第2の街の情報?
ご飯を食べて、少しマッタリしてからFEOにログインする。
宿屋のベッドで目覚めるが初めての宿屋のベッドなので違和感がある。
「相変わらず早いね。食べて直ぐに横になると牛になるよ?」
既にログインしていたサンドラに声をかける。
「ん・・・私はどっちかと言うともう少し肉を付けたいんだけどな・・・」
確かにリアルのサンドラ(祐奈)は身長が高く痩せてる。言うなればスレンダーなモデル体型。
「はいはい。嫌味にしか聞こえない悩みは悩みとは言わないのよ?」
「いや、悩みとまでは言ってないけどね。それに1番ログインが遅いヒルデがあの体型だしねぇ」
ヒルデは背は3人の中で1番低いけど胸は大きい。3人の中の誰よりも。
ロリ巨乳?トランジスタグラマー?なんと言うか正確には分からないけどそんな体型だ。
「あれは・・・何なんだろうね?ログインする瞬間まで食べてるんじゃないの?食べて直ぐ横になってログインしてるとか?」
「えっ、何の話?」
ログインしてきたヒルデが私とサンドラの話に入ってくる。
「出たな!!ホル!!」
「何の話よ?なぜいきなり罵倒されてるの私?そんな事より南の街の情報は調べてきた?」
「えっ、そんな話してたっけ?」
「そう言うのはログアウトする前に言ってくれないと」
「ちょっと・・・予習復習は基本でしょ?この街の回りの狩り場や魔物とか情報を知らないまま狩りに出たら死ぬよ?」
「あれ?ヒルデ、それが冒険だとか言ってなかった?」
「それはそれ、これはこれよ?」
どれがどれであれがあれなのか。
とりあえずヒルデの調べてした情報を聞いてみる。
「まずこの南の街の名前はサヴァニエミね。それで」
「えっ、この街って名前があったの?じゃ王都の名前もあるの?」
今まで第2の街とか南の街としか言ってなかったのに。
「えぇ、そこから?もう何日もゲームをやってるのに?」
「エリザ、王都はミズダシア王国の王都ミズダシア。国の名前と王都の名前が同じだからみんな王都と言ってるんだよ?」
「え、サンドラも知ってるの?なんで?」
「エリザは基本的に調べないよね?気になったら検索するのは基本でじょ?」
「いや・・・気にならなかったし・・・」
「もう、話が進まないから。いい?この南の街サヴァニエミから見て東には小高い山があって、南東には大きな森が広がっててそこには第3の街、正確には村があるみたい。南は原野、南西にずっと行くと砂漠があってそこにも村があるらしい」
「へぇ、森と原野って何が違うの?」
サンドラの質問にヒルデが戸惑ってる。
「も、森は森でしょ?木が茂ってて薄暗くて、原野は人の背より高い草が茂ってて木がポツポツと生えてる感じ?」
「ヒルデ、それ本当?」
「イメージよ?だいたいあってると思うから。でね、あんまり探索が進んでないのよ?少し奥まで進むと強い魔物に遭遇して全滅させられるみたい」
「そんなに強い魔物が出るの?」
「運が悪いと熊とか狼の集団とかに襲われるらしいよ?スキルのレベルのステータス補正や装備の品質が足りなくてトップ層も探索は足踏み状態みたい」
狼や熊に食い殺されるとか何の罰ゲームなんだろ?
トラウマものだと思うんだけど大丈夫?このゲーム。
「なるほど・・・と言う事はここが最前線なんだ?私たちもトッププレーヤーの仲間入り間近?」
「ん・・・どうだろ?魔物素材は高値で売れるから収入は良いみたいだけどね」
「それは朗報。目指せ貧乏脱出」
「エリザはそればっかりだねぇ」
うるさい。
みんな貧乏が悪いんや・・・。
「あ、そうそう。森の奥の村や砂漠の村には乗り合い馬車が出てるみたい。1人150000マニで3日で着くみたいよ?何も無かったら」
「高いよ!!しかも何も無かったらって何かある事もあるの?」
「魔物に襲われて途中で全滅する事は当然あるみたいよ?」
お金を払って全滅って目も当てられない。
15万マニの損は立ち直れる気がしない。
試した人は居るんだろか?
「あとは街の中の情報だけどね。王都と第2の街は物価が違うって」
「どう言う事?」
「王都で高い物でもここでは安かったり、逆に王都では安い物でもここでは高かったりとか」
「行商をしたら儲かりそうねぇ。お金を貯めて大きな荷馬車を買う?エリザ?」
「それ転売厨とか転売ヤーとか言われて叩かれそうじゃない?」
「交易は立派な職業だと思うよ?買い占めとかして価格の釣り上げとかしなければ」
「で、どうする?街中の散策する?それとも街の近場で狩りをする?」
「もちろん狩りでしょ?街中の散策は3人が揃ってない時にやるよ。第2の街の周辺でソロで狩りは厳しいだろうし」
「私も狩りが良いかな。豚ネズミに力負けしないぐらいにはレベリングしたいし」
「じゃ、無難に街の北側で狩りしようか。あんまり奥まで行かないように気を付けながらとりあえず日帰りで」
「あ、冒険者ギルドに寄ってクエスト受けてから行こう。あれ地味にお金になるから」
冒険者ギルドに寄ってファットラット5体の討伐依頼を受ける。
ファットラットは豚ネズミの公式名称。
そう言えば私たち、魔物の公式名称を知らずにあだ名を付けて呼んでるな・・・他のプレーヤーと会話をする時に困りそう。
まぁ、他プレーヤーと交流なんで殆どしてないけど。
南の街サヴァニエミの北門から外に出ると街道から外れて原っぱを探索する。
「あ、羽ウサギがいる。数は・・・6匹ぐらい?」
「6匹か・・・どうする?狩る?」
「3人で遠距離から奇襲して数を減らせれば何とかなるんじゃない?」
「サンドラは基本的に楽観的だよね。ヒルデは?」
「大丈夫だと思うよ?サンドラを壁にして私が回復しエリザが削るパターンで。まだMP満タンだし」
「了解。じゃ私とヒルデで魔法で仕掛けるよ」
「了解」
「・・・3、2、1」
「ファイアボール!!」
「ソイルボール!!」
「ウォーターボール!!」
「ウインドボール!!」
「ライトスピア!!」
「ダークスピア!!」
「せやっ!!」
私とヒルデが魔法を乱射してる脇でサンドラも手斧を投擲する。
それ必殺技じゃなかったのか?最初から使うとは。
攻撃を受けた羽ウサギは2匹が光と代わり消滅する。
残った4匹は一斉に羽で飛び上がり、集団でこちらに向かって急降下で向かってくる。
「サンドラ!!」
「任せて!!アテンション!!」
サンドラが大盾を構えて覚えたばかりの挑発技を使う。
サンドラ目掛けて羽ウサギ達がが急降下キックで襲いかかる。
サンドラはすべてを受け止めようとするが集団で一気に襲ってくる羽ウサギの3発目の急降下キックで身体ごと吹き飛ばされる。
「きゃ!?」
「シールドスラップ!!」
直ぐにヒルデが小盾で急降下してくる羽ウサギをひっぱたき叩き落とす。
「どうよ?ヒルデ様の新必殺は!!」
「ヒルデ、いいから追撃!!」
私は地面に叩き落とされた羽ウサギを長杖で殴り付ける。
更にサンドラの片手斧の一撃で光と変わる。
「ライトスピア!!」
「ダークスピア!!」
残った3匹をヒルデが魔法で牽制する。
「もう一回、最初からやるよ!!サンドラ挑発して。3匹目は私が叩き落とすから、エリザは魔法で追撃ね!!」
「「了解!!」」
サンドラが盾を構える。
そこに羽ウサギが集団で飛び掛かってくる。
1匹、2匹・・・
「ここだ!!シールドスラップ!!」
サンドラの横からヒルデの小盾での裏拳のようなひっぱたき攻撃を繰り出すが、空を切る。
「はずした!!」
羽ウサギの急降下キックがサンドラの大盾に命中し、サンドラは盾ごと吹っ飛ばされる。
「ファイアボール!!」
「ソイルボール!!」
「ウォーターボール!!」
「ウインドボール!!」
羽ウサギの着地点を狙って魔法を乱射する。
何発かは当たったけど倒す程じゃ無い。
「ヒルデ!!」
「ごめん。次は当てる!!」
「それよりサンドラの回復!!」
私は長杖を構える。
急降下し襲ってくる羽ウサギの攻撃を横っ飛びで躱し、転がって躱し、3匹目のキックに合わせて長杖を振り抜く。
強い衝撃を受けて吹っ飛ばされる。
痛み分けだと思いたい。
「エリザ!!アテンション!!」
サンドラの挑発技のおかげで羽ウサギの追撃は来ない。
私のHPバーは4/5が消し飛んでる。
純魔法使いの紙装甲&低HPでは1発でもまともに受けたら命の危機になる。
「ファイアボール!!」
「ソイルボール!!」
「ウォーターボール!!」
「ウインドボール!!」
サンドラに飛び掛かってくる羽ウサギを狙って魔法を乱射する。
「ちょっ、エリザ!!」
「ヒルデ!!今!!」
「せいや!!」
空中で打ち落とした羽ウサギにヒルデが片手剣の技の早突きでトドメを刺す。
「あと2匹。サンドラいけるでしょ!?」
「2匹なら大丈夫。エリザは回復して貰って!!」
ヒルデがやってきて回復魔法をかけてくれる。
サンドラは羽ウサギの急降下キックを受け流し、転がった羽ウサギに片手斧でダメージを与える。
私も魔法を乱射して追撃しトドメを刺す。
最後の1匹もヒルデがシールドスラップで叩き落とし、そこをサンドラにトドメを刺される。
「羽ウサギは数が多いと脅威だね。今度からは4匹以下を狙おう。6匹は厳しいわ」
あんたら、さっきはイケるって言ってた癖に・・・。




