クラス転移まだしないよ!
異世界に行きません。この話では。
キーンコーンカーコン
キーンコーンカーコン
「よし、今日の授業はこれまで、号令。」
そんな担任の女教師声が聞こえて私は起きる。
「起立!」
委員長に言われてわたしも立つ。
ーーー立つ必要が有るだろうか?
切実にそう思う。何故なら
私はかなり背が低い。143センチしか無い。17歳の高校生なのに!
まぁ、背なんか別に良いんだけど。
って言うかこのままの方がいい。
そんな私が立ってようと座っていようと分からないような気がする。
席は一番後ろの廊下側だし。声なんて出さないしね。
「気をつけ!礼!」
そう言われて私も慌てて礼をする。
「「「「ありがとうございましたー!」」」」
もちろん私は言わない。
「よっしゃあぁ。終わったぁ!早く帰ろうぜ。」
「ちょっと待ってぇ!」
そんな男子どもの声がする。
そんな声を尻目に私はさっさと帰る準備をする。
現国の用意を片付けていると
「カンナちゃん。」
ふいに私の名前、
佐重喜 神薙だからカンナとクラスのみんなに呼ばれている私はビクゥッ!とする。
そして、声の方を向くと
「あ、驚かせちゃった?ごめんね。」
声の方を向くとそこにはごめんねのポーズをした佐々木 凛子がいた。
一言で言うとモテモテな胸がたゆんたゆんな美少女ちゃんだ。
艶やかな腰までの黒髪ロングに大きな丸い黒目と言う完璧な美少女だ。
胸がたゆんたゆんだぁ……。
ちなみに私は壁だ。たゆんたゆん?君は何を言っているのかな?スットーンだよ。
別に私は胸が無いぐらいで落ちこま無い。逆に私はこれでいいと思っている。
あ、別に無いからって言ってる訳じゃ無いよ?
「……うん。何?」
どうだ!これが私。無口でしょ?
私みたいな合法ロリが無口なキャラ。無敵だ。もはや敵はいない。
ふふふ、ふ。私ながら良いキャラしてると思う。
「あのね、カンナちゃん。今度、クラスのみんなで遊ぶからカンナちゃんも来ないかなぁ?と思って。」
申し訳無さそうに聞いてくる。
可愛いなぁ、そうじゃ無い。
みんなねぇ?それは男子もって事だよね。
女の子だけだったら行くけどね。うん、男はいらないかなぁ。
って事でパス!
「……行かない。」
無表情で言う。私は基本、無表情だ。
無口キャラは無表情だと決まっているからね。
キャラ作り以外に理由もあるんだけどね。そんな深い理由があるわけじゃないけど。
「そ、そうだよね。ご、ごめんね、時間取らせちゃって。」
そう言ってトボトボと帰って行く。
可愛いいね。その悲しそうな後ろ姿。
怖かったんだろう。
私は無表情で無口だからね。
それを見て、私は帰る準備も終わり、席を立つ。
「ユウトくん、カンナちゃん来れないって。」
「そうか。彼女にも用事が有るんだろう。みんなで遊びたかったけど、仕方ないね。」
「ユウトくんが誘ったのに来ないなんて酷ぉい!」
「ユウトさん、ぼっちも誘うなんて優しいですわね。」
「断ったロリ最低。」
「みんな、そんな神薙の事言わないであげて。神薙にも用事があるんだよ。」
おぉい!ちょっと待て最後のビッチ。ロリとか言わないでぇ。
別に本人が言うのはいいけど、他人から言われるとちょっと。
なんて言うか、来るものがあるから。
それと、あのいけ好かない委員長のハーレム主人公君は風見 悠人だ。私が五年ぐらい前に転校して来て初めて声掛けられたのがコイツ。
マジで無いわ。
良く女の子のピンチに鉢合わせ、それを無事に救いだし惚れさせる。
そして男子からの人望も厚い。
あとイケメン。はい!主人公!
美少女ビッチ達は上から儀妹、生徒会長、毒舌の順だ。
良くもまぁ、こんな美少女ちゃん達が集まったと思う。
それと主人公!
お前が誘ったんじゃなくて凛子ちゃんが勇気を出して誘ってくれたんだからなぁ!
そこは間違えんなよ。
それと下の名前で呼んでんじゃねぇ!キメェんだよ。死ね!
え?何?イケメンだったら下の名前で呼ぶぐらい良いでしょ?ちょっと、何言ってるか分かりませんね。
さ、帰ろっと!
扉を開けてっ………開かない。
扉を開けて
ーーーー開かない。
………とりあえず忘れ物をしたフリをしよう。
このままじゃあ扉を開けようとして開けなかった寂しい人だ。
誰か開けろ!って言うか何故開かない!今日発売の欲しいラノベがあるんだよ!
「でさでさぁ。あのケーキ屋行った?」
「あぁ、私まだ。あそこ美味しいの?」
「それよりもさ?帰ろう。」
「「良いよぉ〜」」
さっさと帰れ!扉を開けろ!
あぁ、何でみんな帰んないのぉ〜?
周りから見るとずっと机の中見てる悲しい人なんですけど。
「さ、帰ろうぜ。」
「何処行く?」
「いつもの所で良いんじゃ無いの?」
「ちょっと待ってぇ!」
「「「さ、帰るか。」」」
「え?置いてくの?ちょ、」
良し、男子良いぞ。さ、私も帰ろっと。
男子の後ろに付いて行く。
なんか、絵面だけだと男子に付いて行くロリ。
すごい犯罪臭がする。
ガラガラ
開くの⁉︎
えぇ?嘘でしょぉ?普通さぁ
「あ、開かない!」
ってなるとこでしょ?まぁ良いけど。
さぁ帰ろっと。やっと帰れる。
「はぁ、疲れた。」
そう言い残して私は教室から出る。
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私は学校近くの駅前の本屋に寄り、目的のものを買い、薬局で黒色の髪染めと黒色のカラコンと生理用品を買って自宅の駅前の40階近い高層ビルの最上階に行く。
チーン
エレベーターのドアが開き、降りる。
ーーーードアが開くとそこは異国の城であった。
煌びやか装飾。
立派な赤い絨毯。
天井から伸びる豪華なシャンデリアがある玄関。
そんな異国の城のような玄関が神薙の家の玄関であった。ーーーー
「ほい、ほい。」
靴を玄関の赤い絨毯の上に投げ捨てて、私は自分の部屋に向かって走る。
トテトテ〜
自分の家ながら広過ぎる!何で、こんなでかい家にしたかなぁ〜?一人暮らしみたいな物なのに。
掃除に業者さん呼ばなきゃいけないし、大変なんだよなぁ。人が来るとなったら色々と準備がいるし。
ま、気に入ってるからいっか。
そして、私はこけそうになりながら自分の名前が書いてある名札が掛けてある部屋の鍵付きドアを開ける。
ガチャ!バタン!ドン!
「ただいまぁ!元気にしてた?」
満面な笑みを浮かべているであろう私の前には
ーーー手錠に鎖に繋がれたメイド服を着、汗をビッチョリとかいている美しい女性がいた。
髪は濡れてるかのようなに艶やかな黒色でややつり目、ふっくらとした唇のメイド服を着た巨乳でとても美しい女性がいた。
凛子よりは控えめであるが充分でかい胸が鎖に食い込んで強調されていてとても菅能的である。
そしてその繋がれている女性は微笑み頰を赤らめ
「お帰りなさいませ。ご主人様。」
狂信的な目をして神薙を見ていた。ーーーー
私は自分の部屋の今までに集めた約4700万円分ぐらいの百合物のラノベだとかフィギュアなどの中心に、私が毎朝一時間ぐらいかけて繋いでいる私のメイドのローザ・フィオーレを見る。
ちなみに名前は私が付けた。ローザを拾った時は名前がなかったからね。あぁ、懐かしいなぁ。
あぁ、美しいよ。
どんな物よりも美しいよ。
ローザ愛してる。
離したくない。誰にも見せたくない。私の物。ローザの全てが私の物。
ローザを見ると胸の中からドロドロとした感情が湧き出てくる。
心臓が締め付けられるように痛いけどそんなのはどうでも良い。
あぁ、愛してる愛してる愛してる愛してる愛してる愛してる愛してる愛してる愛してる愛してる愛してる愛してる愛してる愛してる愛してる愛してる愛してる愛してる愛してる愛してる愛してる愛してる愛してる愛してる愛してる愛してる愛してる愛してる愛してる愛してる愛してる愛してる愛してる愛してる愛してる愛してるよ。
あぁ、私の物………他の人には渡さない。何があっても………
「ご主人様、そんなに言われたら照れてしまいます。
私もご主人様の事を愛していますよ。」
あぁ、頰を赤めて身動きが出来ない状態でいやんいやんと照れてるローザも可愛いなぁ。
おっと!心の声が出てたようだ。
「ローザ。元気にしてた?大丈夫だったかい?何も無かった?」
「はい、何もありませんでした。」
そう言ってローザは微笑んだ。
「良かったよ、ローザ。君に何かあったら私は死んでしまうよ。」
「ご主人様は大袈裟ですね。」
大袈裟じゃないんだけどなぁ。
私はローザがいるから他の女の子に手を出してない。
ローザがいなかったら絶対にいろんな女の子に手を出しちゃうよ。
まぁ私はヘタれだからそんな事は出来ないだろうけどね。
ローザが許してくれないって言うのもあるけどね。
あとローザがいない何て考えられない。
いなかったら?そしたらどうなってるんだろう…………そんな事は考えたくもない。
ローザがいない世界何て面白くない。
私はローザほどのアニメ顔の美人で良い子は知らない。普通の女の子だったら鎖で繋がれただけで喚き出すだろう。でもローザは何にも言わない。
とても愛らしい。
本当にローザに何かあったら私はどうしてしまうんだろう?
まぁ、そうならないように色んな技術は教えている。
もしもマンションが燃えたら?もしも強盗が入って来たら?とかね。流石に隕石が落ちて来たら諦めて一緒に死ぬぐらいしか出来ないけどね。
そろそろ鎖から出してあげよう。
「もう鎖から出て来て良いよ。」
するとローザは慣れた手つきで自分で鎖から出て来る。
「ご主人様、ローザはお花摘みとお風呂に行って来ます。」
やや恥じらいながら言う。
まぁ、一日中鎖に繋がれていたからトイレに行きたいだろう。
トタトタと可愛い音を立てて走る音がする。
あぁ、それと私はご覧の通りに
ーーーーーーーーーレズだ。
もう、ほんとに可愛い女の子が好きだ。
だからこの合法ロリの姿はとても嬉しい。
女の子から可愛いね、って頭撫でてくれるし、無口で可愛いって言ってくれる。
まぁ、世間的には同性愛があんまり認めてもらえてないからキツいんだけね。
それでも最近では結婚が認められたりとかはあるけどね。
それと私はローザだけが好きって訳ではなく可愛い女の子はみんな好きだ。
でもね、ローザがやっぱり一番良い。
だから、私がローザ以外の女の子に手を出す事は出来ない。
あぁ、ほんとに可愛いぃ!ローザを攫ったあの日から私はローザを愛している。あぁ、愛してる愛してる愛してる愛してる愛してる愛してるぅ。
コホン、唐突に話は変わるがローザは戸籍が無い。
だから世間的には存在しない人間になる。ここら辺も良い。戸籍が無いって言うのはとても便利だからね。色々とね。
女の子のキャラが描いてある抱き枕カバーを付けている抱き枕を抱きながら自分の部屋の横にあるベットルームにあるダブルベットの上で買ったラノベ(もちろん百合物)を読みながら待つ。
三十分ぐらいして私服姿のローザがコンコンと扉をノックして入って来た。
ラフな格好をしたローザもとても良い。お風呂上がりの甘い匂いが鼻をくすぐる。
「では、ご主人様夕飯を食べに行きましょうか?」
ちなみにローザはメイドだけど料理を作る事はない。
と言うか私が辞めさせた。
最初はローザを外に出して虫(男共)がたかよるのが嫌でローザの美味しい手料理を食べていたが手を切ってしまってからは外に出て夕飯を食べている。
出前を取れば良いと思う奴もいると思うが私の家を見られるのがヤバいのだ。
玄関にある絵が大体盗品だからね。
「うん、行こうか。」
ちなみに私はもう着替えている。
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夜道にパーカーのフードを深くかぶってマスクをしてる女とラフな格好をした小学生ぐらいの少女が歩いていた。
ローザと私だ。
私がそのまんまで歩いているのは変装してるよりもそのまんまの方がいいからだ。
小学生ぐらいの少女が変装しているのはあやしすぎるのでそのまんまにしている。
ロリコン以外は邪な視線を向けて来る事はないのでやはり変装していない方が良い。
ローザが変装しないでいるよりはかなりマシである。
ちなみに私もかなりの美少女である。
そしてそれをちゃんと私は自覚している。
自覚しているので外でキャラを作っている。
キャラを作った方が女子受けが良いから。
そして、家から15分程度の最近通い始めた定食屋に入る。
「いらっしゃい。おや、またあんたらかい?席に座って待っときな。直ぐにいつもの出すからね。」
珍しく私達しか客がいない店で70歳ぐらいのエプロンが似合うおばあちゃんが私達を出迎えてくれる。
毎日通っているし毎回同じ物を食べているからいつもの出すねって言ってくれる。
顔は初日から覚えられた。まぁ、自分でも美少女だって思うしね。
凄く便利だ。無口キャラのままでいられるし、あんまり話しかけてこない。
当分はこの定食屋で良いだろう。
「凛子ぉ!餃子定食二つにお冷やを出してあげな!」
私達だけしかいないからどのテーブルか言わなくていいんだろう。
ちょっと待て、凛子?いや、凛子なんていっぱいいるだろう。そうだよ、凛子なんてありふれているじゃないか。
「おばあちゃん。凛子なら買い出しに行ったよ。」
え?いないの?ちょっと期待してたじゃないか?いないならいないでねぇ?このドキドキしてた気持ちをどうにかして欲しい。
って言うかあんた誰?声だけしか聞こえないんだけど?まぁいっか。
3分くらいして料理が出て来る。
「ほいよ、餃子定食二つとお冷やだよ。」
「いただきます。」「・・・・いただきます。」
「はいよ。きちんと食べてくれよ。」
ローザはマスクを外してお上品に餃子を食べ始める。他には客がいないからマスクを外したんだろう。
おばあちゃんはローザの顔を見た事があるので何も言わない。
私も出された料理をチビチビと食べる。うん、いつも通りに美味しい。
ガラガラ
私達の近くにある入口が開く。
「おばあちゃん。買い出し行って来たよ!」
大きな袋を持ち元気いっぱいに入って来たのは凛・・・・・・ブフォ!え?今?今来んの?あっぶな。口から餃子出しそうだったよ。
「あれ?カンナちゃん?」
そうですよ。みんなのアイドル神薙です!キラッ!
まさか凛子ちゃんの家とは思ってなかった。って言うか今まで見た事無いんだけど。
挨拶しないと
「・・・・ん。」
もちろん無口キャラで行く。
「なんだい?二人共知り合いかい?」
「知り合いって言うかクラスメイトです。」
おばあちゃんは口を大きく開けて驚く。まぁそりゃねぇ、見た目があれですから同級生には見えないだろう。
「そうなのかい⁉︎
てっきり小学生ぐらいの子がお姉ちゃんと一緒に来てるのかと思ってたよ。って言う事はそっちのお姉ちゃんもクラスメイトかい?」
「え?うわ!何ですかこのすっごい綺麗な人⁉︎知りませんよこんな綺麗な人!あ、すいません大きな声を上げて。」
凛子ちゃんがローザが見える位置に行って驚く。
ふふ、ローザが綺麗だって言ってもらえたら自分の事の様に嬉しいよ。
ローザは無反応だけどね。