第8話
下を見ると城壁に攻撃を仕掛けているのはどうやら人間のようだ。どうも飛竜もいるようだが城壁に火を吹き掛けている。
「あれ、どうして上から攻めないんだ?わざわざ城門なんか突破しなくてもいいと思うんだが。」
昔の落下傘部隊のように中に入って攪乱したり出来ると思うんだが。街は中世の城塞都市のように上部は開いておりその周りを城壁が囲んでいる。
「それはだな、街には基本的に結界が張られているんだ、攻撃を受けたりしたら自動的に反撃できる優れものでな。だから上からは攻めないんだ。」
「自軍のはどうなるんだ?」
「出ていく時は問題ない、ただし10秒以内に離れないと攻撃される。認識能力は無いから外から近ずくと問答無用で攻撃される。」
ハイテクのような、ローテクのような考えに困る代物だな。上空からの補給に支障がでるぞ。
「とりあえず敵はどっちだ?よく分からんのだが。」
「城壁の外にいるやつらだ。街の警備隊は上空からでも分かりやすい色に鎧を着色している、ほら、あの赤色だ。」
・・・角付けたら3倍速くなるかな?等と考えているとまた一人倒れる。
「これはあんまり時間がないか、爆撃用意。」
96艦戦が敵を上空に上げないように旋回しつつ、離れない距離を飛んでいる。照準器はノルデン照準器になっているので、自動的に機体は照準器に従って飛行する。
「そこそこ固まっているな、これを狙うか。」
機体をその集団の上空に移動させて爆撃に入る。対空攻撃もなく照準の邪魔はされない。照準器には風速や等が示されており着弾地点を見事に写し出していた。
「爆撃進路ヨーソロー、速度ヨーソロー、よーい・・・撃てー。」
ヒュウウウ・・・・ドドドドーン
着弾した地点から血飛沫が上がる、殺傷能力が低いとはいえ爆弾である(信管は陸用なので着弾した後爆発する)。いくら鎧を着ていても弾片は防げない。
「ふむ、少し取り逃したが大丈夫だろう、しかし爆弾全部使ってしまったからな。どうしようか。」
ピコン
新機能『途中補給』が追加されました。
何か良さげな気がする、ニヤリと笑って確認する。
補充弾薬を選択してください。
ただし補給には2倍のポイントを使用します。
「これで殲滅してもお釣りはくるな、実に楽しみだ。」
惜しむらくは誘導爆弾とかが無い点であろうか、あれならば外れる爆弾とかが少なくて助かるんだけどな。無いものねだりか。