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7話 冒険者ギルド

 ドメルさんについていき冒険者ギルドに到着。

 剣と盾の絵が描かれた大きな看板がついている2階建ての大きな建物だ。

 バァン!

 ドメルさんが木製のドアを勢いよく開け入っていった。

「ギルマスを呼んでくれ!緊急事態だ!」

「そんなに大きな声出さなくても聞こえてるぞいったいどうした」

 2階からギルマスと思われる人物が下りてきた。

 壮年の男性で歴戦の戦士のような風格を出している。

「ゴブリンの大量発生だ!」

「なに!本当か!」

「ああ、俺たちとそこにいる連中も確認したから間違いねえ」

「わかった、聞いた通りだお前ら!緊急依頼だ!ゴブリンを狩った数に応じて報酬を出す!

いつでも動けるよう準備しておいてくれ!宿にいる奴らにもつたえろ!」

 

 

「お前らには聞くことがある、ついてこい」

 冒険者達がギルドから出て行ったあとそう言い2階の応接室に案内された。

「時間も惜しいから数だけ説明してくれ」

「普通のゴブリンが百五十程上位個体が百体近くジェネラルは九体確認したキングもいるかもしれん」

 最近ゴブリン共をよく見かけると報告は聞いていたがまさかそこまでか、襲撃がある前に知ることができたのとちょうどAランクパーティーの【竜の剣】がきているのが幸いだが後で彼らも呼ぶから説明頼む」

「わかった。俺たちも準備してくるからまたあとでな」

「ああ」

ドメルさんたちはそう言い残し出て行った。リアさんもそれに続いた。私たちも出ていこうとしたが、

「おいちょっと待て、お前らはまだここにいてくれ」

 止められた、下にいって冒険者登録をしたいのですが。

「お前らがリアを連れてきてくれたんだな?」

「そうですよ」

「森の中でなにがあった」

 

 森の中であったことを話した。


「そうそう、ギルドカードを持っていた人がいたので渡しておきます」

 ギルドカードを渡したマスターが渋い顔をした。

 「どうしました?」

 「こいつはな数日前にリアに告白したらしいくてな。まぁ、フラれたんだがそいつが盗賊のアジトにいたということは盗賊に取引でも持ち掛けでもしたんだろう。前から評判はよくなかったが盗賊とつるんでいやがったとは思わなかったな、盗賊を討伐したなら盗品なんかは提示してくれ。持ち主がわかるものなら買戻しを知らせたい」

「わかりました。ここに広げてしまっても?」

「ああ、いいぞ」

 腕輪が1つ、短剣が2つ、魔導書。

「これで全部か?」

「盗品はこれですべてですお金も出しますか?」

「いや金はいい誰の物かまでいちいち判別してられん」

「しかし魔導書まであったとは、どこの馬車を襲ったんだか

 あ、盗賊の死体か首もあるならだしてくれ賞金がかかっているなら賞金をだす」

「冷凍保存してしまっているのですが構いませんか?」

「冷凍保存?どういうことだ?」

「凍らせておくと死体の劣化を防げるんですよあとにおいも出ませんから」

「そうなのか!氷属性の魔法をそんなことに使う奴は初めてだ」

「ここに出しても?」

「いや、さすがにここではな・・・ ほかの人間も使うし」

 おっとそういえばここは応接室でしたね。確かにここで出すのは明らかによろしくない。 

 「んじゃ、解体所にでもいくか、そこなら魔物を解体したりしていつも汚れるからそこでなら出してもいいだろう」

 

 お~、この世界の解体所はこうなっているのですか。

 ずいぶん広い施設のようだ。 

 「ここらにおいてくれ」

 開けた場所に指示されたので無限倉庫の盗賊の死体(氷)を取り出し広げた。

 「こいつは剛腕のジョズじゃねぇか!ジョズの盗賊団をつぶしたのか」

 どうやら盗賊の頭領は有名だったらしい。

 覗きみたスキルはこうだった。

 ジョズ

 人間

 LV37 

 <斧術>、<格闘術>、<恐喝>、

 <身体強化>、<剛力>、<逃走>の以上だ。

 熟練度を表すようにスキルにもレベルがあるようだが今はいいだろう。

 ついでにゴブリンキングやリアさんのスキルも出しておこう。

 ゴブリンキング

 LV52

 <大剣術>、<統率>、<咆哮>、<身体強化>

 <火魔法>、<格闘術>、<鼓舞>、<頑健>

 

 リア

 エルフ

 LV21

 <弓術>、<採取>、<風魔法>、<水魔法>、<成長促進>

 

彼女には現地人強化の一人目と友好的な人物ということで<成長促進>のスキルをつけました。このスキルは鑑定されても見えないようにしています。見つかれば研究対象になりかねませんからね。<精霊魔法>もあるみたいですがまだ覚醒していないようですので何か条件があるかもしれないので無理に覚醒はさせませんでした。

 

 「ジョズの盗賊団を壊滅させたなら賞金は20万ゴールドだな。こいつには手を焼いていたんだ」

 逃走のせいですね、逃げる場合に素早さに補正がかかるものだ。

「じゃ、ギルドカードに入金するから受付に来てくれ」

「我々はギルドカードをまだ作ってないので受付で作っていただきたいのですが」

「そうなのか?んじゃぁカードもつくっちまおう」

「お願いします」

 


 「ここが受付だ。ここで受付嬢に受ける依頼を提示してくれんで、登録するためにこの紙に必要事項を書いてくれ」

 名前、得意な武器、魔法、などの欄が書かれた紙を渡された。

「別に名前だけでも構わんぞ、名前より下の欄はパーティー募集の際に参考にする奴だからな。お前らならもうパーティーはできているようなものだろ?」

「ではこれで」

 各々名前だけ書いた紙を渡した。

「次はカードに血を垂らしてくれ、垂らしたらそれで登録完了だ」

 全員がカードに血を垂らし無事に登録完了した。

 骨だけのレイブンとスライムのルトの二人は<魔力体>のスキルで疑似的な血液で登録した。

 カードには魔力が通れば登録が完了する仕組みだ。血液が一番魔力を含んでいるためこの方法がとられているそうだ。

「これで、お前らも冒険者だ、細かい規則なんかは後で受付の誰かに聞いてくれ。ゴブリン討伐でもジョズを倒した実力、期待しているぜ?俺はこれから色々しなきゃいかんからまたな!」

 そういい2階に戻っていった。忙しいのにこちらに構っていてよかったのだろうか

 大丈夫なのだろう。

 とにかくこの世界での身分証となる物を手に入れることができた。まずは、ゴブリンを片付け、そのあとで街を見て回るとしましょう。その前にギルドの規則を聞きにいかねば。


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