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21話 呪い摘出とテスト

 ゴクドーさんが来るまでにこちらの用事を終わらせるため

 最初に肉塊さんの呪いの解除に取り掛かりました。


 呪い解除をはじめていきましょう。

 まずは魂を摘出し解析します。魂は球体をしておりおりこれは大体の意志ある存在が共通して持っています。まれに持っていない方がいますが。

 魂の中に呪い、スキルとして存在し、解呪する場合、

肉体に魂が宿っている状態で魔法で解呪する方法と魂自体を肉体から分離し直接取り除くという二通りあります。今回は根が深いので二つ目をやることに。

 二つ目は私だけですがね、やるような奴は。普通失敗したら完全に魂は崩壊しますから。

 

 私は失敗するつもりはありませんが失敗しても

バックアップを取っているので何とかなります。

 バックアップ取り出すの疲れるのであまりやりたくありませんが。


 解析が完了した後は呪いに汚染されている部分だけ摘出し

汚染部分を浄化、空いた部分に魂の欠片を補填し肉体に戻す。

 これで魂の手術が完了しました。


 魂の次は肉体の修復をしなければなりません。  

 といっても呪いはもうないのでエリクサーで治るでしょうが。


 キール印のエリクサーを肉塊、シェイラさんにぶちまける。 

 瓶ではなく樽に入ったものだ。

 長期保存には樽が有効だそうです。

 エリクサーは酒じゃないんですがねぇ。


 エリクサーをかけてから少し時間がたつと

 肉塊から人の形へと変化を始めた。

 

 人型になる場合服ってどうなるのでしょうか。

 布でもかぶせてみましょう。ただこれだと事件現場の状態にしかみえないんですよねぇ。

 裸で置いておくよりはましか。


 別の事を考えている間に終わったようで

呪い解呪が成功か確認するため顔の部分であろう部分だけ布をめくる。

 黄髪の美人である。異世界美形率は相変わらず高いようだ。

 

 体は後で女性陣に確認させるとして、

まだ起きそうにないのでこのまま寝かせておく。

 

 その間にティアナさんの相手をすることにする。

 彼女は奴隷商の店主が言っていた通り現在は敵意むき出しでこちらを睨んでいます。

 

「そんなに睨まれてもなにも出ないし、何もしませんよ」

 言っても信用しないでしょうが。

 このまま睨まれていても進まないの適当に武器を倉庫から

取り出し、彼女の足元に投げる。平原に武器が散乱している


「さぁ、いつでもどうぞ」

 

 言うが早いか彼女は落ちていたナイフを二本拾いナイフを交差させ切り付けてきた。

 後ろに引きこれを回避、彼女の顔に驚きはなかった。

 まだ小手調べの段階なのでしょう。


「ハッ!」

 次はナイフを投げてきた、ナイフをただ投げたのではなくブーメランのように自分の手元に戻るように投げていた。さらにナイフを投げた瞬間からこちらに迫り殴りかかってきた。


 ナイフは指弾で落とし、迫る彼女は突き出された拳を受け流し

背負い投げで地面にたたきつけようとした。が、みぞおちを狙い蹴り上げてきたので辞めざるを得なかった。みぞおち狙いとは怖い怖い、まだこれで全力じゃなさそうです。

 

 しかし彼女の顔は納得がいかない顔をしている。未来視を使いましたかね。私には通用しませんが。

 

「未来でも見ましたか?」

「?!」

 確認で聞いてみれば図星のようで、簡単に動揺してくれました。しかしすぐに気を取り直したようで長剣を持ち、構えた。

 素手で相手しても良いですがここはこちらも剣で対応することにしましょう。

 

「超加速!」

「おっと」

 

 

 加速して迫ってきた剣を受け止めたことで金属同士が打ち合う音が響く。剣をあらゆる角度から打ち込んで来るがすべて受け流す。

 足技も混ぜてくるがすべて見えているので無駄だ。並みの強さだと手も足も出ませんが私には通じません。股めがけての軌道の蹴りはヒヤッとしましたが。



 ここまでの戦闘とスキル構成で近接戦闘が主な戦闘手段のようです。

 距離をとって魔法を使い遠距離戦をするのもいいんですが

それだと卑怯なきがしますし、相手の弱点を突くのは戦闘では有効的ですが

今回は彼女に力を示すと共に認めさせるのが目的であるからして。

 

 そろそろ終わらせましょう。

「攻撃は満足しましたか?そろそろ反撃させていただきます」

 

 そう宣言したとたん

<直感>で何かを感じたのか一気に距離をとられるが

即座に追いかけ剣をはたきおとし組み伏せ首筋に剣を突きつける。

 

「これでテスト終了でいいですか?」

 


 戦闘終了後、なぜこのようなことをしていたのか聞くと彼女の種族、もとい自分より強い者を伴侶にするためらしい。村の中に大抵同じ強さか自分より上の強者がいるそうだが彼女は先祖返りだそうで狼の獣人より上位の銀狼なため釣り合う者がおらず村を出てきたという。

 

 奴隷になっていたのは貴族に手を出したそうで子供を守ろうとし、貴族に傷害を与えたようで

その貴族の奴隷として所有されていたがここで奴隷商の店主が言っていた所有者に反逆し高額で売られたそうです。反逆できたのは奴隷魔術をかけた術師と彼女の格が違いすぎたのと魔法耐性が原因だと思われます。


 奴隷魔術は所有者の命令に反した場合、奴隷に対して苦痛を与えるものですが彼女には効果が薄く、貴族の顔面、股間を重点的に殴り半殺しに、普通処刑されるのでは?とも思いましたがどうやら当時その貴族は借金をしていたらしく使用人からも評判が悪かったそうで家の価値ある物を持ち出し金に換えられるものは奴隷もすべて売り払い金に換え逃げたらしい。


 貴族の当主が治療を終え、屋敷に帰った時には美術品も使用人もすべて消えておりその後その貴族は没落したそうだ。今も生きているかはわからない。

 

 ここまでが彼女が奴隷になった経緯と彼女自身が奴隷商の店主から聞いた話だそうだ。

 

 

 戦闘技術を誰に学んだのか聞くとすべて我流だそうで自分のスキルも把握しているそう。できることをやってスキルを習得し、それを別の分野でも活かせるよう試行錯誤したようだ。<オールラウンダー>のおかげで習得と熟練度は上がりやすいとわかっていたとのことです。

 

 獣化は銀狼になれるそうですが消耗が激しいのと人間形態の方が戦いやすいそうで使わなかったそうです。使うとしても部分開放だと。


 とにかくこれでまた一人スカウトが出来たと見ていいでしょう。予想より強いレベルでしたがゴール地点は大体同じになるハズ。幹部クラスまで上がれるかは本人次第。今後に任せましょう。

 

 ティアナさんはとりあえず身だしなみを整えてもらい、今度はシェイラさんの方へ。そろそろ起きているころだと思うのですが。

 





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