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ありあけの月 ──暁──  作者: 香居
一章 久寿三年(一一五五)四月~十二月

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愛しの異母弟(二)



 

「『大活躍』だ。義母上をお助けしたのだろう?」


 今朝の一件を褒めると、今若丸は、あ、という顔をして、


「『とんでー』、した」


 と答えた。


「うむ。そなたの『いたいのいたいのとんでいけ』で、義母上は楽になられたそうだ」

「なった?」


 丸い目を義母上にまっすぐ向ける今若丸。


「……えぇ、なりましたよ……ありがとう……」


 義母上が母の顔でやさしく微笑まれた。


「むふん」


 得意気に胸を張る今若丸。


「「「愛らしい……っ!」」」


 女房たちが端のほうで身悶えつつ、ひそかな歓声を上げた。……わかる。わかるぞ。我が家の弟妹たちは、皆愛らしいのだ。

 ともに歓声を上げるわけにはいかぬ私は、頷きにて同意を示した。


「義母上」

「……はい……」

「私も、唱えてみてもよろしいでしょうか。義母上の苦しみを、少しでも和らげたいのです」

「……それは……若様の、ご負担が……」

「義母上のお体との親和性を見るため、少量の霊力から始めますゆえ。ご案じなさいませんよう」

「姫様。唱えていただきましょう」

「……周防……」

「きっと、良くなられますよ。若様の言霊は、熱田のご神職様のお墨付きですもの」


 周防の口添えにより、義母上は心を決められたようだ。かなり遠慮がちではあるが。


「……では、若様……お願い、申し上げます……」

「はい。心をこめて、唱えさせていただきます」


 義母上に返答申し上げると、下から視線を感じた。


お読みいただきありがとうございます。

またブックマークや評価などにも感謝いたします。

次回更新は、5月30日23:00頃を予定しております。


誤字脱字がございましたら、ご指摘いただけますと幸いです。

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