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5話 仕込み~出発前夜


「ゴブリンの集落はどこに?」

「ここから北だぜ、戦うのか?」

「いえ、戦いませんよ、街に行く前に少し仕込みをするだけですよ」

 

「ゴブリンの集落への仕込みが終わったら出発しますあとの皆さんは自由にしていてください」

 そういって出て行った。

 ----------

 

 拠点外に出たレルムは早速ゴブリンの集落付近まで行くことにした。そこにあったのは完成しつつあった集落だった。いつから作っていたかはわからないがかなりの規模である。


 王冠をつけた大柄のキング 指揮官のジェネラルが九、副官のエリートが二十七


 それに従うナイトが40、メイジ、ヒーラー、約三十ずつあとは普通のゴブリンが100は優に超えているぐらいのようだ

 これ、普通の街の防御だと壊滅するのでは?と思うぐらいの戦力であった。


 北の街の防衛はどうなってるか知らないが奇襲をうけた場合ただでは済まないだろう。検問があるから壁くらいはあるでしょうが。

 

「とりあえず間引きのために周辺にトラップでも仕掛けますかね」

 木々の間に糸を張り固定しゴブリンのみに反応し触れた場所が切れるよう細工を施した。さらに魔物にのみ反応するようにも調整を施した状態で。間抜けな人間が引っかからないとも限りませんからねぇ。

「次にキングには少しハンデを背負っていただきましょう」

 レルムが取り出したのはチャクラムというリング状の武器である。


これを投げ、『操作』で軌道をコントロールしキングを負傷させるつもりだ。

「さぁ、うけとってください」

 チャクラムが空に投げられゴブリン達の上空を通り過ぎキングに迫る。

「ガッ!?」

 1撃目はよけたが飛来物を迎え撃とうと後ろを振り返ると「グァァァ!!」帰ってきた刃に右目を裂かれた。襲い来る刃はまだ止まらない。キングの周囲を飛び回り体のいたるところに傷を作り出血させる。もちろんキングもやられっぱなしではない大剣を振り回し見えない何かに抵抗をしている

しかし対象は小さいため当たることはなかった。

 

 キングの体力をある程度奪ったあとはチャクラムを手元に戻した。飛び道具は回収して再利用するのが常識です。キングが膝をついた瞬間ヒーラーからの回復魔法がかかった。

 しかし傷が癒えることはなかった。刃には毒が塗られていたからだ。


「仕込みはこんなものにしてそろそろ戻りますかね」

 せいぜい長生きしてください。

ーーーーーーーーーーーーーー 


「戻りましたよ」

 リビングにはリア以外がそろっておりカードゲームで遊んでいたようだ。

「ぐあぁぁ!また負けたぁぁ!」

「また私の勝ちですねババがどちらにあるかがあきらかでしたよ」

 ノアさんは肩を竦めながら言う。

 まぁゴクドーさんがノアさんとこういう勝負で負けるのはいつものことだ。私としては悪魔族に心理戦を挑むのが間違っていると思うのですが。

「おかえりなさい」

「ええ、リアさんは?」

「疲れていたし当然寝たわ」

 それはなにより。じっくり休んでもらって明日協力してもらわねば。

「仕込みはキングを負傷させたのと集落の周囲に罠を仕込んできましたこれで数はそこそこ減らせるでしょう」

 多数のゴブリンをどれだけ減らせるかはわかりませんが。


「では朝に出発するので?」

「ええ、ですがその前に移動手段を考えなければなりません」

 楽はしたいですが目立つのもよくありません。

「我々だけならともかくリアさんがいるので隠すものは隠さなければなりません」

「徒歩でいいんじゃないのかい?リア嬢に道中聞きたいことを聞きながら」

「徒歩ですか、皆さんそれでよろしいですか」

「「「異議なし」」」

 皆さん目立たないためには今は徒歩の方がいいと判断したようだ。

「それでは朝までゲームでもして時間をつぶしましょうか」

 


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