第五回 雪って楽しいけど冷たすぎないですか
「私はメルガに恋心を抱いています。この想いは永遠に変わりません」
「あなたは何を言っているの?そんなもの、メルガが受け止めてくれるとでも」
「受け止めてもらえなくても、片想いのままでも生きて行きます」
「バカじゃない。私はメルガの婚約者よ。私もメルガを愛しているの。あんたなんかより私の方が可愛いんだから!」
「…あ…。ち、ちーちゃん…。ひ…ひど…酷いよー!そりゃあちーちゃんの方が可愛いけどーでも私だって努力して…頑張ってるんだよー!」
未雪ポロッと涙を流して泣き出した。
「み、未雪ごめんごめん!ちょっと流川、未雪泣いちゃったでしょ!」
「はー⁈俺のせいになんでなるんだよ」
「あんたがこれ考えたんでしょ!こんな台詞姫に言わすなんて最低だ!」
「あのね…」
流川は呆れた顔で千尋を見た。
「本番は来週なんだぞ。こんなんじゃ会長からOK出ないぞ」
「いやわかってるけどさ…本番ではちゃんとやるよー。ねえみゆ…」
「本番ではちゃんとやるよ!ね、ちーちゃん!」
「…え、あ…」
「ねっ!」
未雪はVサインを千尋に出した
「そ、そうだそうだ!言われなくてもやるよ!」
「…」
流川は初めて千尋が可哀想だと思っていた。
「まあその気なら大丈夫だと思うけど。その調子で本番もやれよ」
「オッケー!良い感じ!」
「…千尋、それだけは言うな。それ以外なら何でもいいから。とにかくそれはやめてくれ」