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この作品には 〔残酷描写〕が含まれています。
苦手な方はご注意ください。

ホラー系

じこくひょう

作者: 蝓守↓蜊∝、暮。

「じこくひょうの見方が分からない」


「急に何を言ってんだお前?」


「いやいや、実際にコレを見てみろよ」


「……見たけど、何が難しいんだ?」


「特急、快速、急行、準急、各停、そんでもって天やら地やら終に止の組み合わせ? 訳がわからん!」


「ちゃんと下に説明が書いてあるじゃねえか」


「確かに書いてあるな。だが理解したくない!」


「ただのわがままじゃねえか」


「それに一方的に切符を渡されて、理不尽だろ」


「しょうがない。決まりなんだから」


「俺は行きたくないし、電車にも乗りたくねえ」


「せっかく特急券を用意してくれたんだ。おとなしく乗ろうぜ」


「ふざけんな。切符に書かれた目的地は俺の行きたい場所じゃない!」


「あのなぁ……わがままも大概にしとけよ? 黙ってルールに従え」


「俺は決められたルールの所為で、こんな事になったんだ! だからもう絶対に嫌だ!」


「そうは言っても、これから行く場所はとても遠い。特急じゃなきゃ時刻通りに着かないぞ?」


「何が時刻通りだ、俺はそんなの知らん」


「はあ……それじゃあ、お前は電車に乗らないって言うんだな?」


「嫌だ、乗らない」


「わかった。それじゃあ好きにしろよ。俺は先に逝くからな」


「本当に納得して、心から言ってるのか?」


「当たり前だろ。お前さぁ、向こう側の電車を見てもまだ我が儘が言えるか?」


「…………」


「人が犇めいた満員電車だ。アレが俺たちがした事の結果だぞ?」


「…………」


「理解しろ。そして受け入れろ。本当は分かってるはずだろ?」


「だけど、あれは……事故で……」


「確かに踏切内で車は故障した。時間内に荷物を届ける事も出来ず、俺らはこのざまだ」


「だったら! 俺らもっ、あっち側、だろ……それなら理解できるし、納得もできる」


「……俺はエンジンを再度動かすのに努力した。あの時、お前は何をしたよ? 黙って見てたかと思いきや、電車に危険を知らせる事もせず何もかも置いて一人だけ逃げ出したよなあ?」


「あ、あんな量の荷物をっ! お、俺一人で運べるかよっ! 逃げて何が悪い!」


「だけど逃げても結局は捕まって、バラされた。そんな状況なのに、自分は天国行きの電車に乗りたいだと?」


「……俺だって……被害者だろうが」


「知るかよ。これまでの人生を、散々捻くれ者として生きてきたんだろ。最期くらいは素直にルールに従えよ」


「いっ、嫌だあ、ぜっ、絶対にぃー」


「無駄だよ。どう足掻いても逃げられねえよ。未だにここにいる俺が証人だ。さあ、一緒に逝こうぜえ、地獄までよぉ」


「ひぃいー、いっ、嫌だあぁぁっー!」



事故のあと苦しみ漂う→事故苦漂→じこくひょう


男たちの乗っていた車が踏切内で故障→満員電車が車に突っ込んで大惨事。


アイディアを捻り過ぎて誰にも理解されなかったので、内容を公開しました。

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