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自慢じゃないが、勝ち組です!  作者: めへめへさん
三つ葉女子中学生編
18/39

伊豆旅行でも勝ち組 そのいち

自慢じゃないが、俺は世界をとびまわる男だ。


昨日はウォール街、今日はロス 明日は東京、来週からはドバイにアムステルダム 

当然、「枕が変わると眠れない」なんて事は無く、何処でも安眠できる体質だ。

その俺が、今回は伊豆に行くことになった。


駅で、志野ちゃんと恵と一緒に、バスが来るのを待つ。

志野ちゃんは薄緑のマキシワンピース、恵は黒のミニワンピに7分丈のレギンス。

もう、すっかり夏だねぇ。俺は恵とかぶったよ。ちくしょう。


知り合いの車に乗る時は、相手の車が解らないと迷うもんだが、今回は心配無い。

さっきから、この道はバスなんて1本も走っていないから、バスがきたらソレで決まりだ。

30人は乗れそうなバスがやってきて、自分の前に止まる。

「みんな おはよ~」

窓から手を振る優衣ちゃん。ちょっと恥ずかしいなぁ。

優衣ちゃんの叔父さんが、バスの横面をぱっくり開け、荷物を入れてくれた。

ありがとうございます。 ますます、修学旅行じみてきたな・・・


バスに入ると、20人くらいのひと、人、ヒト。

「こんにちわ。お世話になりまーす」

「よろしくお願いしまーす」

「こっちこっち~」

バスの真ん中を通って、優衣ちゃんのところまで行って座る。

いやぁ、わかってはいたけどさ、ほんとに男ばっかりだね?

「いやぁ、ほんと助かったよ~。みんなが来てくれて。

もう、このまま男の子になっちゃうんじゃないか って勢いだったからね。」

「よしよし。じゃ、志野ちゃんから美少女エキス吸っていいからね」

「わ~い すりすりちゅうちゅう」「や~め~て~」

平常運転である。周りの、思春期の男子どもには地獄だろうがな。


「これからの予定を説明するぞ。これから、高速に乗って10時過ぎに一度休憩。

そこから一気に伊豆まで行って、向こうについてからお昼ご飯。

それから自由行動。夕食は庭先で海鮮バーベキューだから、腹減らすように」

「バーベキューだ!」「はーい」「泳ぐぞ~」

いやぁ、若いね。そして、騒々しくて元気だね。

男のときは、あまり気にしなかったけど、「日焼け」は女子には大敵だから、

ちゃんとUVケアしないといけないんだよな。

「じゃ、これからおにぎりを配るからな。各自3個までだぞ~」

重箱に入ったおにぎりを持って、叔父さんが席を回っているようだ。

これは、食べさせとけば黙る ってやつだ。


「着いた~~海だ~~~」

「はいはい、各自、部屋に荷物を置いたら食堂に集合。

部屋割は、事前に決めたとおり。」

バスから降りた人数は22名。我々含め、「お客さん」が10人もいるわけだ。

部屋割は、私たち女子4人に10畳と6畳の続きの和室二間を使わせてくれた。


食堂に行く前に、優衣ちゃんに案内されて、お祖母ちゃんの書斎に行く。

「おや、優衣。よく来たねぇ。お友達もいらっしゃい」

「これ、みんなからお祖母ちゃんへのお土産だよ」

「お世話になります」「よろしくお願いします」

「ほうほう、手ぶらで来る野郎どもとは大違いだね。のんびりして行きな」


いやぁ、緊張した。手に汗が滲んできたよ。食堂につくと、そこは戦場だった!

仕出しのお弁当が山と積まれ、みんなが各々手に取っていく。

3個まで持って行ってもいいらしい って、おにぎりじゃないんだからさぁ。

だが、食べざかりの男子14人の食欲の前に、どんどん無くなる弁当箱。

「早くいこう。無くなっちゃうよ」あわてて、優衣ちゃんが確保しに向かう。

修学旅行 というより、部活の合宿だなぁ、こりゃ。


昼食を食べて、部屋で一休みしたら、泳ぎに行くことにした。

この豪邸、目の前がすぐ海水浴場。

男子の一部は、即向かったらしい。海でリバースしてないといいけど。

海に行くので、日焼け止めを念入りに。髪の毛にもしゅしゅ~とね。

いろいろあって1時間はかかったけど、無事に水着に着替えて海水浴場へ向かう。


「お~い、ビーチバレーやろうぜ」

浜辺にでた途端、いきなりナンパされた。

といっても、優衣ちゃんのお兄ちゃんとその友達だけどね。

男女ペア2人で総当たり戦。お約束のように、兄妹ペアになってたけどね。

兄妹ペアは単独最強だったけど、他の3組は実力伯仲で勝負が白熱していき、

さらに、乱入に乱入を重ね、決着がついた頃には結構な時間になっていた。

いやぁ、楽しかったけど、海入ってないよね?


今夜の夕食は海鮮バーベキュー。男子は場所の準備、女子は食材の準備。

えびは殻をむいて、魚は切り身。野菜はきれいに洗って、食べやすい大きさに切る。

優衣ちゃん上手いなぁ。志野ちゃんもなかなか。美少女が料理って絵になるよね。

でもさ、彼女達の横にある、1升炊き炊飯器3台が、ぶち壊しにしているんだよ!

俺と恵は米をとぐ係だが、3台目になると、もう面倒くさくなってきた。

総勢30人弱。その大半が食べざかりの男子だから3升炊くんだ。


漁港から直売してきた海鮮類は最高のおいしさで。

降るような星空の下、わいわいがやがやと食事をして、

旅行1日目は終わったのだった。


温泉シーンはカット。

4人とも日焼けにお湯が沁みて、何もできずに入って洗って出ただけだから。


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