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総合訓練 ~拠点~

「ポイント“ヴァーリアル”到着。」

 約四十キロにも及ぶ徒歩行軍の末、最後のチェックポイントに到達しミツバが本部に報告を入れる。

「倒れそうか?」

 大きく息を吐きながら伸びをするジャックに、ランスが軽口を叩く。

「バカ言え。百キロまでは散歩だ。」

 ジャックは口元に笑みを浮かべながら答えた。

 登りかけの太陽が、周囲に生える背の高い草むらを薄っすらと照らしている。

「よし、拠点はこの先だ。行くぞ。」

 GPS端末を確認したランスはそう言って方向を示すと、道を外れ草むらの中に入っていった。


 そして、藪こぎをしながらいくつかの起伏を越え緩やかな斜面に出ると、数百メートル離れた平地に複数のテント群で構成される敵拠点が姿を現した。

「こちらレーベン、敵拠点を発見した。これよりチームで監視を行う。」

 草むらに身を隠すようにその場を陣取ったミツバは、無線のマイクスイッチを押し本部に報告した。

 三人はそれぞれ双眼鏡を覗き、テントや車両の数、配置など拠点の詳細を確認しミツバが情報をまとめていく。

 大まかな構成は最新のマーゴン遺跡を再現している。


「よし、じゃあ行ってくる。」

 ある程度の情報が集まったところで、ジャックが行動を開始しようとする。

 これからジャックは単独で拠点に潜入し、侵入路の確保やさらなる情報収集など任務の下準備を行うのだ。

「おい、ホントに一人で大丈夫か?」

 チョコバーを片手にランスが聞く。

「多少期間が空いてたとはいえ、いつもやってたことだ。」

 まとめた装備を着用したジャックが肩をすくめる。

「それにシャバで役に立ちそうなスキルも得た。・・・じゃあ行くぞ。」

 そう言い残しジャックは草むらに消えて行った。

「シャバで覚えたスキルって・・・」

「なんでしょうね?」

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