STORY α 謎壱
えーと、特に何もございません
いや?やっぱりあるかも?
とにかく、スタートォッ!
黒川邸を出た田中は、立ち読みをするため行くときに見かけた書店に行くことにした。
書店に入った田中はまず最初にその書店の一番目立つと事においてある本を手にとって見てみる
するとそれはコマツナ社の図解解説グリム童話であった。
少し興味があってぱらぱらとめくってみる。
コマツナ社の図解解説シリーズは田中も数冊読んだ頃がある。ゲーム理論などはとてもわかりやすく書いてありそのため田中はチェスがかなり強くなった。
するとあるページが目にとまった。そこには「KHM15」とあった。
まさかとは思い田中はその一ページを真剣に読み始める。
どうやら、「KHM15」とはグリム童話にある「ヘンゼルとグレーテル」を意味しているようだ。その証拠に、KHMとはドイツ語でグリム童話はKinder- und Hausmärchen(キンダー ウント ハオスメルヒェン)で子供たちと家庭の童話という意味ありこれを略して「KHM」というからである。
それに花廉さんは大学でドイツ語を勉強しているのでこれで「KHM15」の謎は解けた。
田中は急いで書店を出て、自転車にまたがった。
(そしてあのめちゃくちゃ急な坂を全速力でこぐ)
そして黒川邸に高速で変える。
バタン!
黒川邸のドアを勢いよく開ける。
「ああ、田中様おかえりになりましたか」
執事の龍川が迎えた。しかし田中はそんな龍川に軽く会釈をしただけで急いで自室に戻った。
「・・・・・・・・・・・と思ったところ『KHM15』がヘンゼルとグレーテルを示しているというだけであってそのヘンゼルとグレーテルが何を意味するかも不明である」
一気に脱力して田中はベットに倒れこむ。
仕方なく田中はヘンゼルとグレーテルのあらすじを復習することにした。
母親に捨てられた兄妹が森で道に迷った。その際に兄が機転を利かせてパンくずを落として道しるべとしたが小鳥に食べられてしまうその後、森の奥地に迷い込む、森の奥に住む魔女に騙され捕らえられるが、隙を見て魔女をかまどに突き飛ばして焼き殺し、宝石や真珠などを持って家に帰る。
ざっとこんな感じである。
なぜヘンゼルとグレーテルなのか?これは何か統一性を示しただけなのか?それとも、この内容が花廉さんの失踪に関係するのか?
新たに生じる謎ばかりである。
田中が熟考しているとノックの音とともに執事の龍川が入ってきた。
「田中様、先ほど屋敷内を清掃していた使用人がまた新しい文字を見つけたというので写真を撮ってまいりました。」
そう言って龍川が持ってきたのは二枚のポロイド写真だった。
なぞの文字の写真はもうすでに二十枚ほどになる。
「改めて写真を撮った日にちを見てみますと、どうやら三つに区切れるようです。ある三か所だけ一日づつ文字が発見されませんでした」
「失礼なことを言いますけど、見落としたということはないのですね?」
「はい、間違いありません。使用人の一人に大学院生がアルバイトとしているのですがその人は{灰野}というのですが水彩物についての論文を書いたことがあるそうでその時にいんくの乾き具合いについても調べたというのです。その人がインクの乾き具合を見てそれはないと断言しました」
「大学院生ですか…」
しばらく沈黙が流れた。
「それでは失礼いたします」龍川が深く礼をして立ち去ろうとしたところに田中が声をかけた。
「あの、近いうちのその灰野さんに会わせてほしいのですが」
「承知いたしました、私は使用人のチーフでもありますので彼に伝えときます」
「ありがとうございます」
田中は部屋に一人残された。
ボーっしているとあることに気付いた。
ここは花廉さんと同じの廊下の突き当たりの部屋。
花廉さんの部屋で見たのと同じような絨毯のくぼみと不自然な空間がこの部屋にもあるのだ。
だとしたらほかの廊下の突きあたりにも同じようなことがあるのかもしれない。
上から見ると突き当たりのこの部屋は長方形のような形をしており入口はこの部屋の左半分についており、その不自然な空間など絨毯のくぼみは部屋のほぼ中心にある。左側には本棚など机などテレビ。右半分の部屋にはベットなどの生活必需品などがそろっている。
ますます謎だらけである…
えーとですね。
なんか謎解きのきっかけが偶然本屋で見つけた一冊の本だって言うのはなんか適当すぎですよね…(笑)
ごめんなさい
次回から頑張ります。(・―・)σ
追伸:田中君が相棒がほしいと言ってますので作ってあげてください。編集部より
ではっ、また次回!