の子が身体の中に入ってきて、話すんだって‥‥‥何だと思う?」
私 「ええ?何ですか、それ。不気味ですけど」
同僚 「だよね、他の人にも聞いてみる?」
私 「そうですね」
私達は、婦長や主任、他の同僚看護師、医師にも話してみたが、誰もAさんBさんから話を聞いた人はいなかった。
私とNさんがからかわれたのか、たまたま私達にだけ話したのかは不明だ。
でも、話をしている時のAさんBさんは真剣な顔をしていたし、嘘をついているようには見えなかった。
その後、AさんもBさんも、女の子の話をすることなく退院していった。
あの病室にだけ女の子が居たのか、来たのか、そもそも嘘だったのか‥‥‥全くわからないけど、こういう事ってありそうな気はする。
病院っていろいろあるんですよ。
なので、消灯したらぐっすりと眠るといいと思いますよ。
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