どっちが先に結婚するか競争しよ?って言われて負け確なオレはとあることを思いついた
幼馴染の南海子は、とにかく競争が大好きだ。
それくらいオレにも大好きを向けて欲しくて、いつも争っていた。
勝てばオレのこと惚れなおすんじゃないかってね。
でも…負けず嫌いな南海子は、オレに負けると悔しさをあらわにして、全くオレに好意を向けてくれない。
それどころか、ますます敵意むきだしだ。
基本、運動では南海子が勝つ。でも、勉強はオレが基本勝つ。
高校生になっても、そんなバカげたことは続いた。
バイト代どっちが多いとか、今度の土曜日どっちがいつまで起きてられるか、電話対決とか…
そんな数年後のある日、南海子が突如発した言葉に、オレは撃沈した。
その言葉とは…
「ねぇ、どっちが先に結婚するか競争しようよ?」
だった。
これは…まさに、オレのこと全く恋愛感情なしってことだよね?
それを言われたのは、大学生のときだった。
…
その言葉に、オレは…いつものように、いいよ!って返せなかった。
だって…
オレは南海子が好きなんだし…
南海子がオレに興味ないのなら、一生結婚なんてできないだろ…
もしくは、南海子以外に劇的な出会いをしなきゃ、運命の相手なんかみつからないはずだ。
「その競争は…できない」
「なんでよ?しようよ!面白そうじゃない」
…
「それは、もう競争しなくてもわかる。南海子の圧勝だ」
「え、そう…なんだ?健太は、結婚しない派か。残念」
…
「南海子は、結婚したいんだ?いつごろしたいとかあるの?」
南海子は、少しうーんと考えて、ひらめいたように言った。
「早い方がいいな!明日とか」
…
「彼氏もいないのに…てか、まだ学生じゃん。南海子は、せっかちだし、ほんと勝負好きだよな」
「うん、その通りだよ…?」
南海子は、いっつも楽しそうだ。
でも、その数日後から南海子の元気が少しなくなった。
「どうした?南海子」
南海子は、思い詰めたようにオレをみて、パッと目を逸らした。
「うん?」
「わたし…いつも一番になることを目指してきたの。」
「そうだね」
「でも、一番になれなかった」
「なんの?もう一度挑戦したらいいじゃん?」
「ムリ…だよ。だって…」
「だって?」
「健太は、わたしが好きじゃないから」
⁉︎
「えっ?どういうこと?」
「わたしは、健太の一番になりたかった」
…
「えっ?それは…どういう⁉︎彼氏的な⁉︎」
「違う。パートナー的な」
…
?
彼氏じゃないとすれば…
「幼馴染って、ほぼパートナーじゃん」
「まさか、健太に結婚願望がないなんて…知らなかった」
「あぁ、そのことなら…結婚しない派っていうよりは、一生片思いだから、不可能なんだよ」
「えっ⁉︎好きな人いたの⁉︎だれ⁉︎教えてよ‼︎大学の人?それとも、ほんとうにそれって人なの⁉︎クッキーがピアノ弾いて空にぶっ飛んだんじゃなくて⁉︎」
…
「もう、脳内がぶっ飛んでるのは、南海子じゃん」
「あー…で⁉︎いつ失恋したの?告白したの?好きって伝えた?伝言じゃダメだよ?直接言ったの?テレパシーじゃ伝わらないんだよ?」
…
「南海子だよ」
…
南海子は、しばらくオレをじっとみた。
「え?わたしは…フッてないよ。なんなら、フラれた方だし…」
「は?オレがフルわけないだろ。ずっと好きなのに」
「じゃあ、なんでどっちが先に結婚するか競争しようよって言ったとき、競争してくれなかったの?」
「だって…あ、わかった。そうか‼︎競争って、必ずしも勝ち負けがあるわけじゃないのか!そうだよな‼︎しよう、どっちが先に結婚するか」
「え?」
「南海子、卒業したらオレと結婚してください。」
「えっ?うん‼︎する‼︎結婚、したいです‼︎でも、なんでいきなり?」
「わかったんだ。この競争は引き分けだな。南海子は、賭けにでたんだな。」
「うん。わたしさ、どっちが先に結婚するか競争しようよって言ったら、健太がプロポーズしてくれるんじゃないかって思って賭けにでたら、まさかの結婚しないって言い出したからさ、絶望感半端なかったけど、お互い気持ちが一緒だったなんて、びっくり。」
「オレもびっくりした。よかった、すれ違わなくてさ。」
「うん、もうわたし競争しない。これからは、一緒にゴールする。勝ち負けにこだわらないよ」
「うん、じゃあ同時にファーストキスを迎えよう」
「うん♡」
チュ〜♡
競い合うのも時にはいいかもだけど、たまには勝負にこだわらなくてもいいよね♡
こうして、結婚式を同時に迎えるのでありました。
「これからは、クリスマスもお正月もずっと一緒だね♡競争もいいけど、仲良く一緒に過ごせることが、幸せで楽しいんだって気づいちゃった♡」
「そうだね♡」
チュ〜♡
おしまい♡




