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1話 プロローグ

 「今度の旅行先は異世界【フォルマ】に決まりました」


 広い会議室の中に集められた面々は上司、黒髪の男にそう告げられた。

 ほとんどが人型の影だが人間は2割しかいない。他は人化した状態だ。

「何か質問がある方」


 質問が無いか問うとローブを着た骸骨が挙手し立ち上がる。


「ではワタクシめから、その異世界はどのタイプでございましょうか」

「よくある異世界ファンタジーの世界で、魔王や勇者やら竜にダンジョン、定番の冒険者ギルドもありあとはステータスやスキルがある世界のようです」

  

「人員は?」

「私、レイブン、ノア、メリア、ルト、キール、ゴクドーの7人が第一陣で出発します」

 序列などは決めてませんが強さで言うなら上位のメンバーを選出。


「装備はどうするので?」

「装備に関しては最強装備で構いません。わざわざピンチになりに行く必要もないですし」

「了解しました」

「それと面倒ごとを避けるために偽装や隠蔽は発動させておいてください」

 

 釘は一応刺しておかないと、もちろん自分も気を付けなければ、トップがやらかしたら気まずいですし。

「呼ばれた六人以外も呼ぶかもしれないので楽しみにしておいてください」

「「「了解」」」

「では解散、六人は残っていてください」


 

 解散して間もなく会議室に新たな客が来たようだ。

「やっほー、じゃまするわよ」

 うるさいのが来てしまった。彼女を監視している神は何をしているのでしょうか。


「おかえりはうしろのドアになります」

「来たばかりなのに帰るわけないでしょ!」 

 せめて転移ではなくノックをしてから入ってきてほしいものです。

 彼女はアリーシャこれから行く異世界の女神の1柱で向こうの世界の光の女神だそうだ。

 ちなみに今回の旅行は彼女の祖父である創造神の依頼で邪神が復活するということでその世界で対応できなかったら世界が滅ぶらしいので旅行のついでになにかしらの対応をしてほしいとのことだ。

 

 勇者召喚や信託を使って対応もさせるそうですがどうしようもなくなったら介入してくれという依頼です。つまり我々は保険ですね。

 

 それはさておき

「最低限のマナーというものがあるでしょう?別に緊急の連絡ではなく遊びに来ただけの女神さん?」

「だったらここに私の部屋を用意してよ、今度からそこに転移するから、というかここに住みたい」

「身勝手ですねぇ~、この拠点の居心地がいいのはわかりますがあいにくここは身内だけの場所なのであなたの部屋を用意することはできません」

「うぅぅ」

 涙目でこちらに訴えかけてきても私には通じませんよ。

「そうだ!まだ報酬って決まってないのよね」

「ええ、そうですが」

「だったら報酬は「わたしなどというのならあなたの祖父にご連絡して連れ帰ってもらいましょうか」えっ」

 

「やめてください、それだけはぁ~~」

「まぁ、もうしちゃってるんですけどね」 「えっ」

 ちょうどご到着だ。グッドタイミング。

 開いたままの扉の前にさっきまで居なかった人影が存在している。

 彼の名はウォルロック、アリーシャの祖父で創造神であり今回の依頼人だ。他の神からは筋肉ジジイと呼ばれてるそうだ。

 別に脳みそ筋肉というわけでもない。

 創造神というより武神では?と思われるような見た目だからだ。

「孫が手間をかけさせたようですまんのう。こやつにはきつ~いお仕置きをしておくから仕事の件頼むの。復活前に倒してくれてもかまわんのじゃぞ?」

 ウォルロックとしては早急に厄介事の種を取り除きたい気持ちがあるのだろう。

「あちらから来たら嫌がらせぐらいはするつもりですのでご安心を」

「おぬしの嫌がらせは陰湿だとほかの世界の神々から聞いたのじゃが...]

「ご安心を(ニッコリ)」 「う、うむ」

「それよりそろそろ戻られては?仕事が溜まっているでしょう?」

「そうじゃな孫回収班でも作って仕事に専念するとしよう。落ち着いたらまた会おうぞ」

 そういって二人は消えていった。

 あの女神不法侵入でつまみだせばよかったかも。

 ま、いいか。しばらく会わないだろうし。

 

「・・・彼らが向こうの神ですか、ほんとに武神ではないので?」

 レイブンが遅れて口を開いた。

 やはりそこに目が行きましたか。というか全員うなずいてるし。

「創造神ですよ、人?は見た目によらないとはこのことですね」

「なぁ、大将、報酬があの女神ってこたぁまた嫁さんが増えるのか?」

 ・・・ゴクドーさん、この場でそれを言いますか。

 見なさいノアとメリアの方を明らかに不機嫌じゃないですか! 

 あっ、こら目をそらすんじゃない ちなみにノアとメリアは私の奥さんでございます。

 他にもいるが別世界に派遣中です。

「えーと、今現在そのようなことはないと言っておきます」

「「ほんとうですか?旦那様?」」 

 こわいこわい、何が怖いかっていうと二人には隠し事が難しいんですよねぇ

 悪魔族のノアは読心術、天使族のメリアは真偽眼をもっているから二人いたら誤魔化しが効きにくいんですよ。

 いや、まぁ彼女をいじるのが楽しかったのは認めよう、うん

 しかし、嫁に迎えるかというとはなはだ微妙であるのが現在の心境だ。

「報酬の件は置いといて到着後の予定を確認しておきますよ」

 今この問題は後回しだ!、たとえ厄介なことになるとしても。

 

「到着したのち周囲の安全確保とと拠点の設営をレイブン、ノア、メリア、ゴクドー、の4人で行ってくださいルトとキールの二人には拠点外の調査に向かってもらいます」

「村人、または盗賊を発見した場合は?」

「村人なら友好的かどうかを見極めるためにも監視を、

 盗賊ならアジトがあるかもしれないので適当な人数残して追い立ててください」

「りょうか~い」

「あれ?レルム様は?」

「私は拠点の周囲に結界など施す係にまわります」

 

「役割と方針が決まったのであとは現地で決めるとしましょうかでは、明日出発するので全員解散!」

 

 

 


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