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優しい世界

なんとなく思いついて書き出しました。

今回のことだけでは何もわからないので続きを書く前提ですが、纏まってはないです。

面白いと思っていただいて、読んでくださる人がいたら光栄です。

「其方に婚約破棄を言い渡す!速やかに立ち去るが良い」


私の横には寄り添って見えるように王子様がいます。王子様だけではありません。王子様と私を囲むようにして錚々たるメンバーがいます。


メンバーの確認をしてみましょう。

<注意:主観に基づくものではなく客観的ならびに周りの人の意見を多大に入れております>


エントリーナンバー1.アンドリュー王子様

次期国王の名に恥じないらしい立派な第一王子さま。

外見は、ふわっと柔らかそうな猫っ毛の金髪に翠色の目をされてます。優しそうな雰囲気の中にも為政者としての鋭い芯を感じさせます。

学園ではその指導力を遺憾なく発揮され、生徒代表として常に先頭を歩まれてます。


エントリーナンバー2.イワン様

お父様が宰相。ご本人もお父様に劣らず優秀ですでに一部の仕事を任されているらしい。アンドリュー王子の腹心にして左腕とされています。アンドリュー王子が間違えそうになった時はこの方がストッパーとしての役割も果たされるそうです。

外見は、茶色の長いストレートの髪を一つに結び、前髪もさらさら。目の色は榛色ですかね。

学園でも生徒副代表として活躍されています。


エントリーナンバー3.ウォンダス様

日頃から騎士団の訓練に加わり、身体技を磨いておられます。王子の乳兄弟であり忠臣です。

外見は、日々の訓練に裏付けされた厚みのある体と高い身長。美丈夫だそうです。

学園では意外にも意見をまとめたり記したりする仕事をされています。


エントリーナンバー4.エーヤン様

国の財務を担当するお家に育たれ、経済や流行に詳しくていらっしゃいます。お洒落で口も達者。この方といると女の子は自ずと笑顔になります。

外見は人当たりが良く誰でも好むような感じ、でしょうか。大きく目立つわけではないけど、人を呼び寄せる雰囲気です。

学園では会計として活躍されてます。


以上4名を中心に私が王子の婚約者様から虐められるのを防いでくださっています。どなたかもしくは皆様が毎日のように私のそばにいる中で、学校生活を送っていす。


今は、王子様が私を虐めていた婚約者様(元になりましたか)に婚約破棄を申し付けられた所です。

婚約者様は何やら顔を蒼ざめさせて文句一つ言いません。今までの振る舞いを考えたら、ここで逆上しない方ではないはずなのです。


「……ああ、なんでここで……」


小さな声で元婚約者様が何か言われています。その発言が聞こえたのでしょうか、隣で私に寄り添って(見え)る王子様の口の端があがりました。周りの方も皆さま目が笑っています。元婚約者様は気づかれていませんが、元婚約者様を見る周りの空気は優しげなものです。


『今回はこのパターンか』

ただ一人、私だけは誰にも気付かれることなく死んだ目をしていることでしょう。

今回は虐められたと言っても酷いものではなかったのでこのパターンで気付いてくれてよかったのです。

不敬であると頭を押さえつけられましたが、すぐに王子様たちが助けてくださいました。食べ物は口に入るより制服に食べさせることの方が多かったですが、制服はその都度新しいものになりましたし、火傷の跡も消えています。

この後を考えたら、今気付いてくれるパターンでよかったと心から思えます。


サテ、ツギハドンナフウナ悪役令嬢物語ガハジマルノデショウ……



「お前の今回の仕事は終わったよ。

よかったな、お姫扱いもされたし、死ぬことも拷問にかけられることもなくて」

嘲笑うような声が聴こえました。姿見えない誰もいないはずのところから。


「誰か助けて!」と心から叫んでいるのに、自分にも聴こえない。さっきまで周りにいたはずの人は私とは世界が分かたれたのが嫌でも思い知らされる。


私の役割は、悪役令嬢もののヒロイン。

悪役令嬢の目が覚めたらそこでおしまい。

それでも、覚めなかった時に比べたら覚めた時ほど幸せなことはない。


ワタシノ スクイハ イツ……?

読んでくださってありがとうございます。

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