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この作品には 〔残酷描写〕が含まれています。
苦手な方はご注意ください。

紅い爆炎、邪な現存在

作者: 小財 明

レバノンのベイルートでアンモニアが爆発し、紅い爆炎が空に浮かんだ。


月矢の「声」は言う。泣きそうな声で言う。


「魔法弾による攻撃よ、ダムド(爆裂)よ」


ダムドとは1980年代に日本の週刊少年ジャンプで連載されていた「バスタード」と言う漫画のなかで、主人公のダークシュナイダーが使っていた呪文の一つで、攻撃呪文である。


ここからは月矢の見方になるのだが、これは、2001年の9.11、世界貿易センタービルを始めとする同時多発テロを記憶の深いところからよみがえさせる様な深刻なテロリズムであり、世界の情勢から言って、9.11の時にはまだそれほど「深刻」ではなかった、人々の意識に訴えかける「魔族」の関与を明確化させるようなテロリズムである。


月矢はガラパゴス携帯であるソフトバンクのガラケーで見たYahoo!ニュースで、第一報を知ったが、その時、「身体」の力がかなり抜けた。


すぐ親友にメールを携帯で打った。攻撃した国や団体は明記されていなかったが、大事件であることが、ニュースの映像から明確であったからだ。


衝撃的なニュースは激震の波動となって、人々の記憶の襞から何かを奪い去り、苦々しい種を植え付ける。


戦争が始まれば、つまり攻撃した国や団体が特定されれば、中東は戦争に突入する可能性が高まっているわけだが、そうなれば、恐らく、魔法戦争の実戦が始まる可能性が高いだろう。


これを避けるためには、外交努力、イランに展開中の米軍を主体とする「駐留艦隊」、有志連合の軍隊の攻撃を延期、場合によっては一時的に撤退させることも視野にいれなければなるまい。


多数の死者が出ている。今回のテロによる魔法因子の汚染も考えられる。


人間にとって、試練の戦争になるだろう。


アジアにおける影響は、イランの状況次第ではあるだろうが、イランの友好国である朝鮮民主主義人民共和国にプラスに働く面が出てくるとは思う。


それに関係するアジアの各国の動きと言うことにはなる。


朗に限って言うと、このレバノンの事件のあった一日、非常に疲れた。


午後は眠っていた。


そして、今、この小説を書いている。


日が変わって、朝六時頃。


日が今日も開ける。


中国とアメリカの戦争が開始されようとしている。


文明の衝突が始まろうとしている。


小説は現実に勝てなかったのか?


月矢はそれでも小説を書く。


恐らく、ギリギリまで書く。


何かの、何かの力を信じているし、根が少し楽天的だからである。


悲観的な状況が構築されて来ているが、月矢は小説を今夜も書く。

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