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*とりあえずエルフは……触るな危険……って事ですね?

続きモノです


ぼちぼち書き続けておりますのでお暇な方はどうぞ?

モニング王国の五大都市の一つアーサーワン


この都市ではその時、毎年恒例の祭りが開催されていた。


ーガヤガヤ…ざわざわ…ー


「本日は!メインイベントの闘技大会とオークションが行われる!警備にあたる人員は、我が王国軍と領主の兵士達、それと冒険者組合から派遣されてきた精鋭達だ!

…特に本日は王都より第3王子アサン様、アーサーワン領主アーサー大公様、宮廷魔術師長のヴァンインサンド様がいらっしゃる!警戒を怠るな!……以上!」


中央広場から少し離れた警備隊の詰所で大勢の警備担当者の前で演説した、黄金の鎧を着込んだちょび髭が挨拶を終えるとそれぞれの持ち場に移動していった。


「ふぅ、王国軍の人間だけで充分だというのに大公様はずいぶん心配性であらせられる…おい!キサマ!私に氷水を持て!」


ぶひぃ、と息を吐きながら氷水を要求した黄金の塊が兜と鎧を脱ぐ、そこからはオークと見間違える様な肥えた男が出てきて受け取った氷水をがぶがぶ飲んでコップを置く


「どうせ何も起きん、どうだ?警備は下っ端で足りる、ワシらは危険が蔓延る色街で巡回というのは?」


オーク面に氷水を渡した男はいやらしい笑顔でうなづいた。




「隊長、あのブタそろそろ丸焼きにしても大丈夫じゃないでしょうか?」


「おいおいバラスト、あの立派な指揮官様が丸焼きになったところで誰が喜ぶんだよ?」


その当時バラストは王国軍の新米五等騎士として働いていたが指揮官ヅラをするオークもどきが大嫌いだった、何故隊長がオークもどきを庇うのかと思ったら、


「あのブタが丸焼きになったところで誰が食うんだよ!それこそ犬も食わねぇゲテモノじゃないか!」


そんな冗談を言い合いながら警備ルートを廻っていると騒ぎが聞こえる。


「……ください!……いやっ!離して!」


「バラスト!いくぞ!」


「はい!了解です!」


女性の叫び声に導かれて隊長とバラストは路地裏に走って行った。




「…助かりました!本当にありがとうございます!」


「お怪我が無くて何よりです、祭りに浮かれてああいう輩も居ますのでご注意ください……良いお祭りを。」


「ええ、若い騎士さんもありがとう!良い祭りを!」


祭りに浮かれた男が女性を襲おうとしていた現場を取り押さえたバラストの隊は詰所まで一度戻り女性から調書を取ってから外へ送り出した。


「バラストォ?良かったな若い騎士さん!だってよ?」


「はっはっはっ!あの女性は見てなかったが、お前さん1発でふっとばされてたよな?いや〜傑作だったぜ?「大丈夫ですかっ!はぁっ……」だっけ?」 


4人小隊の先輩2人がからかって来るのをあしらいながら隊長と巡回にろうとすると先輩騎士が、


「そういえばバラスト、お前さんさっきふっとばされた時、頭からいかなかったか?」


「大丈夫ですよ、もう痛くないですし……」


「む?そうか、頭はいかん、バラストは医務室行って見てもらってこい…隊長命令だ。」


隊長命令と言われたバラストはここで一旦別行動となった……それが最後の会話になるとも知らないで……




「はいっ!大丈夫ですよ、少しこぶができてるので、念のため兜は被らないで下さいね?」


「ありがとうございました………みんなは今頃、闘技大会の会場かな?……俺も行かなくちゃ。」


1人詰所に戻り医務室で診察を受けたバラストは医者のお墨付きをもらい鎧を着直して外へ出る。

予定表と地図を確認して、合流するために闘技大会会場へ足を向けようと方向転換をしている途中……


ーカッッッ!!………ドーーーーン!!……ー


巨大な閃光が都市を覆い尽くし、一瞬遅れて辺り一面に轟音が響き渡る


「っ!……なんだ!?…ケホッ!土埃が…」


轟音とほぼ同時に衝撃波と土埃が舞い上がりバラストの視界を遮る


「かなり大きかったが…いったい…?…………?!」


















「それで?どうなったんですか?隊長?」


「それは……お前も知っての通りだ……お前が買い出しに行くあの村は、五大都市アーサーワンの成れの果て……残った住居や施設を建て直して出来た村だからな……」


昔話に飽きてきたベルフラウが結末を急かす、そしてベルフラウ自身がよく行くと言っていた村が、かつての大都市の姿だとバラストは言う。


「この話の流れですと……それはエルフが行った……ということでしょうか?……しかし、一国の都市を破壊する様な事件を起こせば、流石に国が黙っていないでしょう?」


「……そう…モニング王国は、目撃証言と物的証拠からエルフの集団が犯人だと断定して軍をエルフの自治領があった場所に進軍させた、そして実行犯の身柄引き渡しと賠償を迫った…しかし……それは失敗に終わった……何故だと思う?」


メディナが当然の事を聞くとバラストは一旦顔を離してもう一度辺りの気配を伺ってから口を開く


「……皆殺しにされたんだよ…エルフの自治領に向かった騎士団が丸ごと3つな…騎士団一つに何千人いたと思う?……国の兵士が3割居なくなったんだ…一夜でな…」


「隊長…生き残りは…居たんですか…」


バラストが真剣な表情で語ると、ベルフラウが生き残りが居たのか恐る恐る聞く


「いるじゃないか、目の前に……そう…俺だ……俺だけなんだよ…アーサーワンの大虐殺と騎士団壊滅を生き残った人間は俺1人だ………だから俺はこの僻地の監獄城塞の隊長なんかやってるんだよ…まぁ国からの監視もあるがな…」


「「えっ?」」


メディナとベルフラウの驚きがハモる


「まぁ……そんなとこだ…そん時にアサン王子とヴァンインサンド様を助けた褒美に昇進して……その後に配属された騎士団がエルフに壊滅させられて…口止め料としての昇進……ってところかな?……コレ以降のことはだいたい一般人でも知ってる…ベルが知ってるから後で聞くといい。」


なんでもないかの様に言いながらソファーから立ち上がり腕を伸ばしてストレッチをするバラスト


「…さてと、俺は王都のお偉いさん方に早馬を出さなきゃいかん、ベルはアールテイカー様を視察団用の部屋に案内して、今日はその部屋に警護担当として詰めとけ……」


バラストは、2人を見てから部屋の外へと出て行く間際、背中越しに右手をひらひらさせながらそう言って扉を閉める



「……えっ?」


「あら?そういうことなの?じゃあベルフラウさん…よろしくお願いしますね?」


「エェェェ〜〜〜〜〜!!」


打ち解けたとはいえ、エルフと一対一になるベルフラウの悲鳴が監獄中に響き渡り、メディナは青い眼をいじわるそうに細めながら笑っていた。

エルフ達〜_| ̄|○


エルフ( ゜д゜)


な、世界



ストック書けたら追加を21時ごろに投稿します、無かったらまた明日……でしょうかね?


ではまた次回に。

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