表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
8/34

異世界勇者は関わらない

よろしくお願いいたします!

 辺りを見回し、まだ生きているモンスターがいないか確認する。


 いないみたいだ。

 改めて人間たちの様子を確認する。


 ふむ。

 先ほどから俺の勘も言っているんだが、相当良い家の関係の集団らしい。


 装備がものすごい高そうだ。無駄に。


 ……。


 何かめんどくさそうだな。

 引き返すか。


「んじゃっ!」


 俺は手をシュバッと出し、別れの言葉を伝える。

 あ、街がないかどうかでも聞いとけば良かったか。

 わりと近くにあるらしい。

 なら良いや。


 しかし、向こうは良くなかったみたいで。


「ま、待ていっ!」


 引き止めてきたが、待つ必要性を感じなかったため振り返ることなく歩き続ける。


「ま、待ていっ!」


 同じ言葉で引き止めてきたが、以下同文。


「ちょっ、無視しないでよ!」


 そう言えば、女もいるみたいだな珍しい。

 男装の麗人って奴か、カッコいいな。


「お、おいっ。隊長が無視されてるぞ」


「ああ。さすが隊長。男運が悪い」


 こそこそとそんな声が聞こえてきた。

 案外、君たち余裕だね。

 仲間が死んでいるっていうのに。

 あとどうでもいいが、俺のところまで聞こえてくるっていうことは、隊長さんにも聞こえていると思うぞ。


「お、おいお前ら!私の男運の悪さは今は関係ないだろう?!」


 案の定、怒られる部下Aと部下B。


「あと、君!お願いだから、無視しないでよぉ!」


 ちょっと涙声になっているな、遂には。


 スタスタスタ。


「えっ?!これでも無視し続けるの!?何、どうすればいいの?私どうすればいいの?」


 お前らも帰れ!

 家に。


 結局、そのまま振り返ることなく、俺は勘に従い街の方へ歩き続けた。

お読みいただきありがとうございました!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ