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(仮題)冒険者になりたいんですが?(威圧)  作者: からあげちゃん
第1章 異世界へ
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第1話 異世界へ

本編スタートです。誤字脱字等の報告よろしくお願いします。

 第1話 異世界へ


【4月20日】

 俺、西木圭斗が高校2年生になって直ぐに彼女が出来た。


 それまでにも何十人から告白されてきたが、イマイチみんなピンと来なくて、誰とも付き合わないでいたがその子には会った瞬間から惹かれていた。一目惚れってやつかね?


 その子は新入生のくすのき 莉絵りえという子で、南北朝時代で有名なくすのき 正成まさしげの子孫らしい。


 とても綺麗な黒髪ロングの子で、可愛い子にありがちな性格の歪みも無く、正に大和撫子やまとなでしこといった子だ。


 由緒ある家柄ということもありすぐに挨拶に行った。「お父様は野球が好きなので多分何も言われませんよ?」と言われた。


(お父様だってよ、大和撫子って感じするわ〜)


 などと思いつつも緊張しながら莉絵ちゃんの家に向かった。


 お父さんと会って話をしてみたら莉絵ちゃんのお父さんは大の野球好きで甲子園にも地域の方達と応援に来てくれていたらしい。


 サインを欲しがっていたので、甲子園のウィニングボールにサインしてあげた。


 話が1段落ついて、少しお茶を飲んでゆっくりしていたら、いつの間にかお父さんが居なくなっていた。


 少しして帰って来たと思ったらボールを飾る為のケースと色紙を買ってきていて、少し呆れつつも色紙にサインしてあげた。


 莉絵のお母さんと高校生活の事をはなしていたら、お父さんが「娘はとても優しく良い子だから君達が上手くいっている間は俺は何も言わないよ。これからも娘を頼む。」と言ってくれた。


「こちらこそよろしくお願いします。」と俺は答えた。


【5月13日】


 そんなリア充ライフを満喫していた5月の昼休み、俺の親友であり、俺の球を唯一取れるキャッチャーの倉田から「最近お前の彼女さんクラスでいじめられてるみてぇだぞ?」との情報をもらった。


 詳しく聞くと莉絵ちゃんに告白される前にフッた女がクラスの女子共を集めていじめてるらしい。


 もちろん黙っていられるはずもなく、彼女のクラス1ー2へ殴りこんだ。


 コンコンッ「失礼しまーす。莉絵ちゃんいる?」とクラスの前の入り口から入ったら、後輩の佐藤が飛んできて「先輩!ヤバいですよ、中村とかがついさっき女子トイレに連れ込んでました!」と情報をもらった。


(あー、中村って子だったっけ。めちゃくちゃブリっ子だったからインパクト残ってるわ)


「分かった。お前は1年のマネ探してきてくれ。マネに突入してもらって、トイレから救出させろ。最低でも2人は必要だから俺も探してくる。」


 と言ったがクラスを見回してみるとマネが学年関係なく8人も居たのですぐに女子トイレに突入してもらった。


(1-2で集まって飯食ってたのか…ラッキーだったな。…ん?そういえば新部長が女子のマネがクラスに居なくて困るって言ってたな…まぁいいや、そんなん後だ!)


 と少し考え事をしている内に中村とかいう女子共と莉絵ちゃんとマネ達が出てきた。


 何でもトイレの中で既に言い合っていたらしく、


 莉絵「あなた達には関係ありません。」

 中村「関係無いって何よ!私だって圭斗さんが好きだったんだから!」


 とか言ってる。(てか圭斗さんって莉絵ちゃん以外に使われると鳥肌立つんだけど…)


 そしたらマネ達が

「関係無いでしょ!もうフられたんだから!」「そうだよ!ブリっ子!」「ブス!」「大人しくそこら辺の男で我慢しろよ!」「あんたみたいなブスにはそこら辺の男で十分なんだよ!」「勘違いしてんじゃねぇよ!」


 って酷い言い様だ。特に3人目は酷い。あ、ほら中村涙目だよ?


 そんな事を騒いでいたら、佐藤が先生を連れてきた。


(あ、コイツ気がきくな。ジュースでも奢ってやるか。)


 それで中村号泣で一応騒動は終結したが、ここで対策を忘れない。


「おい、佐藤。1-2に野球部は何人いる?」


「俺の他にあと3人います。どうしてですか?」


「全員に莉絵の親衛隊を頼みたい。出来るか?なんなら俺のサインプレゼントだ。」


「やります!全員やらせていただきます!」


 ちなみにだが俺は野球部には去年卒業した先輩方と倉田にしかサインはあげていない。今や甲子園の時見に来ていた野球少年にサインしてあげたら、オークションに出されていて20万を超える額になっていたので、もう金稼ぎには使わせまいとサインはしていない。


「頼んだ。あ、あんまり近づきすきたら殴るからな?」


「ッ!(ビクッ)は、はい!」


(さてこんなもんでいいかな?莉絵ちゃんに声かけて教室戻るか)


「莉絵ちゃん。いじめられてるなら言ってくれよ?」


「大丈夫ですよ。暴力とかは振るわれてませんから。」


(全然怒ってる様子がねぇんだよな…まぁ隠してるだけかもしれないけど…やっぱり優しい子だな)


「わかった。なんかあったら頼ってくれよ?俺はもう教室戻るから。」


「その時はよろしくお願いしますね?」とふんわり微笑んだ。


(あー、やっぱ可愛いなぁ!俺とは不釣り合いだよな…)

 ※本人は自分の事をフツメンだと思っているが、実際は少し幼さが残るものの、ピッチャーの時の顔は気迫溢れる顔つきでかなりイケメン。そんなギャップに萌えているマネ達のようなファンがいる事を本人は知らない。


【その日の放課後】


 6時間目の科目は地学だったが、担当教師の不在で自習となっていた。


 そんな中教室のドアがいきなり開き、自習をしないで駄弁っていた生徒(圭斗含む)はめちゃくちゃビビっていたが、


「先輩!ゼェ…西木先輩!ゼェ…すぐクラスに来てください!」


 と佐藤が飛び込んできた。全力で走ってきたらしく、息が上がっている。


 それの用件を瞬時に理解した俺は急いで1-2に向かった。


【1-2教室】


 まだ廊下だが中から喧騒が聞こえてくる。隣の教室からも教師が丁度覗いていた。


 後ろのドアを勢いよく開け、中に入ると背がちっこいヤンキー(?)みたいなのが3人莉絵の親衛隊である野球部と睨み合っていた。


(コイツらが原因だな?制服も着てねぇし)


 と後ろから頭に思いっきりかかと落としをぶち込む。もちろん195㎝の鍛えられた体からのかかと落としだ。ヒョロいチビに耐えられるわけもなく一発でダウン。


 見ていた1-2のクラスの子達から拍手が巻き起こる。「かっけぇ…」「すご…」「美しい…」「足長え…」


 ありがとう。ありがとう。


 ヤ①「あぁ!?何だてめぇ!(裏声)」

 ヤ②「いきなりなにしてんだよ!(震え声)」


 俺「かかと落としだよォ!(威圧)」


 ヤ①「何で急にそんなことすんだよ…(泣声)」

 ヤ②「あぶねぇだろぉ…(泣声)」


 俺「さっさと帰れよォ!ぶん殴るぞ!(威圧)」


 ヤ①②逃走。


「ふぅ…で?中村さん?どういうこと?」


 と聞いてみたが、おもらししてしまっていた。


(威圧しすぎたか?こりゃ話せないな…まぁ、いいや。)


「じゃあいいや、谷口、お前説明しろ。」と野球部の谷口に事情説明を求める。


「あっ、はい。さっきのヤンキー達は中村の知り合いらしくて、6時間目が早く終わって先生が出て行ってから来たんです。それで佐藤が中村絡みだと気付いてすぐに先輩を呼びに行って、先輩が来る間俺たちが楠さんを守ってました。」


(6時間目が早く終わった?20ぐらい早く終わったってことか?)

 時刻は3時0分だった。※授業終了は3時15分


「そうか、助かったよ。報酬のサインは明日持ってくるからな。」


 そこで教室の天井と床に魔法陣らしきものが浮かびあがり、俺たちの意識は一度途絶えた。

これから異世界へいきます。

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