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それぞれ方向性

「いい?サンドラ?まず自分が何に成りたいか考えるの。どんなプレーをしたいか、どんな戦い方をしたいか?」


「えっ、2人はもう考えてあるの?」


驚いた様にサンドラが聞いてくる。

さっきの電話で私がヒルデに念押しされてた内容を覚えてないのかこいつは。


「そりゃ考えてキャラメイクするでしょ?ほらヒルデ、やっぱり私よりサンドラの方が問題だったじゃない!!」


「あれ?私ダメな子扱い?私だってちゃんと考えてキャラメイクしたよ?」


「どんなプレーをイメージしたの?」


「ん・・・とりあえずヒルデやエリザから聞きたいな」


「おい!!(笑)私は見ての通り、イメージは西洋のお姫様のイメージ。ヒマワリの花の色の様な金髪ウェーブを背中まで伸ばして、目は碧眼。顔は可愛らしいイメージで」


「お姫様ってどうやって戦うの?ヒルデも魔法使い志望?回復専門?」


「戦うイメージは正統派の英雄って感じかな」


「は?」


「だからね。片手剣と腕に括りつけた丸い盾、そして臨機応変に魔法を使って」


ヒルデが自信満々に言い放つ。


「それって器用貧乏に成らない?こう言うゲームは基本は極振りじゃない?」


「ゲーム開始直ぐで自分の可能性を狭めるのは愚策じゃない?そう言うのは後発で始める人がやれば良いのよ。物理アタッカーに決め打ちして魔法無双ゲームだったらどうするのよ?」


確かに言い分は分かる気がする。


「いや、そうだけど・・・」


「あとは動き易いように胸を少し小さくしたぐらい?」


「ん?聞かなかった事にするわ。ホル」


「ホルって牛扱いは止めて。それでエリザはどんなイメージでキャラメイクしたの?」


「私は歴戦の古参の魔法使いって感じ。古参なら髪はやっぱり真っ白でしょ?白く腰まで長いストレートの髪、そして真っ赤な魔眼」


「魔眼?」


「いいの。そう言う設定なんだから。そして後でサークレットを手に入れた時の為にオールバックに」


「だからおでこ丸出しなんだ・・・ちょっと恥ずかしくない?それ?」


「おでこにサークレットの魔法使いって王道と言うか古典と言うか・・・」


「ほっといて。私の魔法使いのイメージはあれなんだから。あとは魔法使いらしく肌を少し白くして細身にして顔を切れ長の目の綺麗系なエルフって感じに?」


「エルフって・・・このゲームはプレーヤーは全員人間じゃん(笑)それでサンドラは?」


「私は元々背が高いから身長はそのままで顔も中性的に、モンスターを倒すんだから攻撃的な真っ赤な髪を肩まで。あと少し肩幅を広げて細マッチョ風に」


「なんで目は金色なの?」


「いや、鎧を着て戦った時に兜の中で目が光ったら格好良いかなと思って」


「どこのロボットよ(笑)」


「ちょっと『マッ』って鳴いてみて(笑)」


「目を赤くして魔眼と言ってる人にまで言われるとは・・・」


「じゃ、サンドラは物理アタッカー志望?」


ちょっとリアルの祐奈のイメージとは違う。


「魔法を使うって想像はしてなかったな・・・鎧を着て両手で剣を振り回すイメージしか無かった」


無双ゲームと勘違いしてるんじゃないのか?こいつは。


「じゃ私が魔法使いで後衛だから、前衛は物理アタッカーのサンドラね。で、ヒルデは2番目の王子プレーだっけ?」


「それならエリザ、あなたは犬ね。じゃとりあえず私は回復魔法も取るかな」


「本当に器用貧乏を目指すのね」


「違うって安全マージンを取ってるの。保険を掛けてるの。パーティーを組む上であなた達のフォローをしてるの」


「はいはい」


「本当なんです。信じて下さい・・・」


「じゃ、スキル選ぼうか」


「スルーしないで・・・」




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