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スーパーカーの為の異世界転生

物心ついたころからスーパーカーに憧れ、学生時代はアルバイト、就職後は残業を狂ったように行いようやくスーパーカーをローンで購入。

そしてその初乗りの直前、タンクローリーに突っ込まれ大爆発の果てにこの世を去ってしまった。


そんな哀れな男。この俺―― 銀城セナは異世界へ転生する機会を得る。

なんとも悲惨な人生を見かねてか神様は転生後にチート能力をくれると言うのだ。


現在よくわからない空間で神様と転生後について絶賛交渉中である。

神様は実態が無く、丸い光から渋い声で話しかけてくる。


「あまりにも悲惨な散りっぷりに涙が出たぞい。だから望みがあれば叶えよう、魔王も一撃で倒せる剣でも全魔法適正Sクラスでもなんでも申し出てみよ。」


その言葉にセナは迷いも無く申し出た。


「とにかくスーパーカーに乗りたい!出来るだけ長く、死ぬまでスーパーカーを乗り回せれば悔いは無い!!!」


神様はしばらく無言だったがどうやら叶えてくれるそうだ。

その上で転生後の詳細な要望を聞いてきた。


「お主が転生する世界は人間族の他にも多様な種族がおる。獣人やエルフにドワーフ、さらには魔族も生息するとてつもなく広い世界じゃ。種族に希望はあるかの?」


「出来るだけ長命な種族がいいけどスーパーカーって人間の乗り物だからなるべく見た目が普通の人間に近い方がいいかな。」


そう言うと


「ふむ。ならばエルフ族なんてどうじゃ?2000年は平気で生きれるし外見も人間族に近いから良いと思うぞい。」


(なるほどエルフか。人間に近い見た目の上ものすごい長生きだし、これでもかとスーパーカーに乗れるな。)

と、セナが考えていると


「お主が転生する世界はそれなりに危険なところでの。地球と違って魔物や盗賊が出るし国の治安も良いとは言えないのじゃ。だからそれなりに戦えた方がよいぞ。それから――」


神様が異世界について色々と教えてくれる。どうやら俺が転生する世界は剣や魔法が飛び交うファンタジー世界なようである。だとしたら戦う為の力も欲しい所だ。

エルフは魔法が得意なようなので風と土の魔法を強めにして欲しいと伝えた。


すると


「いいじゃろう。風と土の魔法適正をSにしてやろう。」

「え?いや、そんなに強くなくてもいいんだけど。そもそも適正S持ちの人ってどの位いるの?」


「ん?今の時代じゃと魔王含めて3人じゃの。」


「少な過ぎじゃねぇ~かおい!! Aで充分だっつの!」


ひっくり返りそうになりながら言うと神様はきょとんとした声で


「え?だって魔王と賢者2人と並ぶ力じゃぞ?良くない??」

「別に嬉しくないんだが。…それともその適正Sの人と戦わなきゃいけない状況とかになるの?」


もし転生先の世界が絶賛ヒリヒリ状態で魔王軍が進行中とかなら考え物だが。


「別にそんな状況にはならんと思うぞい?魔王も比較的穏やかじゃし、国同士や種族同士のちょっとしたしがらみはあるがそこまで殺伐とした世界じゃないから安心せい。」

「それなら適正Aでいいからその分スーパーカーに回したい。向こうの世界でガソリンにありつけるか不安だから走行時間の問題解決と故障した時の修理の手段を確保したい。」

「ふむ。それならガソリンの代わりに魔力で走れるようにして、修理に関してはスーパーカーにのみ無敵状態にしようかの。」

「無敵!?いいの!!?イヤッホ~ゥ!!!」


あまりの好条件に歓喜の舞をするセナ。

しかし


「あくまで無敵なのはスーパーカーだけじゃ。お主自身は生身じゃから気を抜くでないぞ。」

「それはもちろん。ここまでしてもらって感謝する。」

「うむ。では頑張るがよい、転生後に物心がついたあたりにスーパーカーをお主の前に召喚してやろう。」





こうして銀城セナの新たな人生が始まる。



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