捏造の王国 その98 派閥解散で逃げ切ろうって、そうはいかないですよ、ジコウ党のみなさーん、最大のアレがきますよおお
地震大国でありながら、地震後の避難所そのほかの事前対策がお粗末すぎると世界で噂のニホン国。避難所でのプライバシーどころか、トイレトレーラーも不足しがちな現状ではなく、自身の立場と支持率を心配するキジダダ総理のもとを訪れたのは…
年明けの大地震より、はや数週間のニホン国。数千年に一度の災害とはいえ、いまだインフラは復活せず、復興計画どころか、マトモな生活もできない被災地。ニホン国の行政特にジコウ党現政府は大地震、津波、噴火が頻発の災害大国のわりに備えが全然足りないことが露呈しまくり。おまけに実はあの地域は危ないと指摘されていたのにほかのことに注視して防災を軽んじていた知事さんには実は今噂の政治資金に問題がありました、やっぱりあの政府とおんなじ、県民の生活よりもわが身だよねというのがバレまくったとか、隣県の原発、電源何度も喪失に、燃料漏れエトセトラで、かなーりアブナイとこでした、稼働してたらアウトだったね、とか、ヤバい話がボロボロでまくりである。当然野党、リベラルからの大批判をうけまくり、ついに御用新聞黄泉瓜まにまで、書かれる始末。それを熱狂的信者ネトキョクウやら、オシゴトSNSデマ吐きバイトらが必死に火消しやデマ返ししまくっているがついに与党ジコウ党の支持率１０％台という驚異の数字を叩きだしたニホン国現政府トップであるキジダダ総理。今日も官邸に缶詰、執務室で仕事中のはずだが、心配しているのは
「あーどーしよおお。キジダダ派閥解散とかいったら、かえってグダグダといわれる。あの裏金疑惑をうやむやにできるんだから、いいじゃないか、まったく」
と、いまだ苦しむ被災地の市民たちではなく、自身の立場。いくら地元ではないとはいえ、ジコウ党支持者多数の保守王国。ジコウ党を支持しまくり、アブナイ原発だのなんだの誘致し、尽くしまくった多数の支援者にあまりの仕打ち。とはいえ、今のジコウ党世襲議員にとって彼らはいわば奴隷というか言うことをよくきく票マシーンぐらいの感覚、どうせ忖度なんぞしなくても、勝手に票を入れてくれるよ、思っているのかもしれない。実際、彼らがジコウ党の数々の無策、失策、汚職エトセトラを目の当たりにしてもアクロバット屁理屈でなんとか誤魔化し、目をつぶってくれていたという事実もある。まあ、事実を直視したら、今までトンデモ政党腐りきったジコウ党を信じていた私は、俺はどうしようもない人間だ、ニホン国をダメにし、子孫に迷惑かけまくっているんだということを気づいてしまい、認知的不協和に陥いってしまうんで、屁理屈で自分を納得させて、解消しがたい不協和を回避するための一種の自衛行為である。とはいえ、結果的にその行為が自分の首をしめるのだが。それはともかく、彼らのそういうある種歪んだ認知は、とくに首都にほとんどいて選挙のときだけ地元にいます、本籍も住所も実際は首都ですという世襲議員らにとっては、都合がよく、首都でのうのうと心配してます、働いてますというパフォーマンスに専念できるのである。それにしても
「アベノ派は当然解散としても、まだいろいろいってくるし、いっそ検察で逮捕者が出れば…。う、それだとこっちにもすでに飛び火している分、まずいのか」
と政局のことばかりのキジダダ総理。さすが、被災地入りはものすごくのんびり、被災者への声掛けもろくにしない、会見での言葉も原稿棒読みで、寄り添うとか共感するとかなしという、そんなこととより疑惑の誤魔化しと身の安全だよねーの気持ちが透けて見えすぎる方である。その態度では歴代最低支持率更新もありうるだろう。
「まあ、しかし、ハギュウダン氏も致命傷ではないし、まあここらで手打ち、私もようやく落ち着いて髪が切れる…」
と鏡を見ながらうっとりするキジダダ総理の後ろから
“なんて言ってると、もっとひどいことになりますよ、ホント相変わらず調子がいいというか、自分たちに都合のいいことしか考えないんですねえ”
登場したのは地獄の書記官。故アベノ総理から、地獄の奪衣婆とともに総理やら前総理ガース氏に苦言、忠告しまくっていたが、この頃はあまりの馬耳東風ぶりに少々お怒り気味。本来、公平であるはずだが、ニホン国から来る亡者の生前の酷さに地獄での刑罰が重くなりすぎ、すなわち地獄の仕事が膨大、すでにブラック企業を超えである。それもこれもジコウ党歴代政権の無茶ぶり支離滅裂のせいと、次第に忠告がねちねちと厳しくなってきている。しかも今日は
“税金ドロボー、観念しろー”
『…△×！！』
と、なにやら喚いている二つの影付きである。
「また、お前かー、しかも瘻つき、こ、この災害で大変な時にいい加減に」
“何をおっしゃってるんです、大変だと思っているのは支持率のことで、災害の方々のことではないでしょうが。そうでなきゃ２次避難所はすべて無料とか、誤解のある発信するとかしませんしねえ。だいたい水道などインフラ、宿泊費自体は無料とはいえ、食事代がかかるなら、支援してあげればいいではないですか、それこそ例の裏金で全部”
「そ、それはもうすでに解決というか…」
“いーえ、全然、派閥解散ぐらいじゃダメですよお。だいたいアナタ方、きちんとお金清算してませんしねえ。禊とか海の中に使って荒行とかやる前にキックバックのお金他、全部被災地復興に使ったら、どうですかねえ、その間の報酬とか文書交通費も含めて”
“そーだ、そーだ、税金ドロボー金返せえ”
『〇ヲヤ…レ』
「う、うるさいな。とにかく検察も逮捕すべき奴を逮捕したことだし、いいじゃないかあ」
“よくないですよお、きっちり捜査してない、ただやってませんを素直に信じるか、検察仕事しろって。ねえ税金返せ婆さん”
“そうだー税金ドロボージコウ党、検察もドロボーだあ、法を守らせるはずが破った奴を守りおってええ。大仕事はサボりまくる給料ドロボーだああ。奴らから宿舎も特権も取り上げだああ、仕事の信用で入った子供や妻や新生連中の幼稚園も私立学校も大学も会社もぜーんぶ追い出してやるぞおお。この杖を叩きまくって、税金ドロボーにふさわしい場所に行かせてやるわい、もちろん税金をすべて返金じゃあ、とくにウンネモトとかいう夫婦からは１銭までも子々孫々、今までの利子他国民への賠償金も含めて取り立てじゃああ”
『同意、××！！』
と書記官の後ろで何やら騒がしい二人というか二つの影。一人は年末に出てきた生後数か月というらしい新妖怪“税金返せ婆”らしいが、もう一つの影は検討もつかず、ちょっと怖くなってきたキジダダ総理。何しろ年末には婆さんに責め立てられる悪夢を見続けて寝不足、年明けは震災。震災対応を十全にやらせるためか婆さんの出現はなくなったものの、別の不安が頭をよぎる。
「ば、婆さんもきているようだが、その、もう一つのコブではなく、影はその」
“あ、前に話した滅びというか裁きの神様がようやく形をとりはじめたというか。まあ、人間でいう胎児状態ですが、産まれるかどうかの決定もかねて、現ニホン国の見学に。税返せ婆さんも生まれたてなんで一緒に連れて行ってほしいとのことで”
「ひいい、よ、幼稚園児の社会見学じゃないんだそ！そ、そんな危ないもの連れて、いや、産まれさせないでくれええ」
“産まれさせるなってなんてことを言うんですか、やっぱりニホン国のオスは乳幼児の扱いが惨いですね。ニホン国は少子化なんだからどんどん新しい子供生まれたほうがいいんでしょ、まあ、子供ではなくて妖怪と神さまですけど。それにしたってアナタ方の不始末のせいでこうなったって全然反省無いですねえ”
“そうだ、ひどいぞ、ワシだって、こんなんでなく、子供を見守るとかちょっといたずらして緊張をほぐすような可愛い妖怪に生まれたかったわい。それをお前らがロクデモナイから懲らしめるためにこうやっとるんじゃ。やい、キジダダ、お前もお前のお仲間のジコウ党連中もさっさと税金返して、議員も辞職して私財をなげうって各地の復興支援をやるがよい、一家総出、いやイカレタ信者だの支持者だの御用学者に御用芸人、業突く張り能無し経営者自称財界人どもも全員じゃああ”
『平和…神ナリタ〇。無理…オ前タチ、裁ク。ニホン国…滅』
「な、何を無茶苦茶な。私が、総理が辞めたらニホン国はどうなるんだ！に、ニホン政府だって、財界だって」
“あのー、いっそいない方がいいんですよお。だいたい支持率最低更新してるでしょう。ご贔屓の黄泉瓜新聞でも庇いきれないほどですし。地獄のAI予測では、多少混乱は起こりますが、アナタ方がきれいさっぱり政治だの、なんだののから足を洗って大人しく復興ボランティアとか、壊れた原発作業員とかになったほうが、亡者少なく、罰を受けるものも少なく、地獄も現世もかなりよくなるというシュミレーション結果出てます”
「じ、地獄にAIってそんな、アホな。我が国のプ、プガクだって」
“あの、プガクさんもほぼ同じ予測ですけど。まあさすがに地獄の情報ないでしょうから、地獄の予測はしてないでしょうけどね。こちらにはコンピューター開発者とかそろってますし。アナタ方のゆるーい規制のせいでトンデモ経営者や上司にブラック労働させまくられて若いのに早死にしちゃったシステム屋さんワンサカいますしね。煉獄だので、あの世用コンピューター作ってくれましたよ、アナタ方の悪政をとめるためっていったら喜んでね”
“あの世でもこの世でも人望ないくせに世襲と理不尽システムのおかげで総理につけてるだけだろ、キジダダー、税金泥棒早くやめろ”
『同意、全員××』
三人？の追及にタジタジのキジダダ総理。つい、いつものジコウ党のジコウ党だけしか納得してない言い訳を口にする。
「いや、その、禊は…」
“すんでません。形式的にやろうが、無駄ですよ。まあ、検察が捜査やり直すか、国税局がちゃんと仕事すれば、も少しましな結果になるかもしれませんが”
“そうだ、脱税の罪を償えー、そして親の代からかすめ取った税金も一緒に返せー、全部返して刑に服せー”
『同意、サスレバ地震△×』
と、さらに語気を強める三人。その言葉、特に最後の
「じ、地震？ま、まさか、もう一回起こそうっていうのかああ」
“は？この地震も次の自身も私たちのせいじゃないですよ、まったく。確かに危ないですけどねえ、今回の地殻大変動で、ひずみが起こって、その反動であちこち起きるでしょうねえ、なにしろ地震列島ですから、ニホン国。ただ”
「ただって何？」
含みありげな地獄の書記官のお言葉に戦々恐々のキジダダ総理
“まあ、アナタ方やらメイジのあのヨジムラ知事の地域に起こったらねえ、さらにひどいことになるのはわかってますからねえ、予知というか、お知らせしてもいいかもって話もあるんですけどねえ。でも、アナタ方をヨイショしたほうも悪いですから、放っておくか。国税が入る前に心を入れ替え自首するんなら、知らせてやるとか。それに胎児状態神様も裁く前に罪を償おうとするなら、被害軽減の働きをしてやってもよいとのことですが”
“夢枕にたって反省して税金返した奴は助けてやるんかー、それなら夢にでてやっていいぞおお”
『被害予測、首都、西ハ過酷、裁キアレバ壊滅必須。××多数。反省有、軽減。滅亡半減』
と結構怖い予測を突き付けられたキジダダ総理。
「その、地震は確実に起こる、私の地元もその、西の国際博覧会地域も壊滅状態になる、ジコウ党もメイジの党も私たちの仲間とされた全員は裁きとやらを受けて終わる。し、しかし、それをつ、つまり私たちがすべて自白して、議員辞めて、金を返せば、地震やらほかの被害が軽減するっていうことなのか」
“はあ、やっとわかってくれましたか。もう、どうしたって終わりですからキジダダさん、ニホン国民のために総理らしいことをしたらどうです”
“そうだー税返せー、そうすれば婆も嫌な事これ以上しなくて済む”
『我誕生嫌、裁カレル側、先ニ罰ウケレバ、誕生回避』
と鏡いっぱいに詰め寄る三人。
「え、えーとおお」
ようやく、検察の追及を振り切り、次は国税局の方をどうかわすか頭がいっぱいだったのに、自ら首を、しかもお仲間全員、お白州で裁きを受けよといわれたも同然のキジダダ総理。これもそれも国民の苦しみよりわが身大事のお前らの自業自得―なのだが、被災地そっちのけで新年会に出るような感性のキジダダ総理にそんな反省をする方が無理。現世の追及から逃れたと思ったが、あの世からの追及は逃げきれないのか、いやナントカこっちも誤魔化すぞ、と鏡を伏せて、部屋から飛び出すキジダダ総理であった。
大地震が起こると、さらなる大地震がーという話は前からあるんですが、それでもナンタラ国際博覧会強行しようとする地震が起きる候補地の知事さんとか、ナンタラ改正が重要事項とかいっちゃう総理とかいる国ってホントに次の地震の後、大丈夫なんですかねえ。トップの皆さんは自身が自宅が崩れて瓦礫の下に埋もれ、凍えてトイレを我慢して体を壊さないと被災地の苦労がわからないんでしょーか、そういう感性の方にはそういう試練が与えられてしまうそうですけどね、嫌なお年玉ですが。
