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LIFE bank  作者: バナナ君
7/7

思慮

薄暗い闇の中…

何日が立ったのだろう。


チャンスとは何だろう。

ただ、時を待つだけだが、僕の肉体は生命を繋ぎ止めた。

実験動物のような器具を外され、辛うじて人の尊厳を得た。

だが、未だに自由はない。

伸びた髭は素直に剃られ肌を露出し、垂らしていた汚物があった場所は清潔には保たれていたが、鉄の網に囚われていたままだった。

それでも人の正気は失わずにいられた。


「LIFE bankから、一つ君にチャンスをあげよう。」


「…期待しているのだよ、その、生に対する……ドブ臭い考えに。」


…ドブ臭いとはいったい、それ以前に僕は無実だ。

だけど、あの場では生への執着には勝てない。それが、僕の認めざる所でも。


拷問から解放され安堵したが、闇は無慈悲に襲ってくる。考えたくもないのに、思考が働く。

「あの、起業家は一体何者だ。」

「なぜ、僕が囚われた。」

「LIFE bankの管理職…一部の管理職は何か知っている。」

「間違いなく、上司とあの女は知っている。」

「それ以前に僕の寿命はどうなった。」


考えもまとまらず、何回、何十、何百、何千…ループを繰り返すが何も整理出来ない。

いや、何時解放されるか分からない中、纏める事を放棄していた。


「チャンスの時間だ。」


光と共に華奢な影が伸びてきた。




この時、僕は本質を見落としていた。


これは◯◯◯で、僕は決して◯◯◯ではない事に。


そして、また、彼女も同様である事に。

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