説明:1
すいませんでしたッ!
「ふふ、そうよ。
お嬢ちゃんってそうしないと聞かないじゃない?」
「まぁ、そうだね。」
聞くわけないじゃん。聞いた所で分かんないんだし。
「で?馴れ初めは?」
「ふふ、言うわけないじゃない。」
「は?」
まぁ、分かってたけど。
言っていいことならローザがもう言っているはず。
それがないと言う事は黙っておけと言う事なんだろう。
……………でもイラつく。はぁ、もうッ!
「もう、さっさと説明して。なんかもうめんどいし。」
「ふふ、お嬢ちゃんは感情の浮き沈みが激しすぎじゃないかしら?」
「そうだけど。」
昔からこうだしね。
「ふふ、そうね。知ってたわ。じゃあ、気になるであろうこの場所からかしら?」
「そうだね。此処何処?」
アメリカ?アマゾン?
「分かっているだろうけど《地球》じゃないわ。」
デスヨネー。
「ご主人様は此処で良いですか。」
ローザが私を体の負担を軽減させるように膝の上に乗せてくれる。そして後ろからそっと私を抱いてくれる。
有難いけど疲れない?私って今翼があるって言うし。感覚が無いけどどうなってんだろう?
あと何でこの体勢?
「システム様の説明は長そうなのでゆったりとくつろいで聞いてください。」
成る程ね。長そうって事は話の内容はローザも知らないって事かな?
今まではなんとなくだけど知ってる気がした。
「ん。ありがとう。」
「ふふ、良いようね。此処は《エデヴィファーナ》よ。」
「ど、カフェッ!?」
痛ッ!!なんか噛んだ!
え、何?ローザの指が口に入って来たんだけどッ!?
ツゥーって血が垂れて来てる。うぅ、生温い鉄の味がする。美味し♪
「ご主人様に喋らしたら終わりません。ローザの血でも舐めてて下さい。」
なるほどね。チロチロ。
んん?なんかローザの体が熱くなって来た。
「ふふ、ありがとうローザちゃん。ローザちゃんの顔、今凄いわよ。
では続きを。《エデヴィファーナ》は古代ネルフェスト王国で使われていた言語で意味は『夢』よ。
私の夢だったからこの名前にしたわ。」
もがもが。あ、爪に当たっちゃった。
喋れない。
そして『へぇ』とはならない。何処?に何処の言語?が増えちゃったよ。
まぁ、此処は異世界って事は分かった。
そして夢って言うのはラノベの真似事かな?
それと何で拘束系の《門》が必要なんだろう?
疑問は尽きないけど黙ってるしかないね。
「夢はラノベの真似事よ。《地球》の日本で異世界物が出た時に思ったわ。『やったら面白そう』と。」
くっだらない。巻き込まれるこちらの身になって欲しい。
「最初は自分でやろうとしたわ。」
だったらご自分でして下さい。
「でもね。自分でやってしまうと面白くないの。やったけどなんか違うと思ったわ。」
あ、やったんだ。
「そしたらちょうど《門》を《開門》しそうな見込みがある二人がいたからこの子達にしようと思ったの。」
ん?二人?あぁ、ローザか。此処まで言われたら分かる。
だってローザはお姉さんに会った事があるっぽいし。
って事はローザは私よりも先に《門》をゲットしてたからなんとなく知ってる風だったんだろう。それで此処までの流れの説明は事前に教えられていたでしょう。
なるほどね。でも出会ったのはいつだろう?本当にいつ?ローザを攫う前?いやいや無いでしょ。
分かんないよ。後でいっか。なんか隠し事されてたからイラついて来た。
もうちょっと噛もう。
カプっ。
「………ひゃんっ///」
あはは♪
「ふふ、話 聞いてる?どっちもダメな顔してるわ。」
聞いてる聞いてる。
「ふふ、そして私は今に至るわ。」
……………。
「はい?」
は?話が急に飛んだんだけど。ローザも不思議がってるじゃん。
私もローザもぽかんとしちゃってんだけど。
「システム様。話が急に飛んだのですが。」
「ふふ、そうね。そして貴方達が最初にいた所は『ルーリンスト』と言われる所よ。」
「え?」
え?スルー?ローザが固まちゃったのが分かる。私もだけど。
「あ、あのシステム様?」
「ふふ、何かしら?」
「い、いや何でもありませんでした。」
ローザの気持ちは分かるよ。だってもう顔が『何も言いませんよ』って言ってる。
「『ルーリンスト』はたしか……『祝福の場』って意味だったような気がするわ。」
へぇ。だから何?
「『ルーリンスト』は《門》を《開門》した者と《達した者》が最初に来る場所よ。」
もぉ、また出た。アンロックの意味は大体分かるからいいけど達した者は訳分かんない。
「めでたい場所と言うわけだから神秘的な感じにしたわ。来ただけで《門》の効果を受けれるわ。」
ん?効果?何にも感じないけど。
「効果ですか?ローザは何にも感じませんけれど。」
あ、視線をローザから感じる。私はどうかって事?答えて欲しかったらこの指をどかせばいいのに。
「ふふ、効果はもう受けているわよ。」
なんだろう?
「ふふ、貴方達は何で話がわかるのかしら?不思議に思わなかったの?」
………あぁ、そう言う事ね。《門》のおかげって事?
「あぁ、それでですね。気づきませんでした。」
《門》が凄い。はぁ………疲れる。受け入れて行けるかな?まぁ、慣れるでしょう。
「ふふ、分かったかしら?
ちなみに『全ての言語を統べる門』って言う《門》よ。
効果はそのままの意味で全ての言語を使い、操り、支配する事が出来るわ。」
……………。
微妙。凄いけど微妙。ってかそれ個人的な効果じゃないの?
それにしても厨二だなぁ。全部厨二病っぽいのかな?
ってか今のところ全部英語だね。
ペロペロ。んっ、なんか屈辱に感じる。なんでだろうね。
………どんどんローザの体温が上がって行くなぁ。
「ふふ、これだけ聞きと個人的な効果だと思うじゃない?」
コクンと頷いておく。
「まぁ、そう思うわよね。でも違うわ。なぜなら《門》の効果って言うのは《門》の持ち主の考え方に大きく影響されるからよ。」
ん?どゆこと?
じゅる。やば、唾が出て来た。ってかもう血が止まってる。早。
「つまりは《門》の《開門者》が『この効果は他人にも影響する』とでも思えばその通りになると言う事よ。」
うわぁ、マジかぁ。チートどころじゃない。
って事は私の場合は他人の体の中から鎖を生やす事も出来るのね。
私もなんか考えるか。
………あと、お姉さんってさ、新しく出て来る単語の解説がないよね?まぁ、大体 分かるからいいけど。
「だから貴方達の《門》だって考え方次第で強くなったり弱くなったりするわ。」
ん?弱くなっちゃうの?マジで?
終わりませんでした。すいません。
言い訳をすると試験です。まだまだ試験があります。すいません。
なんか間違えてたりおかしかったら教えてください。