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君の空はいつも曇転  作者: みたらい
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プロローグ

 それは中学一年の春。

 君は新調した制服を着て、雨の中入学式へと足を踏み入れた。

 それが君の10年間の始まりで、でも君はまだ小学6年生の気分だったに違いない。それが分かるにはまだ幼すぎた。

 君は、ただの傍観者でしかなかった。その癖に自分の正義を押し付けて自分はわかっていると錯覚していた。

 そんな君の物語は、2年後。中学3年生の時に、やっと本編を迎える。本編までにいろいろあったかもしれない。君にとって人生の転機と呼べるようなものがあった……。君はそう言うかもしれない。

 それでもそれは序章だ。君の物語を語るにはあまりにも薄っぺらで、脆弱な筋書。

 いまからするのは、君と、「A」と呼ばれた子の話。

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