タイムマシンを造る男
ある男が長い時間をかけてタイムマシンの開発をしていた。
しかし、どれだけの時間をかけてもタイムマシンは未だに完成しておらず、彼の友人達は何度も言った。
「もう諦めなよ。タイムマシンは出来ないんだ」
それでも男は開発を続けた。
ある時、一人の友人が男に尋ねた。
「タイムマシンを開発してどうするんだい?」
すると男は答えた。
「過去の自分に会って言ってやるのさ」
「一体何を?」
男は苦虫を噛み潰したかのような顔で答えた。
「今すぐこんな無駄なことはやめろってな」
男は今日も決して返ってこない時間を無駄に費やしている。