第9話 投球練習
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第9話 投球練習
「ライムが進化した事だし、次はスキルの検証をしたいと思う。まずは投擲系統のスキルだ。これは他の投擲系スキルなら併用できるらしい。これを併用した時のボールのスピードを大体で確認したい。ジジ君、意見はありますか?」
【最初のキノコ相手に投げた時は何も意識して無かったのかニャ?】
「キノコ?俺は試しに木に向かって投げた事しかないんだが?その時は意識してないで木を4本へし折れたくらいだな。」
【分かったニャ。そういう事にしておくニャ…今度はまず最初に投球のスキルだけを意識、次に投擲のスキルだけを意識って感じでやってみたらいかがかニャ?】
「なるほど。そのスキルでどのくらい補正が入るのか調べるんだな?」
【そういう事ニャ。】
「早速やってみるか。球体創造!」
結果は何も考えずに投げておおよそ360㎞。
投球スキルを意識して投げると約520㎞。520−360=160の補正。Lv1につき16㎞の補正?
投擲スキルを意識して投げてみると約440㎞。440−360=80の補正。Lv1につき8㎞?
投げナイフも試してみたら10㎞くらい速くなった気がする。
「これ全部併用できるとしたらかなり速くね?」
【上位の竜種が飛んでもご主人の球速よりは遅いニャ。かニャりとかのレベルじゃニャいニャ…】
【すごーい!ごしゅじんの投げるのビューン!って!】
(上位の竜種の飛ぶスピードより速いのか…大分ヤバいよなそれ…とりあえず試すだけ試してみるか。……あとライム可愛い。)
「試してみるぞー。俺の後ろに退避ー。」
【当たったら本気で死ぬニャー!】
【またビューン!ってするの!?みたい!みたい!】
(ライム可愛い。…っと投球、投擲、投げナイフを併用しますよぉ……っと!)
「……オォォラアァァ!!」
投げられた球は軽く800㎞を超え、木を薙ぎ倒しながら森の奥へと消えていった…。
「…?大分速くなかった?800以上出てた気がするんだけど。」
【上位竜種のブレスと同じくらいの速さかもだニャ…】
【ごしゅじんすごーい!バビューン!って!木をバーン!って!】
(併用すると約1.3倍に跳ね上がるのか…?うん。ちょっとやり過ぎたな。)
ケイト達の前には薙ぎ倒された木が散らばって酷い有り様の森が広がっているのだった。
「…よし。今日はもう少し深い所に行って帰ろう。まだ試したいスキルもあるしな。」
【環境破壊だニャ…】
「なんか言ったか?」
【ニャんでもニャいニャ。こっちの方が深い森ニャ。】
ケイト達は森の奥へと入っていった。試したいスキルを試す為に。
時刻は深夜11時頃。不安を感じて泣いていた者も泣き疲れて眠ってしまった頃。
ケイトの運命は回り出す。
☆☆☆☆☆☆☆
【莉絵視点】
時刻は2時間程遡り、午後9時。
ケイトの部屋での話し合いが終わった莉絵は自分の部屋で就寝の準備をしていた。
「トイレに行ってから寝なきゃね…」
莉絵は他人に対しては誰にでも敬語だが、一人ごとを言っている時には普通の女の子の様な口調になる。本人は気付いていないが…
用を済ませて部屋に戻る。鍵をしっかり施錠してベッドに潜り込む。
手触りは絹のように滑らかだが、少し重量感がある。
(この世界特有の素材で出来てるんでしょうね…)
枕はただの布の中に綿のような物が詰まった簡素なもの。
(こんな枕も貧しくて買えない人達がこの世界にもいるんだろうな…)
どんな場所でも共通する貧富の差を悲しく思いながら、莉絵の異世界初日は終わりを迎える。
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異世界の初日をクリアしました。
知識検索Lv4を贈与されました。
神造知能Lv2を贈与されました。
精神耐性Lv3を贈与されました。
メッセージを受信しました。
【異世界の初日を無事終えられたことを祝して細やかな贈り物です。知識検索などは自分の能力を確認する為に必要なレベル設定となっています。誰一人例外なくプレゼントしているのでご安心を。詳しくは起きてから自分で確認してみて下さいね。それでは良い夢を。by女神】
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読んでくださりありがとうございます。今後もよろしくお願いします。




