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【4月7日より】ありあけの月 暁編【改稿中】  作者: 香居
【改稿中】三章 保元元年(一一五六)八月~九月

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己の姿は見えぬ(四)




「さて、話を戻すか」


 父上は満足なさったらしい。私は何が本題だったか忘れていた。


「あの〝闇〟は、姿かたちは元より、清らかな存在であるほど良いそうだ。『雄壮』や『艶麗』では、意にそぐわぬらしい」


 ……あぁ。『牙を持つ闇』の話だったな。


「ゆえに、異母兄上方はご無事だったと?」

「うむ。女房たちから光の君と称される、そなたのような者が最も危うい」


 仰ることは理解できるが、私の取り柄といえば真面目なところぐらいだろう。つまらぬ童に食指が動くとは、到底思えぬ。


「得心できぬようであるな」


 父上に続く、


「まるで千歳様のような……」


 朝長異母兄上の苦笑。


 千歳様とは、たしか……朝長異母兄上と親しくなさっている方、だったか? その方のようとは、いかような……?

 私が疑問を発するよりも早く。


「ならば……いかにそなたが、あの〝闇〟の興味を引くか、皆でとくと語ってやろうぞ」


 父上が妙な宣言をなさった。その言葉を合図としたかのように、母上方や異母兄上方もこちらを向かれた。

 何やら意気込みを感じるのは……気のせいだろうか。


お読みいただきありがとうございます。

またブックマークや評価などにも感謝いたします。

次回更新は、9月16日23:00頃を予定しております。


誤字脱字がございましたら、ご指摘いただけますと幸いです。

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