1話 放便小僧
4話完結の予定です。細かいことは考えず、アタマカラッポで読んでもらえると嬉しいです。
俺「便意を操作するチート……ですか?」
神様「そう! それこそが異世界転生する選別にわしがお前に与えたチートじゃ!」
俺「えっと……意味が分かりません」
神様「なんじゃ物分りが悪いのぉ。つまり『こいつにウンコ漏らさせたい』と思えば漏らさせ放題っていうチートじゃ」ハァ
俺「なるほど」スッ
神様「ああああああああ!!」ブリュブツチブリリイリブゥゥゥッ!!
俺「ひぇぇ」
神様「わしに使ってどうする! さっさと異世界へ行って魔王を倒してくるんじゃ! そうすれば天国へ送ってやる!」パカッ
俺「うわっ急に足元が……」ヒュゥゥゥ
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俺「いてて、どうやら本当に異世界に来たみたいだ。とりあえず目の前の大きな門へ行って誰かに話を聞いてみよう」
王都入口>
門番「この先は王都だ。通行証は持っていないか?」
俺「持ってません」
門番「そうか、ならば身分証明書か何かは?」
俺「それも持ってません」
門番「そうか、ならば王都へ入れることはできない。これは規則なんでな」
俺「そうなんですか……」スッ
門番「ひぎぃぃぃぃぃ!!」ブッビビビイビビビビビビビッシャーーーーーー!!!
ザワザワ コイツハクセェー プンプンスルゼェー
俺「今のうちに……」コソコソ
門番「おしりしゅごいのぉ……」ピクピク
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俺「とりあえず異世界と言えば冒険者ギルドだろう。登録してみよう」
冒険者ギルド>
俺「とりあえず受付みたいなとこで登録できるだろう」
俺「すみません、冒険者登録したいんですが」
受付嬢「では身分証明書の提示をお願いします」
俺「持ってないんですが」
受付嬢「そうですか、規則により身分証明書がないと……」
俺「はぁ……」スッ
受付嬢「アーーーーーーッ」ゴロゴロゴロゴロゴロゴロゴロ
俺「どうしました?身分証明書がなんですって?」
受付嬢「ですから……身分……」ハァハァ
俺「ほぉ」スッ
受付嬢「パッ」ピーーーーーーーーーーーーーーーッ!
俺「どうしました?汗すごいですよ」
受付嬢「分かり……ました。急いで登録……いたします」ハァハァ
俺「やったぜ」ニッコリ
受付嬢「登録完了しました。ちょっと席を外します」ダダダッ
俺「どうやらただ漏らさせるだけじゃなくて、加減を付ければ強烈な便意に留めることもできるみたいだ」
俺「とりあえずはクエストをこなして当面の生活費を稼ごう」
俺「低級魔物の討伐でいいか」
先輩冒険者「待ちな! おれはテメェみたいな新米をいたぶるのがでぇ好きなん」
俺「」スッ
先輩冒険者「止まりません! 止まりません!」ピルルルルル…ボッ?……ピルルル…ブチャベチャンボビチャーペチョッ……ヌチャア
俺「うっわ汚な……」
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王都周辺の森>
俺「さて、オークってのはどこらへんにいるのかな?」テクテク
プギィィィィ オノレェ!
俺「ん? 向こうの方から声がする。行ってみよう」ダダッ
オーク「ウォォォ!(ヒャッハー! 女だー!)」
女「クソッ!このままじゃ……」バシッバシッ
俺「女の人がオークと戦ってる! こりゃ大変だ!」
俺「えいっ」スッ
オーク「ああああああああああああ!」ブリュブツチブリリイリブゥゥゥッ!!
女「ああああああああああああ!」ブリュブツチブリリイリブゥゥゥッ!!
俺「しまった、オークだけでいいのに」
俺「調節が難しいな」スッ
オーク「らめぇぇぇぇぇぇぇぇ!」シャーーーーーーーーーー
俺「よしっ! 今のうちだ、女の人を抱えて逃げよう!」ダッシュ
オーク「汚されちゃった……(プギィィィ)」サメザメ
男「(あの女の人は宿屋の娘さんだったらしく、お礼にしばらくタダで宿に泊まらせてもらうことになった。食事もついてるからとりあえず食事と宿の心配はしなくてよくなったな)」
男「明日もクエストをこなしつつ、チート能力を練習していこう」
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俺「(あれから1か月、俺はクエストを毎日こなして金を溜めつつ、この能力の練習を重ねた)」
俺「(その甲斐あって、多少のモンスター程度は倒せるようになった。そろそろ魔王城がある魔界へ向けて旅立ってもいいだろう)」
俺「(ただ王都で『放便小僧』の名で知れ渡ってしまったのが屈辱だ。俺だって好きでこんな能力を手に入れたわけじゃないのに……)」
俺「まぁ気にしたってしょうがない! 気を取り直して頑張ろう!」
隣町>
俺「ここが隣町か、今日はここで一泊しよう」
?「待ちなさい!」
俺「何だ?」
魔法使い「私は魔法使い! あなた最近王都で悪名高い放便小僧ね! 話では女性にも放便させる変態異常性癖者だとか……私が成敗します!」ビシッ
俺「まぁ間違っちゃいないか……悪いこと言わないからやめとけ、君だって恥をかきたくないだろ?」
魔法使い「やってみなさいよ」
俺「何だって?」
魔法使い「あなたの自慢のクソ魔法を当ててみなさいって言ってるの!」
俺「後悔しやがれーー!」スッ
魔法使い「」シーン
俺「」
俺「なん……だと……?」
魔法使い「フッフッフ、思ったとおりね。あなたの奇妙な技も私の『魔法障壁』の前では無力みたい」
魔法使い「食らいなさい! 水魔法『ウォーターカッター』!」ズバァ!
俺「あぶね!?」ヒョイッ
俺「俺の能力が効かないなんて……! とりあえず逃げるしかない!」ダダダッ
魔法使い「待ちなさい!」
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次回 ゴールド・エクソペリエンス
to be continued…