少女の日常
「今日の乙女座の運勢は…」
現在土曜日の朝の8時30分。
たとえ休みの日であろうとも私、神崎美羽はテレビの前でお守りを握りしめ、占いを見る
占いなんて…って思う人はこの世にわんさかいる。
でも私は信じるタイプみたい。
だってこうやって毎日見てるんですもの。
本当は用事のある日とかだけでいいのだけど、私は何らかの理由をつけてみてる。
そういう考え方をしたら人生の中で用事がない日なんてないじゃない?
それにしても相変わらず占いお姉さんは綺麗だなぁ〜…私とは格が違うね!
最近テレビで格差社会とか言ってるけどこのことなのかなぁ?
……って!そんな事考えてる暇はない!!!
今日は乙女座が一位だったんだぞ!
私は慌てて目線をテレビに戻す。
「ふぅ〜…良かった!まだCM終わってなかった…」
あっ!あと私、CMの秒数を数えるのも好き!まぁ大抵私がずれてるんだけどね??
数秒後にCMは終わった。
さ〜て…私の運勢は?
私は考える。毎日予想するの。予想が当たったら嬉しいじゃない?
今日は…乙女座が一位。だから、乙女座の人はこけないっ!とかかなぁ?
毎日そうだったら人間って苦労しないのに…
そんな事を考えていると占いお姉さんは言う
「改めまして、今日の乙女座さんは、大人数で出かけているとき、運命の人に出会います。ラッキーアイテムは黄色いリボンです!又は、黄色い傘でもいいです!今日は午後から雨が降るのでそちらでも良いと思います!皆さんの1日が素敵なものになりますように。」
うわぁ…予想外れちゃった…
でも、私の耳が正常なら運命の人に出会えるって…
私はソファーから飛び降りて2階へ駆け上がり、ドレッサーの引き出しを乱暴に開ける。
黄色いリボン、黄色いリ…
「あったー!!」
良かった〜!やっぱりものはとっとかないと
早速私は赤いリボンをほどき、黄色いリボンでしっかり結ぶ。
「よし、これでok♪」
そう言って1人でに舞い上がっていると、友達の琴奈からメールが来る。
何だろう…
[おはよう!美羽って少し抜けてるところあるから今日の予定をもう一回教えとくね!まず、10時26分までにバス停集合。そこから直で<スクールコレクション暁>に行くよ!そこで採寸をして、文房具とかも見ようね!そのあとお昼ご飯を食べよう!そのあとの事はまだ決まってないから、あとで決めよう!それじゃ!またあとでね!何かわからないことがあったら連絡してね !(dy琴奈)]
お!感謝だよ!私てっきり11時に集合と思ってた!
琴梨に感謝だよ…!
あ・り・が・と・うと…
「そーしん!完了!」
あはは!やっぱり私、1人じゃ生きていけないよ〜!ははは〜!
あれから何時間だったのだろうか。
気づけばあと9分で置いてけぼり。というところになっていた。
「きゃー!いそげ!!」
私は慌てる。でも…私の性格を考えてみれば
走るのは危険。逆に自殺行為だ。
…えーい!もう走っちゃえ!
私は勢いよく走り出す。こけなかったのは良かったが、あるものを忘れて…
「はぁ…はぁ…はぁ…」
こけないのはいいけど走りっぱなしもきついよね…
やっと、バス停に着く。バス停では友達みんなが必死に
「もう直ぐきますから待ってください!」
「お願いします!!!」
「ヘルプー!あははは!」
みっみんなぁ〜…
「おまたせーー!!!」
みんなはばっと振り返り叫ぶ。
「「もーーう!!おーそーいー!!」」
うわぁ!!耳痛い!
「ごごごごめん!!」
実は言うと…私が一番バス停から家までの距離がちかいのだ!!(自慢することじゃないね…)
「それじゃあ乗って。急がないと次のバスが来るだろう?」
バスの運転手さんが言う。
そのとうりだ…私のせいでみんなに迷惑かかっちゃったんだ…
「ほんとーにごめんなさーーい!!」
私は勢いで土下座をする。
実のところこけちゃってたんだけどそれはみんなには秘密。笑われるだけだし…
「もういいからさっさと乗って。」
この少し怖い口調の子は5年生の時からいつメン(いつものメンバー)になった馬場華ちゃん。
怒ると怖いんだけど、実は意外と乙女なんだよ!イケメンが好きなんだって!イケメンはイケメンでもワイルド系のイケメン限定。
私は華の言葉に曖昧な返事を返しバスに乗った。
バスには私たちしか乗っていなく、騒ぐことが許された!(どういうバスだよ…)
「あのね!スクールコレクション暁って、いっぱい文房具が揃ってるんだって!」
キラキラしながら話しているのは岡本彩ちゃん。すっごく可愛くて真面目な欠点なんてないような存在。私のマイエンジェルなんだ〜!この座は誰にも譲らない…
「それにしても本当にさー!金田可愛すぎ」
この金田バカ?は高野結愛。
この子は幼稚園の時から仲良くて、私の初めての友達。面白いんだよなぁー!
ちなみに金田って奴は同クラの男子。確かに面白い子なんだけど私的には恋愛対象には入らないなぁ…
まぁ、こんな感じで私の休日は始まるのです