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スキル上げ

翌日、ログインする。

今日は再び紅雲と蒼波の戦闘訓練に付き合う。 


「ありがとう。連日付き合って貰って」


「気にしないで良いよ。昨日私たちが乗合馬車の出発の時間に遅れて、乗り遅れただけだから」


私たちは2人の戦闘訓練に付き合って王都から離れ過ぎ、気が付いた時には乗合馬車の出発の時間までに戻れそうになかったのでそのまま戦闘訓練を続けログアウトポイントでログアウトしていた。


「今日は私たちの都合でここから王都に戻りながら狩りするよ」


なぜかヒルデが仕切ってる。


「私たち2人ではここから王都まで無事に帰れるか分からないから助かるよ」


紅雲がそれに答える。


「うちの子が調子に乗ってこんなとこまで連れ回してごめんね・・・この子は調子に乗ると暴走するから・・・」


「ちょっとエリザ、そのキャラは何よ(笑)。私、エリザの子だけにはなりたくない。毒親に成りそうだもの」


「ヒルデ、毒親って独身の親の事?」


「サンドラ違うよ。子供にとって毒になる親の事だよ?成長に悪影響を与える親の事」


「ヒルデ、私たち3人の中で1番子供の教育に悪そうなのは自分だって自覚あるの?私はこの3人の中ではまともだと思うもの」


「そっか・・・エリザは自覚症状無しと」


ヒルデがメモをするようなジェスチャーをする。


「ヒルデは自覚症状あるだけマシだよねぇ」


サラッとサンドラが言い放つ。


「いや、私も自覚症状無いから。・・・と言うか毒親の素養無いから!!」


「はいはいそうだねぇ。そう言う事にしとくから、ほら行くよ?」


「えぇ・・・なんで私、残念な子みたいな扱いになってるの?」


ボヤくヒルデをスルーして魔物を探す。

ここら辺の魔物は私たち『魔女の庵』の3人に取っては弱いのでヒルデとサンドラはスキル編成を大きく変えて新スキルを幾つかセットしてる。


ヒルデは【長弓】スキルをレベル30まで上げる為に片手剣二刀流から長弓に持ち替えた。

更に【精霊(光)】と【精霊(闇)】のスキルを装備してる為にヒルデの周りをテニスボールぐらいの白い光の球と黒い闇の球が浮遊してる。

サンドラも【投げ斧】と【投擲】を積極的に使ってレベル30を目指す宣言してる。

ヒルデとサンドラが遠距離メインのスキル編成なので今日は私が前衛で回避盾みたいな立ち回りでメイスを使った物理攻撃メインで戦う事になってる。

私が回避盾のような立ち回りをするのは紅雲と蒼波に立ち回りを見せる為でもあるとヒルデは言ってたが、私は回避盾をやった事が無いので私に前衛をやらせる為の方便だろう。


因みにスキル編成はこんな感じだ。


『エリザ』

【短杖 Lv.6】

【棍棒 Lv.6】

【服Ⅱ Lv.3】

【精霊魔法 Lv.5】

【魔力up Lv.29】

【詠唱短縮 Lv.29】

【MPup Lv.24】

【MP回復up Lv.24】

【魔力操作 Lv.16】

【調教 Lv.5】


『控え』

【長杖 Lv.30】

【棍 Lv.30】

【騎乗 Lv.1】


『従魔 アイン(オオカミ)』

【遠吠え Lv.3】

【噛み付き Lv.5】

【回復魔法 Lv.4】

【跳躍 Lv.2】

【反応速度up Lv.2】


『従魔 ラメド(オオカミ)』

【遠吠え Lv.4】

【噛み付き Lv.4】

【回復魔法 Lv.4】

【跳躍 Lv.2】

【反応速度up Lv.2】


『ヒルデ』

【長弓 Lv.28】

【軽鎧Ⅱ Lv.4】

【精霊(光)Lv.2】

【精霊(闇)Lv.2】

【回復魔法Ⅱ Lv.4】

【軽業 Lv.5】

【跳躍 Lv.3】

【ST回復速度up Lv.3】

【消費ST減少 Lv.3】

【魔力操作 Lv.13】


『控え』

【片手剣Ⅱ Lv.4】

【小盾Ⅱ Lv.1】

【敏捷性up Lv.30】

【スタミナup Lv.30】

【走破 Lv.24】

【聖魔法 Lv.1】

【邪魔法 Lv.1】

【騎乗 Lv.1】


『サンドラ』

【投げ斧 Lv.27】

【重鎧Ⅱ Lv.3】

【熱魔法 Lv.2】

【投擲 Lv.27】

【剛力 Lv.3】

【精密攻撃 Lv.1】

【移動速度up Lv.29】

【反応速度up Lv.1】

【魔力操作 Lv.3】

【調教 LV.18】


『控え』

【両手斧 Lv.3】

【鎚 Lv.2】

【大楯Ⅱ Lv.3】

【片手斧 Lv.30】

【鉄壁 Lv.1】

【不動 Lv.1】

【加速速度up Lv.1】

【HP自動回復 Lv.26】

【氷魔法 Lv.2】

【雷魔法 Lv.2】

【鉄魔法 Lv.2】

【騎乗 Lv.1】


『従魔シエロ(スズメ)』

【偵察 Lv.20】

【風魔法 Lv.14】

【雷魔法 Lv.3】

【回復魔法 Lv.13】

【巨大化 Lv.3】


こうして見るとヒルデは敵が弱いからと弱いスキルを装備しまくってステータス弱体化してるだろう事が分かるし、サンドラが無駄に使わないスキルを取りまくってるのが目立つ。


今回は私たちも新スキルを装備して弱体化してるので紅雲と蒼波と一緒に戦闘するのに良いと5人でパーティを組んだ。

サンドラが呼び出したシエロが魔物を見付け戻ってくる。

シエロを従魔のネックレスに戻すと、5人でその魔物の元へと向かう。


「うわ・・・大根だよ。動きが速いから当てにくいんだよ・・・」


走り回る大根を見てヒルデがボヤく。


「それじゃエリザお願いね。回避盾任せたよ?この中で1番ステータス高いんだから!!」


私のスキルレベル高いのは殆ど魔法系のスキルなのに無茶振りされる。


「やるだけやるけど、ヒルデと蒼波は私のHP管理お願いね」


私は回復魔法を使う2人に声を掛けると走り回る大根の集団に向かって走り出す。


走る私の脇を通り抜けヒルデの放った矢、ヒルデの精霊の光魔法と闇魔法、サンドラの熱魔法、蒼波の闇魔法が大根たちを襲う。

私は先頭を走り向かってくる大根をメイスで殴り飛ばし、他の大根からの攻撃に備える。

体当たりしてくる大根をメイスで迎撃し、次の大根の攻撃を横っ飛びして躱す。

しかし躱したハズなのに背中に衝撃を受ける。


「あぁエリザ!!いきなり動かないで!!」


サンドラの放った熱魔法のヒートニードルが私に命中したと認識する。


「魔法防御のステータスが高くて良かった・・・。サンドラ!!魔法は後からじゃなく斜め後か真横にポジショニングしないと駄目だよ!!前衛は後に目は付いてないんだから!!」


紅雲も前衛に出て大根の攻撃を捌き回避盾の練習をする。

蒼波は後で魔法攻撃するか、前に来て両手鎌で攻撃に回るか、回復役に徹するか動きに迷いが見られる。

奥から素早く草むらの中を走る陰が見える。・・・赤い。


「ニンジンも居るよ!!速いから気を付けて!!」


向かってくる大根をメイスで打ち上げると、その大根目掛けてサンドラの投げ斧が飛ぶ。

ヒルデは長弓で紅雲のサポートに徹してるようだ。

普段は思い付きで発言、行動するのに戦闘では1番慎重派なんだよねヒルデ。


「蒼波ちゃん!!アタッカーに回って!!」


ヒルデの指示が飛び蒼波は両手鎌を構えて前衛にやってきて、私や紅雲に攻撃し隙が出来た大根を攻撃しトドメを刺していく。


「あっ!!」


攻撃に意識が向いて注意散漫になった蒼波にニンジンが体当たりを仕掛ける。

それを紅雲が横から鎖鎌の鎌で切り落とし、戦闘は終了する。


「うーん、足を引っ張っちゃった・・・」


蒼波が戦闘を振り返り1人反省する。


「色んな役割をいっぺんにこなそうとしないで1つの役割に限定した方が周りも合わせ易いよ」


「うん分かった。次はそうする。紅雲も最後のフォローありがとね」


「エリザは普段は後衛なのに攻撃を武器で受けたり、躱すの上手いね」


紅雲が感想を言ってくる。


「それはスキルレベルが高いからステータスの素早さが高いだけだよ。それでもサンドラに後から撃たれたけど(笑)」


「う~ん、魔法を撃つのって斧を投げるのと微妙にタイミングとか感じが違うんだよねぇ。投げ斧ではまだ味方に当てた事ないのにちょっとショック」


「いやサンドラ。私はサンドラの投げ斧が直撃したら即死するかも知れないからそれだけは止めて」


ちょっと真面目に釘を刺しとく。


「嫌だなぁ・・・エリザ。私が日頃の恨みからわざとエリザを狙う訳ないじゃないの。前にエリザに魔法をぶつけられたの根に持ってたりとかしないから。ねっ?全然根に持ってないから信用してよ?」


「その言い方を信用出来る訳が無いでしょ(笑)」


こうして5人で狩りをしながら王都に戻り、2人と別れ私たちは東の街への乗合馬車に乗り込んでログアウトした。

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