表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

8/29

*魔法少女ビリビリメディナ…始まります?

続きモノ


昨日はストック書けなかったので本日投稿


では、どうぞ。

メディナが悩んでいると、


「移動手段なら用意して来たぞ?…ちょうど退役してエームへ帰る奴がいたんで、そいつを馬車で待たせてある。」


「えっ?本当ですか?そんな都合よく?」


バラストが部屋の外、城門の入り口を指差し、メディナが目線をそちらに向けると一台の馬車が止まっているのが見える。


「本当は来週だったんだが…今さっき、退役が早まった奴がいてな……まぁ…アレを目の前で見た奴なら変な気も起こさないだろ…」


気にするな!と、陽気に肩を叩き外へ行くように促されたメディナは、部屋の扉の前で一礼して、


「ありがとうございました。………あの、ベルフラウさんにもどうぞよろしくお伝えください。」


「構わんよ、こちらこそおかしな事に巻き込んで済まなかったな?…………どうか貴女の行く道に神様(邪神)の加護があらんことを…」


お礼を伝えると、手を合わせて謝られた。

最後の言葉が聞き取りづらかったので聞き返すと、


「あぁ、気にしないでくれ…神様に旅の安全を願っただけだ…もう行くといい、このバカ娘にはしっかりと伝言しておくよ。」


と、言って扉を閉めた。





外に出て馬車に着くと、金髪の若い男性が革鎧姿で待っていた、見覚えがあったメディナが思い出そうとする。


「ヒッ!…エ、エルフ様っ!?なっ!何でこちらに?」


その怯え方を見てメディナは思い出す、確かランダル?さんだったか?魔法実験した時の兵士だったはず…何でこんなところに?


「も、もしかして…エルフ様がエームへの同行者ですか?隊長に言われた?」


怯えながらこちらを伺ってくるランダル?さんが聞いて来た質問を肯定すると、顔色が更に悪くなる、土気色?というのか…直ぐにでも死んでしまいそうだ。


「ちょっと事情がありまして…バラストさんの計らいでエームへ行く事になりましたので、道中よろしくお願いします。」


とりあえず挨拶をするとランダル?さんは驚きながらいささか血色が良くなってきて、


「えっ…そんな丁寧な…エルフ様ですよね?」


「先程は申し訳ありませんでした、アレはちょっと制御を間違えただけで害意はなかったのです、本当にごめんなさい。」


自分知っているエルフとは全く違う対応に困惑しながらも待たせたら不味いと考えてランテルは馬車を動かすべく、馬の手綱を握りメディナに馬車に乗るように促す。


「えぇと…ランダルさん?でしたっけ?よろしくお願いしますね。」


「……ふぁ……ハッ!わ、私はランテルです、ランテル・オーランド、エームの鍛冶屋オーランドの息子です。……本当は来週に退役予定だったんですが、バラスト隊長から急遽送って欲しい方がいるとのことで……こちらこそよろしくお願いいたします!」


メディナが馬車に乗り込み、従者として手綱を握るランテルに微笑むとランテルは頬を紅潮させ、改めて自己紹介した。


「では、出発いたしますのでお気をつけ下さい…………はぁっ!」






バラストは、ガタガタと音を立てて走って行く馬車を監獄城塞の最上部から眺めていた。


「……うーむ、()()は情報に無かったなぁ……あんな恐っろしい生き物初めて見たよ。」


顎に手を当ててそんな感想を述べてから、思い出したように、


「…いや、爺さんが送ってきた()()()()()()と同レベルか?……しかし、あの嬢ちゃんは()()()()が無いと本来の力は発揮できんようだし……とりあえず!俺は現状維持かなぁ……まぁ……今はエルフ様の御機嫌を損ねるわけにはいかんし、あのバカ娘の調教でもしとくか?」


「……ん?……うぇ?ここどこ?……」


そうして自己完結したバラストの背後で、ベルフラウが目を覚ましたようで起き上がる。


「おー!起きたかバカ娘!お前とりあえず俺の直属へ配属変更で今から俺の特訓な?ランテルの奴も居なくなっちまったことだし、鍛えてやろう♪」


いい笑顔で、ベルフラウに笑いかけるバラストの眼は、獰猛な野獣のような光を宿していた。









「いやー、メディナさんはおちゃめですねー、まさか魔法の試し撃ちであんな威力の魔法を撃つなんて…」


「申し訳ありません、記憶が所々無いので自分の使える魔法がよく分かっていないので…どうすれば分かるんですかね?」


馬車で五日ほど旅を共にしていくうちに打ち解けたメディナとランテルは、だいぶ気兼ねなく会話をするようになっていた……メディナに自覚はないが控えめに見てもメディナは綺麗だった。

陽の光を浴びて光を反射する、青みがかった銀糸のサラサラとした髪……

透き通るような白い肌……

深い海のような吸い込まれるように輝く青い瞳…


ある意味、衝撃的な出会いをしたランテルが、そんな美しい女性と一緒に旅をして恋をしないはずが無かった。


そう、ランテルは完全にメディナが好きになっていた。


「そういえば…森を抜けてもう3日程経ちますが…この辺りは平和そうですね?」


「…そ?!そうですね、ここいら一帯は何故かエルフ達が近づかないので、警戒しなくちゃいけないのは…偶に森から出てきた魔獣か野盗くらいですかね?」


空を見上げているメディナに見惚れていたランテルが、急いで話を合わせる……その時、馬車の進む道の先の草むらから、どうも!野盗です!、と、言わんばかりの3人組が飛び出して行手を阻む


「オメェら、命が惜しかったら金目の物…を……おっ?いい女連れてんじゃねぇか!今日はツイてるぜ!」


「ヒャッハー!女だぁっ!この間の女は少し遊んでやったら直ぐ壊れちまったからなぁ!お前で使えなかったおもちゃ試してやるゼェ!!」


「…………ひひ、……ウヒヒ……ケケケ……。」


髭面の大男、投げたら飛んできそうなモヒカンヘアーのヤンキー、全身黒尽くめで俯きながら笑い続ける男は現れるなり、メディナとランテルが乗る馬車に向けて駆け出した。


「なんて……テンプレな野盗…………私、アレに捕まったら……まぁ…良くて奴隷コース?………ひっ?!もしかしなくても性的な方まっしぐらじゃないですか!それだけは絶対に回避させていただきます!」


涎などを垂れ流しながらヒャッハーしてくる野盗を見たメディナは、旅の途中行商人から買った、木で出来た魔法の杖を取り出して目を瞑る。


「……今回は何を……とりあえずこれで!サンダー…アロー!」


メディナが杖を野盗達に向け、魔法を唱えて振る、すると矢のような小さい雷が杖の先に現れ野盗達に向かって行く


「なっ!?、チィッ!。」


「「グハッ!…………」」


野盗に向かった雷の矢は髭面の大男以外には直撃して気絶させた、しかし髭面の大男は、背中に背負った大きな斧を一閃させサンダーアローを叩き落とした。


「魔法使いだと?チッ!そんなら捕まえて、言うこと聞くまで嬲ってやんよ!どうぅりゃあぁっ!!」


髭面の大男は気合を入れ斧を地面に叩きつける、すると地面が隆起していき石や岩の礫がメディナとランテルに向けて迫ってくる。


ードーーーーン!!ー


「……やり過ぎたか?…俺のスキル、グランドダッシャーをくらっては生きてねぇか……勿体無いことしたな、かなり上物だったのに。」


魔法に驚いて髭面の大男は、自らの最終奥義と思っているスキルを繰り出し放つ、死体も原型を留めていないだろうと思った大男はせめて金目の物を……と、近づこうとする……が、体が動かない。


「なんだぁ?身体が!うごかねぇ?!………………なんだこりゃあ…?」


大男は自らが巻き上げた砂埃が晴れるのを待ち、やっと周りが見えるようになってきて自分の身体を見る。


大男が見たのは、腕と脚に巻きついてバチバチと音を立てる光の輪だった、どう足掻いても外れない光の輪に苛立っていると、土煙の向こうから美しい声が聞こえてくる。


「……一撃必中!ギガ!サンダーアロー!!」


「……はっ?……ギャァーーーーーーッ!!……」


立ち込める土煙を、先程のサンダーアローよりも大きい雷光が引き裂いて、髭面の野盗を一撃で昏倒させる。


「ご覧になりましたか!さすが私!雷魔法なら大体使えるみたいですね♪」


「いやー、相変わらず俺の出番が無いですね…ほぼほぼ一撃じゃないですか……さすが、エルフ様……」


メディナが、弓を射った後の姿勢のまま喜んでいるのを、馬車の従者として座ったまま見ていたランテルは、道中何度か見た光景に素直な感想を述べると、馬車から降りて昏倒した野盗達に縄を掛けていった。




「ご苦労さん!コイツらはここいら一帯で悪さをしていた小悪党でな?この間も誘拐しようとした女の子に返り討ちにあったり、畑の野菜を盗んだりで迷惑してたんだよ。」


女の子に返り討ち?……畑の野菜?なんだ、野盗もどきじゃないか!と、近くの村に辿り着いたメディナとランテルは野盗?に同じ気持ちを抱く


「あー、でもその女の子っていうのはうちの村の有名人でな?凄く強いんだよ…俺なんかこの間の模擬試合の時に…ほら…」


野盗もどきを引き渡した兵士はそう前置きをしながら手袋を外してメディナ達に見せてくる。

そこには、打たれていない所を探す方が難しい程びっしりとアザが広がっていて、メディナとランテルは驚く。


「城塞の訓練でもあんなにはならない……よな?」


「凄いけど……そんな恐ろしい女傑には逢いたくないかも……とりあえず今日はこの村に泊まるんだし…宿を探しましょう?」


アザを見てしみじみと感想を述べるランテルを他所に、頭の中で、悪鬼羅刹の様な化け物を想像したメディナは頭を左右に振ってその姿を意識から追い出し、身体を休める為の宿探しをしようと提案する


「ん?お前さん達今日は此処で泊まるのか?だったら宿は…ほら?あそこの赤い三角屋根の建物が見えるか?……あそこがこの村唯一の宿だよ。」


そうして兵士が指差した先には、言葉通りの赤い三角屋根の建物が見えた。


「……あの宿に居るんだよ!その女の子は。」


兵士が笑顔で伝えてきた情報は、メディナの気持ちを一撃で底辺まで突き落とした。

何処かのプロトタイプなライジングなヤツの必殺技でした……


魔力は全力だと辺り一面が焼け野原になる?かも?



ストック書けたらまた21時ごろに……


ではまた次回

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ