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自慢じゃないが、勝ち組です!  作者: めへめへさん
三つ葉女子中学生編
15/39

体育祭準備でも勝ち組 (feat.志野)

自慢じゃないが、私は運動が得意じゃない。


小学校では、かけっこはいつもビリ。

運動会のときに1等賞になったら貰える赤いリボンは、一度も貰ったことが無い。

でも、1度だけ、5年生のときの借り物競走で、3等賞の緑のリボンをもらえた。

それはいまも宝物として、机の引き出しにしまってある。


今日は6月1日、制服が夏服に変わる日だ。

この夏服が、わたしが三つ葉を選んだ理由でもある。

白地のセーラー服に、襟やスカーフが緋色。スカートも緋色に白のストライプ。

鏡に映った自分が、とても可愛く見える。でも、りっかさんはもっと可愛いんだろうなぁ。

「おはよう」挨拶をしながら、1階のリビングに降りる。

父はもう出社しており、母と兄しかいない。

「あら、しのちゃん。今日から衣替えだっけ?念願の制服、似合ってる、似あってる。」

「そうかな ママ。ありがとう、どう、お兄ちゃん?」

「お、おぅ、似合ってる と思うぞ。」

中学3年の兄は少し顔を赤くして答えると、さっさと登校してしまった。

なんか、そういう態度されると、こっちまで恥ずかしくなるよぉ。



学校につくと、優衣ちゃんが既に着席していた。

「オハヨ~」「おはようございます。朝練?」「そだよん」

「今日から夏服ですね。わたし、この制服が目当てだったので、うれしくって。」

「夏服、可愛いで有名だもんね~。できれば、スカート丈ももっと短ければいいのに。」

「え~、それだと、見えちゃいそうで、ゆっくり出来ないですよぉ。」

「ブルマ履けばいいんだよ~。だってさ、ミニスカートなんて若い時しか履けないんだから、

今のうちにやっておかないとね。だから膝上20センチ!」

優衣ちゃんは、相変わらず。

ところで、膝上20センチってどのくらいだろう。ふと自分の脚を見る。

(10センチがこのくらいよね。だから、20センチはこのくらい・・・・って、

これはダメダメ、絶対履けないよ・・・・)


「おはよう。」「オハヨ」「おはようございます」

恵ちゃんが登校してきた。恵ちゃんも、ちょっとミステリアスな美人さんなんだよなぁ。

「恵ちゃんは、膝上20センチのスカートって履ける?」

「私は色気が無いから、無理。」

「違うよ。色気があるからミニを履くのではない、色気を作るためにミニを履くのだよ。」

(あってるような、間違ってるような・・・・?)


「おはよ~。何話してたの?」

本命のりっかさん登場。学校指定の灰色のカーディガンすら、絵になるなぁ。

「オハヨ~。」「おはようございます。」「おはよ。」

「スカート丈について。やっぱり、膝上20センチかなと。」

「それは、優衣ちゃんが脚綺麗だからだよぉ。わたしは肌が弱いから見せられない。」

こないだ、肌荒れしちゃったのだ。甘いもの食べすぎたかなぁ。


朝のホームルームの時間。

「今月は体育祭があるぞ~。怪我をしないよう頑張るように。」

そういえば、体育祭があるんだっけ。体育苦手だからやだなぁ。

でも、お嬢様学校だけあって、あまり熱血な人がいないから楽。


「400mリレーを希望する!」

あぁ、ここに熱血な人がいたね。優衣ちゃんは陸上部だもんね。

「でもさ、陸上部はリレー禁止だよね?」

「あ、そうだっけ。じゃ、みんなで騎馬戦!」

「いやぁ、それはちょっと止めたい・・・」

この4人で騎馬戦やったら、一番体の小さな優衣ちゃんが上で、

わたしか、りっかさんが下なんだろうなぁ。


「りっかと恵ちゃんが組むのなら、あたしがしのとペアね。」

考え事をしていたら、りっか恵組に対抗して、ペアで借り物競争希望になっていた。

「勝ったペアが、負けたペアに、クレープを奢ることにしよう。

そうしたら、みんなで遊びに行けて、目標にもなるからいいよね?」

「いいよ~」「負けません」「う、うん、わかった。」

優衣ちゃんの元気を分けてほしいなぁ。


今日の授業の1時限目は体育。

毎回、優衣ちゃんがりっかさんの胸を揉みにいき、そしてやり返される。

りっかさんは、スリムなのにでるとこ出てて羨ましいなぁ。悔しいから、わたしも参加した。


体操服に着替えて、校庭に出る。

「うぅぅ、ブルマで、りっかさんと並びたくなぁい・・・」

りっかさんの身長はわたしと同じくらい。だから、体育の授業で身長順に並ぶと彼女の隣になる。

だが、腰の位置では彼女の方が、かなり上にくる。脚が長すぎなんだよねぇ。

男子みたいにジャージにしてほしいよぉ。


そして、迎えた、放課後のホームルーム。

無事、希望どおり、借り物競走になれたのだ!

「さっそく、借り物の練習をしよう!」

せめて、二人三脚のほうを練習のほうにしようよ、優衣ちゃん。


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