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どっちが先に結婚するか競争しよ?って言われて負け確なオレはとあることを思いついた

作者: 猫の集会
掲載日:2026/08/05

 幼馴染の南海子みなこは、とにかく競争が大好きだ。


 それくらいオレにも大好きを向けて欲しくて、いつも争っていた。


 勝てばオレのこと惚れなおすんじゃないかってね。


 でも…負けず嫌いな南海子は、オレに負けると悔しさをあらわにして、全くオレに好意を向けてくれない。


 それどころか、ますます敵意むきだしだ。


 基本、運動では南海子が勝つ。でも、勉強はオレが基本勝つ。


 高校生になっても、そんなバカげたことは続いた。


 バイト代どっちが多いとか、今度の土曜日どっちがいつまで起きてられるか、電話対決とか…





 そんな数年後のある日、南海子が突如発した言葉に、オレは撃沈した。


 その言葉とは…


「ねぇ、どっちが先に結婚するか競争しようよ?」

 だった。


 これは…まさに、オレのこと全く恋愛感情なしってことだよね?


 それを言われたのは、大学生のときだった。



 …


 その言葉に、オレは…いつものように、いいよ!って返せなかった。


 だって…


 オレは南海子が好きなんだし…


 南海子がオレに興味ないのなら、一生結婚なんてできないだろ…


 もしくは、南海子以外に劇的な出会いをしなきゃ、運命の相手なんかみつからないはずだ。


「その競争は…できない」

「なんでよ?しようよ!面白そうじゃない」


 …


「それは、もう競争しなくてもわかる。南海子の圧勝だ」

「え、そう…なんだ?健太けんたは、結婚しない派か。残念」


 …


「南海子は、結婚したいんだ?いつごろしたいとかあるの?」


 南海子は、少しうーんと考えて、ひらめいたように言った。


「早い方がいいな!明日とか」


 …


「彼氏もいないのに…てか、まだ学生じゃん。南海子は、せっかちだし、ほんと勝負好きだよな」

「うん、その通りだよ…?」




 南海子は、いっつも楽しそうだ。


 でも、その数日後から南海子の元気が少しなくなった。


「どうした?南海子」


 南海子は、思い詰めたようにオレをみて、パッと目を逸らした。


「うん?」

「わたし…いつも一番になることを目指してきたの。」

「そうだね」

「でも、一番になれなかった」

「なんの?もう一度挑戦したらいいじゃん?」

「ムリ…だよ。だって…」

「だって?」

「健太は、わたしが好きじゃないから」


 ⁉︎


「えっ?どういうこと?」

「わたしは、健太の一番になりたかった」


 …


「えっ?それは…どういう⁉︎彼氏的な⁉︎」

「違う。パートナー的な」


 …


 ?


 彼氏じゃないとすれば…


「幼馴染って、ほぼパートナーじゃん」

「まさか、健太に結婚願望がないなんて…知らなかった」

「あぁ、そのことなら…結婚しない派っていうよりは、一生片思いだから、不可能なんだよ」


「えっ⁉︎好きな人いたの⁉︎だれ⁉︎教えてよ‼︎大学の人?それとも、ほんとうにそれって人なの⁉︎クッキーがピアノ弾いて空にぶっ飛んだんじゃなくて⁉︎」


 …


「もう、脳内がぶっ飛んでるのは、南海子じゃん」

「あー…で⁉︎いつ失恋したの?告白したの?好きって伝えた?伝言じゃダメだよ?直接言ったの?テレパシーじゃ伝わらないんだよ?」


 …


「南海子だよ」


 …


 南海子は、しばらくオレをじっとみた。


「え?わたしは…フッてないよ。なんなら、フラれた方だし…」

「は?オレがフルわけないだろ。ずっと好きなのに」

「じゃあ、なんでどっちが先に結婚するか競争しようよって言ったとき、競争してくれなかったの?」

「だって…あ、わかった。そうか‼︎競争って、必ずしも勝ち負けがあるわけじゃないのか!そうだよな‼︎しよう、どっちが先に結婚するか」

「え?」

「南海子、卒業したらオレと結婚してください。」

「えっ?うん‼︎する‼︎結婚、したいです‼︎でも、なんでいきなり?」

「わかったんだ。この競争は引き分けだな。南海子は、賭けにでたんだな。」

「うん。わたしさ、どっちが先に結婚するか競争しようよって言ったら、健太がプロポーズしてくれるんじゃないかって思って賭けにでたら、まさかの結婚しないって言い出したからさ、絶望感半端なかったけど、お互い気持ちが一緒だったなんて、びっくり。」

「オレもびっくりした。よかった、すれ違わなくてさ。」

「うん、もうわたし競争しない。これからは、一緒にゴールする。勝ち負けにこだわらないよ」

「うん、じゃあ同時にファーストキスを迎えよう」

「うん♡」


 チュ〜♡



 競い合うのも時にはいいかもだけど、たまには勝負にこだわらなくてもいいよね♡



 こうして、結婚式を同時に迎えるのでありました。

 

「これからは、クリスマスもお正月もずっと一緒だね♡競争もいいけど、仲良く一緒に過ごせることが、幸せで楽しいんだって気づいちゃった♡」

「そうだね♡」

 

 

 チュ〜♡

 

 

 

 おしまい♡


 

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