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プロローグ
読んでくださりありがとうございます。
初の投稿です。
楽しんでいただければ幸いです。
寒い・・・
寒すぎて手がかじかむ。
でもこの手紙だけは絶対に届かなければならない。
しかしこれが彼の元へ届くのかはわからない。
できることは精一杯願うだけ。
たくさんの切り傷と5本の指の爪すべてが剥がされた左手で、かじかんだ右手の指をさすって温めながら必死に指を動かす。
手紙には血が滲むが、そんなことに構ってはいられない。文字が消えない様に最低限の注意を払いながら、手紙を書き続ける。
痛みと出血で頭が朦朧としてくる。目が閉じてしまいそうになるのを理性で強制的に叩き起こしながら必死で書き続ける。
書いている内容と並行して、矛盾した願いが頭の中を駆け巡り続ける。
お願い・・・届いて・・・届かないで・・・
混乱と恐怖が入り混じった感情に飲み込まれそうになりながら、ついに手紙は完成する。
「あとは、この壁を」
確かな決意の眼差しで彼女は目の前の壁を睨みつけ、強く頭を打ちつけた。
投稿頻度は高くないです。すみません。
のんびり待ってて頂けると嬉しいです。




