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起動せよ!古代要塞○クロス!

続くモノ


最近仕事無くした人多いですね…


うちにご飯を食べにくる子が多くて…


バイトも学校も無い…飯を作る技術も無い


母の味に飢えているそうですが……私はおっさんですよ?


それはそれとしてどうぞ?


とりあえず、でれでれするランテル(バカ)の頬を張り倒してからエリザベートとアイリスの住居に向かう

そこはテントとは違い、まだ稼働しているマンションの様な建物で、最上階の10階で止まった透明な宙に浮くボードを降りたメディナ達が重厚な扉を開けて部屋の中に入る。


「靴は脱いでね!掃除大変だから…………ねねが。」


「姉さん!靴はしっかり整えて!……ねねも直ぐにやってあげない!ちゃんとしないと姉さんのためにならないんだから!」


部屋に入るなり、靴とコートをポポーーンっ!と脱ぎ捨てたエリザベートが、一目散にリビングに見える場所のソファーに飛び込む。


それを怒るアイリスに、無言でエリザベートの脱ぎ捨てたものを片付けようとして怒られるねね。


「……あのーー、俺まだ状況が掴めていないんですが……何で皆さんこんなに打ち解けてるんですか?」


「それはどこかの誰かさんが…綺麗なエルフさんに鼻の下を伸ばしている間に、なにかあったんじゃないでしょうかねぇ………ねぇ?どこかの誰かさん?」


状況把握のできていないランテルが説明を求めると、何故か腹の虫が治らないメディナが、ジト目で睨みながら問い詰める。


「……本当に俺、目が覚めてから30分もたってないんですが……えーと、アイリスさんでしたっけ?教えていただけませんか?」


憐れなランテルは肩を落としながら、唯一教えてくれそうなアイリスに向けて懇願した。


確かに、と納得したアイリスがかくかくしかじか?と説明する。

いやいや、それで分かるのか?、と聞いていたメディナが訝しげな目で眺めていると、


「そういう事ですか!まさかエルフ様達がそんな事になっていたとは……、メディナさんも言ってくれれば良かったのに!……って無理ですね、俺でも秘密にしますか……」


納得してこちらに心配そうな目を向けるランテルにメディナは、


「何であの説明で理解が出来たのですか?!」


と、心の底から驚いた。




「とにかくこの古代の建造物は、何十もの隠蔽手段を用いているので此処なら主戦派の者達に見つからない……と言って、奴らに捕らえられていた者たちをここで匿っていたのです。」


リビングの様な部屋でテーブルを囲んだメディナ達は、だら〜っとソファにへばり付いているエリザベートを他所に、乗り掛かった船だ!と、アイリスから詳しい経緯を聞いていた。


「この施設が安全だというのは分かりましたが、何故エリザベートさんとねねさんが2人だけで外に出ていたのですか?……例えば直ぐに増援を送るとかも出来たはずでは?」


「………此処まで連れてきたのですから、お話ししますが…この施設が未稼働状態の物がある、というのは道中お話ししたと思います。」


アイリスから安全だと聞いたメディナが、ねねが運んで来たティーカップを受け取り、その紅茶を一口すすってから尋ねる。

尋ねられたアイリスは頬に手を当てて少し考えると、ソファーでだれているエリザベートにアイコンタクトをとる。

エリザベートが眠そうに目を擦りながら、「好きにすれば……どうせ此処まで連れて来たんだし……」と、呟き、それを聞いたアイリスは意を決したように喋り始めた。


「まず初めにこの施設が魔力で動かすことが出来るのは扉の開閉で分かりましたよね?」


「はい、もちろん…エリザベートさんから魔力が抜けていくのが分かりましたから。」


アイリスの質問に答えると驚いたのかアイリスが目を丸くする。


「魔力が見える?……まぁ…一旦置いておきましょう、そこでだれているうちの姉はエルフの中でも有数の魔力保持者なのですが…居住区画に入るまでに開けた扉が15、そして居住区画に入ってからは殆ど私が開けました。」


「へぇ、そんなに扉があるのか……俺は気がついたら居住区画?ってところにいたから知らなかったよ。」


魔力が見える?、と驚くアイリスは直ぐに話を再開、ランテルが相槌をうち、クッキーを貪りながら聞く。


「実はあの扉の開閉だけで姉の魔力がほぼ無くなってしまうのです……いつもは奥と入り口付近の数枚だけしか閉めていないのですが……メディナ様達がはっきりと敵か味方か分からなかったもので………要するに姉が出て行った事に気がついて急いだけれど魔力が無くて扉の開閉が出来なかった……という事です。」


「はぁ………でも…これだけの大きな物を動かすのに毎回魔力が必要なのですか?この建造物を作った人も同じ事をしてたんでしょうか……」


アイリスの説明が終わり、メディナが疑問を口にすると、だらけていたエリザベートが怠そうな顔を上げて口を開く


「……私の……りょく……ばんな……か…?…………!!あん…………ばか……ん……らきょ…………よぉ…」


「はい?」


だるそうに途切れ途切れの言葉を漏らすエリザベートが何かに気がついた様に目を見開くが、聞こえてくるのは相変わらずの囁くような音量、聞き取れなかったメディナがぽかんとして目を丸くするとエリザベートが伝わらない悔しさに顔を苛立たせる。


「要するに、姉は「ここでは私の魔力が1番強い!その私が動かさないものをどうすればいいのでしょうか?そうだメディナ様は私より強大な魔力があるようですから、どうか協力していただけませんか?」と、申しております。」


アイリスが通訳してくれたが……目の前のエリザベートの反応を見ると内容は合っているからか、否定的な反応はしなかったがどこかむっとした表情になった。

メディナもエリザベートがさっき言った言葉の端々に聞こえた、あんた・ばか…などの言葉が変換されているような気がしていたが、特に突っ込むこともないか?と、放置した。


「此方です…というか多分ここだと思います、の方が正解でしょうか……私や姉さんが聞いていた言い伝えだと此処が中枢部になると思うのですが……」



1度見に行こうと、ごねていたエリザベートの脚を掴んで、引き摺りながら歩くアイリスに恐ろしさを感じていたメディナとランテルは連れて行かれた部屋の扉の前で無言のまま、こくこくと頷き相槌を返す。


「見たことも無い……何ですか、この光る板は…」


「…………………………」


「あっ、あまり触らないでください、光っているのは何かしらの施設が稼働していると思われますので…」


扉が開いてすぐ、ランテルが興味津々で施設を動き回っているのを見ると、

足下で、引き摺られてずたぼろになったエリザベートが放心状態のまま仰向けで横たわっているのが目につく……どうやら身も心も疲れ果てたようだ……

そのエリザベートを踏みながらランテルを止めるためにアイリスが部屋に入る、メディナも続いて入るがエリザベートは踏まないように気を付ける。


「凄いですね、古代にはこんなものがあったと思うと何故滅びてしまったのか不思議でしょうがないです。」


「確かに…この遺跡のことはエルフでも直系の王族しか知らないため知っているのは姉さんと私、それと行方不明の妹のローネの3人だけですから……」


アイリスに止められたランテルがワクワクした笑顔で思いを馳せる、その横で複雑な表情を浮かべたアイリスにメディナが近付こうとした、ちょうどその時……

メディナがコケて中央のまだ光っていない板に触れた瞬間にメディナの魔力が根こそぎ持っていかれた感覚がして目の前が真っ暗になり、気を失いそうになる。


「うぅ……何が…」


ぼーっとする頭を振るとついさっきまで薄暗かった部屋の中が煌々と明るくなっており、ランテルとアイリス、そして死んだ目をして横たわっていたエリザベートが起き上がって目を丸くして指を刺してくる。


「あ、あんた……な、なにしたの……」


「こ、この音は?いったい?」


「おおっ!凄い!コイツ、動くぞ!」


続いて轟音が響きアイリスが驚きで糸目を見開き、徐々に傾く床に興奮を隠せないランテルが鼻息荒く騒ぎ出した。

メディナが触れているコンソールから文字が浮かび上がり、


コンソールには()()()


『超時空要塞 マクロ○』


と、書かれていた

1人暮らしの方は体調に気を付けてくださいね?


自粛中の暇潰しの一助になれれば幸い


ではまた次回に

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