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人物紹介とハクトの小話

今回は、人物を整理していきたいと思います。




◎武井朱雀


・高校二年生、弓道部

・朱雀神

・茶色の柔らかい髪を下 ろしている

赤に近い茶色の瞳

・無自覚美少女

・一見、自信なさげな少女だが、いざとなったら凄まじい力を発揮する。決まり字と決まり技はまだ決まっていない。



◎セイ


・年齢不詳。大体朱雀と 同じ。

・青竜神

・青髪に澄んだ金色の瞳 をしている

・絶世の美形

・正しい本名はまだ分か らない。(セイはあくまで呼び名)

クールで無表情なところがあるが、不器用な優しさと思いやりがある。無自覚たらし。





◎ハクト


・年齢不詳。

大体朱雀と同じ

・白虎神

・ふわふわな白髪。茶色の瞳

・可愛い系美男子

・本名は不明。笑顔がか わいい。だが、怒ると笑わなくなる






◎麒麟


・年齢不明。見た目は七十代

・麒麟神

・白い髭に白い長い髪を 一つにまとめている

・怖そうなおじいちゃん ・同じく本名は不明。い っけん厳しそうだが、根は優しい








◎萠埜雪



・年齢不詳。見た目は三十代

・朱雀の敵とみられる

・銀色の髪に澄んだ青い目

・冷酷な美女

・冷酷な夜暗並組の殺人鬼。武器は毒針。






◎雪目



・年齢不詳。十代にみえる

・茶髪に青い目

・朱雀を憎んでいる

・美しい狐の妖。

・禰霧を溺愛している。

夜暗並組と関係があることは確かだが、どのような立場かは不明。




◎暗姫



・年齢不詳。本名は橘櫻紗己

・黒髪に深い闇を秘めた黒い瞳。以前は美しかった。

・夜暗並組のリーダー

・恐ろしき力を持っているが、現在、封印されている






◎小絵巳



・二十代後半

・黄金色の猫耳と茶色の瞳。

・電拓通りの着物屋

・朱雀たちに色々と手を貸してくれている親切な人





◎禰霧


・二十代後半

・人の時の姿はわからないが、今は小さな鼠にとりついている

・戦死した。本名、佐屋ノ馬禰霧

・小絵巳と昔交際していた。雪目に溺愛されている理由は不明。ハクトの兄。






◎菅野裕太



・朱雀と同じ年

・長身のイケメン

・朱雀の幼馴染み

・口が多少悪いが、根は優しい男の子。





◎坂本夢



・朱雀と同じ年

・柔らかい雰囲気を持っている

・朱雀の親友

・心優しい女の子。裕太が好き。現在、夜暗並組に拘束されている




◎坂本柴江



・麒麟と同じぐらい

・明るくてはつらつとしている

・朱雀の祖母

・戦争で死ぬ。99代目の朱雀神







◎坂本鈴



・四十代

・朱雀とそっくりな美人な女性。

・朱雀の母親。





・柴江の力によって、あやかしの世界や柴江との記憶を失った






◎キジムナー



・妖怪

・朱雀のよき相談相手






◎文福茶釜



・朱雀の友達の妖怪

・第一部で多数出場









以上が今までに登場したキャラクターたちです。意外と沢山いました。分かりにくくなってしまってごめんなさい。どうか、これからも舞乱四神を宜しくお願いします。









ー人物紹介後の小話ー






《ハクト》



父親の背中を見たのはいつが最後だっただろうか。

数年前。あやかしの世界で大きな戦争があった。父親は白虎神だったためその戦争に参加した。

『ハクト、お前は百代目の白虎神だ。だから、誇りを持って生きろ』

父が口癖のようにいった言葉。まだ、父の声が脳裏にこびりついて離れなかった。

その日も、父はその言葉を言った。

『あなた、どうか無事で』

『ああ、勿論だ』

涙を流す母。そんな母を抱き締める父。

幼い僕はなぜそんなことをしているのか、全くわからなかった。ただ、分かっていたことは二つ。父が大きな荷物を抱えて、いつもより強そうな服を身につけていたこと。それから、僕の手を握る兄、禰霧が震えていたことだった。

『兄貴、これから、父さんはどこに行くの?』

『どこって……』

禰霧が顔を歪めた。

『戦争だよ』

『センソウ?』

まだ、そんな言葉も知らなかった僕は、オウムのようにその言葉を繰り返した。

『そうさ、戦争さ』

憎々しげに、禰霧が唇を噛んだ。

『禰霧、ハクトと母さんを頼んだぞ』

父が禰霧のほうを向いた。

『ああ。絶対に絶対に、帰ってこいよ……』

『もちろんさ。……それから、ハクト』

父は小さな僕の背丈に合わせるように屈んだ。

『ハクト、お前は百代目の白虎神だ。だから、誇りを持って生きろ』

『うん』

それが、父と交わした最後の会話だった。








3年ほどたったある日。僕は『戦争』の意味を理解出来るような年になっていた。

『母さん』

とれてしまった上着のぼたんをつけてもらおうと僕は母を探していた。

『あれ……、おかしいな。今日は家にいるはずなのに』

諦めきれなかった僕は、母を探して家を駆け回った。

『あ、母さん!やっと……』

母を見つけて歓喜の声をあげたが、僕の声は途中で途切れた。

母の背中が微かに震えていたからだった。

泣いている、とすぐにわかった。

母は一枚の紙を握りしめて泣いていた。

そして、好奇心旺盛だった僕は、その紙を覗いてしまったのだ。




『速報。99代目四神、処刑され死亡』




僕はもう読み書きをできたため、その内容をすぐに理解できた。

『なん、で……』

『っ……、ハクト……!』

『なんで、父さんは殺されたんだ』

悲しみ、より大きい、怒り。

どんどん蓄積されていく。

『どうして、どうして!?』

憎い。戦争をおこした、この世界が。父さんを殺した、残酷な人々が。

『やめて、ハクト』

そのとき、母の静かな声が響いた。

『憎い、なんて、思っちゃダメ』

『でも……っ』

『ハクト、よく聞きなさい』

母は強い眼差しを僕に向けた。

『あなたの名前はね、白く、清く、正しく生きていけるように。自由な未来を描けるように貴方のお父さんがつけてくれたのよ。だから、憎いなんて考えちゃだめ。清く生きなさい』

ぽろりと、涙が溢れた。父の愛を感じたからだった。

『そう、泣きなさい。白翔(ハクト)

母の胸に顔をうずくめて、僕は声の限り泣いた。

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